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藤沢蒼海さん、こんばんは。 (お返事遅くなりました。ごめんなさい)
松坂屋の古いポスターですか〜。貴重な展示でしたね。 印刷技術が未熟で書体が少なかった時代であっても、その制約の中でさまざまな工夫を凝らして制作された作品を見ると、「何でもできる」今とは違う緊張感のようなものが感じられて心地よいですね。
使える書体が限られていただけあって、当時見慣れただろう石井+タイポスの組み合わせからは1970年前後の香りを感じるのですが、「書体は時代に依存する」という捉え方に関係なく、書体デザインそのものが普遍的な美しさを備えていると思います。
モリサワの写植書体が全体としてどうかというのは言いませんが(笑)、誰でもできるDTPとは違い、専門的な知識と経験が必要だった当時は、組版の面でも今よりずっと気を使っていたでしょうから、そこにも差が現れているのかも知れませんね。
写植書体(主に写研のもの)であっても組み方がいい加減だったら美しくないですし、へっぽこな書体(MS〜とか)であっても組版がしっかりしていれば「ある程度」カバーできるので、写植が書体と組版の両方を大切にしてきたのは大きな長所だと思います。
No.392 DATE:2008/08/26(Tue) 20:46 |