仕事から帰るとき、ふと東の空を見上げると大きな虹がありました。地平線から地平線まで、綺麗な半円を描いていたのです。 「虹が消える前に、家に帰らなきゃ……!」 家に着くなり思わず家族を玄関先に呼び、しばらく虹を見入っていました。よく見ると虹の外側に「副虹」*が見え、「こんな綺麗な虹はしばらく見たことがない!」と一同感激。そしてカメラのシャッターを押していたのでした。 *副虹 虹の外側に見えるうっすらとした虹で、二次虹[にじにじ]ともいう(ホントです)。 玄関先で見えた虹の連続写真。実際にはもっと鮮やかでした 写真のとおり、副虹は写っていませんでした…… 地面から地面へ。まさに“虹の橋”でした。 「虹の端っこはどうなっているんだろう?」と気になるのが人情です。家から少し歩いて、山の下の街が見える所まで行ってみました。すると…… 虹の降りるところ 虹は山の向こうへ消えているのではなく、山のこちら側、つまり街に根を下ろしていました。虹は山で遮られるものだと思い込んでいたのでとても驚きました。写真では見えませんが、山の緑が虹に透けて見えていたのです。 「虹の降りたところには幸せが訪れる」といいます。きっといいことがあるでしょう。 ……振り返って西の空を見ると、すっかり晴れていました。明日はいい天気だ、と。 虹が見えたときの西の空 少し経ってもう一度東に振り返ると、虹は殆ど見えなくなっていました。 もう少し見ていたかったけど、そう思うからこそ虹は美しいのだと思います。 虹を見つけると、どうしてあんなに嬉しくなってしまうのでしょうね。 2005.5.12 |