亮月製作所*おたよりコーナー

亮月製作所*おたよりコーナー

NAME MAIL
SUBJECT URL
COLOR

PASS  

本サイトと関係のない書き込み(広告等)は削除します。


[HOME] [携帯で見る] [HOWTO] [SEARCH] [ADMIN MENU] [ランキング]

NonSubject  NAME:モリサワのお膝元在住   
こんばんは。
本日、大ニュースが飛び込んできましたね。3年後には私も写研のフォントが(お金さえあれば)扱えるようになるとわかり、非常に感慨深いです。
ただ、これは同時に写植の(少なくとも業務としては)ほぼ完全な終焉を迎えるということでもありますから、複雑な気持ちです(とりあえず続報まちですが)

No.884 DATE:2021/01/18(Mon) 22:22


驚きました  桂光亮月(管理人)    HomePage

返信が大変遅くなり申し訳ありません。
生きているうちに叶わないかもしれないという諦めの境地にあったものが突然実現することになり、とても驚きました。
まずどの写研書体が使用できるようになるのか、手動写植機専用書体はどうなるのかなど、気になる点が沢山あります。
そして写研が大切にしてきた組版はどうなってしまうのでしょう。OpenType化と電算写植システムの終了が引き換えだとしたら、組版言語「SAPCOL」を失うのはとても大きな損失だと思うのです。
本 当に書体さえ使えればそれでいいのでしょうか。手動写植はオペレータの高度な組版技術あってのことで、そこに価値があると思うので、OpenType化す なわち手動写植の終焉ではないと私は思うのですが、現役のオペレータさんがいなくなったら産業としては終了ですので、時期としてはそれほど違いはないかも しれません。
ただ、終焉してしまうことが分かっているのであれば、今から遺していく手立てを考えて実行しないと、本当に失われてしまいます。
写研書体のOpenType化は私にとってもとても嬉しいことですが、そういった大きな課題も突き付けられたように思いますね。

No.885 DATE:2021/01/30(Sat) 22:48


ジェネレーションギャップ?  NAME:鱗から目   
こんにちは。「書体のはなし」ゴナの記事を読んでとても面白いと思ったこ とがあります。それはゴナ・新ゴの美しさについての感じ方の違いが逆だったことです。私は2000年生まれで,物心ついた頃には広告・食品の包装・駅の案 内表示など,身の回りの印刷物はすでに新ゴが圧倒的でした。新ゴ優勢の環境で育ったからか,私が初めてゴナを見たときの印象は,「新ゴに似ているが偽物 だ」というものでした(当時は小学生で,書体名など知りませんでしたが)。亮月さんからすれば,嘆かわしいことでしょう。こちらの記事を読んで,ゴナの長 所とその先進性を理解しましたが,それでも私には,「ゴナのほうが新ゴより洗練されていて,余計な情報を伝えない」書体であるとは感じられませんでした。 小学生の時にそう思ったように,私にとっては依然としてゴナは「昭和の香りのする垢抜けない書体」です。記事中では,新ゴから「ユーモラスな感じ」を受け ると書かれていましたが,私にとっては,むしろゴナからユーモラスな感じを受けます。線の太さをできるだけ均一にするデザインからかどうも大根足みたいな 感じがするんですよね...。新ゴの曲線が不自然であることには同感ですが,一貫性のある不自然だと感じるので気になりません。メイリオとかと同じですか ね。今ではほとんど使われなくなった写研の書体をどれも古臭いと感じるならわかりますが,このように感じるのはゴナぐらいなので,不思議です。やはり慣れ でしょうか。

No.880 DATE:2020/07/25(Sat) 00:42


永遠の課題ですね  桂光亮月(管理人)    HomePage

鱗から目さん、こんにちは。「書体のはなし」をお読みいただきありがとうございました。
書き込みを読ませていただき、私には味わうことができない感覚で、面白いと思いました。

人によって書体に対する感覚が異なるのは、人によって生きてきた時代や見てきたものがそれぞれ異なるのですから、当然のことだと思っています。どうしても主観が入ってしまうものだと思います。まさに「慣れ」です。

ゴナの「線の太さをできるだけ均一にするデザイン」からユーモラスな印象を受けるというご意見も興味深いですね。どうしてそう思われるのか、詳しくお聞きしたいです。私は画線の太さの変化の度合いよりも、骨格から受ける印象の方が大きいです。
私 は書体を見ると「この書体は“上手”な字だ」、「この書体は“下手”な字だ」と、手書きと共通する上手下手を感じます。具体的には書く(書体を描く)時の 手本にしたいかどうかです。新ゴは“下手”(こういう字は書き・描きたくない)だと感じています。これが私のゴナと新ゴに対する感覚の根元にあります。い わゆる上手な字、下手な字というのはそれほど人によって異なるものではないと思いますが、書体に対しては普遍的な所感ではないかもしれません。鱗から目さ んは、新ゴは“上手”な字だと思いますか? 新ゴを否定したいのではなくて、私が持っていない感覚がどんな感じなのかを知りたいのです。

いずれにしても、ゴナと新ゴの記事については、それぞれ単独で書体について述べなければならないのについ比較してしまった上、ご指摘のように主観的な部分があると思うので、まとめ方を見直す必要があると思っています。

私の書体に対する見識はまだまだ足りませんので、適切に述べることができるように精進したいです。ゴナと新ゴを客観的に語れるようになることは、永遠の課題ですね。

No.881 DATE:2020/07/25(Sat) 23:11


Re:   鱗から目   

お返事ありがとうございます。やはり,経験による主観的な要素を排して客観的に書体を見るということは不可能なんですね。もっとも,これは書体に限らず当たり前といえば当たり前ですが...。
改めて自分が書体の好き嫌いをどんな観点から評価しているか考えてみました。私はデザインを体系的に学んでいるわけでもなくただ好きなだけなので,あくまで個人的な鑑賞のポイントとして考えてください。
ま ず,一概に「ゴナは垢抜けない,新ゴは洗練」というふうに感じているわけではないことに気がつきましたので,訂正します(「線の太さが均一だから」ユーモ ラスに感じる,という書き方も適切ではなかったように思います)。「ゴナからは手書きの味を感じるが,新ゴからは感じない。だから公共のサインなどにゴナ を使うと,人間臭さがにじみ出ている感じがしてうっとおしい」といったほうがよさそうです。私もゴナは「上手な手書き」だと思いますが,新ゴは「下手」と いうより「手書きではない整った字」と感じます(書体が最初は手で書(描)かれる事実は別として)。ゴナは「温かい字」,新ゴは「冷たい字」だと思いま す。温かい/冷たいがただちに私の中で良し悪しの評価につながるわけではないことは,わかっていただけるものと思います。
記事にあったように,ゴ ナはそれまでの角ゴシックの常識であった角立てなどを廃して,現代的な印象を受ける新しい角ゴシックとして登場しました。後発の新ゴは,さらにそこから 「手書き感」が除かれてより無機質で人工的な印象が増したのを特徴とする書体だと思います(書体のはなし・新ゴ編にも同様に書かれていました)。曲線が自 然・不自然という話がありましたが,新ゴの曲線が「不自然」なのは,(写研では忠実に守られていた)伝統的な骨格のバランスの取り方よりも,字面の均一性 を優先させたからだと思います(私は,ゴナは綺麗な骨格の字を正方形にあわせて収めたもの/新ゴは正方形の中でできるだけ濃度差が出ないようにしたもの, という解釈をしています)。これにより新ゴはゴナよりつぶれにくくなって独特の明快な視認性が備わったと思います。語弊があるかもしれませんが公団ゴシッ クと同じように,線の自然さを犠牲にして均一性を優先させた書体だと理解しています。
もしゴナと新ゴが自由に使えるなら,有名人の写真入り広告に 添えるキャッチコピーとか漫画の大声のセリフなんかはゴナ,取扱説明書や注意書き看板とかは新ゴ,という使い分けをしたいです。このように,ゴナと新ゴに は互いに不可侵の得意分野があると思います。「ゴナ世代」の亮月さんが新ゴを劣った書体と感じ,「新ゴ世代」の私がゴナを未熟な書体と感じる原因は,それ ぞれがゴナしかない・新ゴしかない状況だからではないでしょうか。場面に応じてゴナか新ゴか選んで使うということができず,場面にそぐわない書体選定に なっている例が目立つから,お互いの書体の欠点ばかり目についてしまうのだと思います。

No.882 DATE:2020/07/26(Sun) 14:20


Re:   桂光亮月(管理人)    HomePage

詳しく説明してくださってありがとうございます。
ゴナと新ゴの特 徴を的確に捉えておられるようで、何度も頷きながら読ませていただきました。私が書いても鱗から目さんの言い換えにしかならなそうなくらいです。細部まで 文字のバランスに拘ったゴナと、読みやすさを重視して均質さを追求した新ゴは、正反対の性格を持っていると思っています。
ゴナしかなかった時代は ゴナを使うほかありませんでしたが、DTP化が急速に進んだ1990年代半ば、写研書体はDTPで使えず、DTPで使える新ゴが「ゴナの代わり」という意 図で使われた時代がありました。当時の私は新ゴに対して今よりも強烈に違和感を覚えていました。それはゴナを見慣れて基準になっていたということもありま すが、新ゴではあまり相応しくない使われ方をされていたからでもあると思います。
二つの書体には異なる制作意図がまずあって、当然それぞれの書体 が活きる場面がある訳です。両方の書体が存在している今、ゴナを使うのが難しい状況が変わらないのはとても残念です。おっしゃるようにどちらが欠けても表 現できない場面が出てしまいます。ゴナと新ゴが同じシステムで使えるようになったとしたら、どのように使われるのかとても気になりますね。
あちこ ちで文字に関する講演会や懇親会に参加したり、ネット上の記事を見たりしていると、ゴナと新ゴの話題になるとなぜか熱が入ってしまい、好きではない方の悪 口を言いがちです。そのような場面によく遭遇します。「書体のはなし」の記事に書いてしまった私も、情けないですがその一員です(苦笑)。それはやはり経 験によって培われた書体観があって、そこから外れていると思うからなのでしょう。こうして鱗から目さんが二つの書体の特徴を捉え、違和感が生まれる原因に 迫ることができたことで、今までよりも冷静な目でゴナと新ゴを見ることができそうです。

No.883 DATE:2020/07/27(Mon) 23:31


中国最大ファウンダリ,経営破綻?=債権者,民事再生申請  NAME:孫@北京   
皆様,お久し振りです。

中国最大のフォントメーカ,「北 大方正グループ」は2月14日,債権者の一,北京銀行からの民事再生申請を北京第一中等裁判所から受領したと18日付で発表。その後19日,中央銀行の中 国人民銀行,中国教育省,中国の金融管理当局及び北京市当局は特別清算組を北大方正に派遣したと複数の中国メディアが報じた。
因みに中国ネット上(特に短文投稿サイト等)では「組版ソフトと書体の部署は保留するだろう」「書体ライセンス無料に成るのかw」等の発言が目立つ。

No.878 DATE:2020/03/15(Sun) 15:53


Re: 失礼いたします&お久しぶりです  モリサワのお膝元在住   

中国で最大のフォントメーカーが破産申請ですか……
モリサワもひょっとするとこういうことがあるかもわかりませんな…

No.879 DATE:2020/04/16(Thu) 01:59


Applemyungjoの仮名について  NAME:鱗から目   
初めまして。とても興味深く読んでおります。
Macにデフォルト でインストールされているApplemyunjoというハングルフォントをご存じですか。先日,初めてMacのパソコンを購入したのですが,ハングルフォ ントとして入っているApplemyungjoという書体で日本語の仮名を表示してみたところ,岩田細明朝体そっくりの(劣化させたような)字形でたいへ ん驚きました。Applemyunjoの日本語仮名は岩田細明朝体の海賊版のようなものなのでしょうか? どのような経緯で岩田細明朝体(の劣化版)の字 形がこの書体に入ったのでしょうか?何かご存じであれば,お教えください。

No.874 DATE:2020/02/14(Fri) 23:48


NonSubject  桂光亮月(管理人)    HomePage

鱗から目さん、はじめまして。
Macに仮名が怪しいフォントが入っているのは知っていたのですが、資料がなく私には分かりません。申し訳ありません。

No.875 DATE:2020/02/15(Sat) 22:55


中国関連の追加情報  NAME:孫@北京   
皆様、お久し振りです。


先日,ネットで中国本土に於ける写植とレーザ製版に付いての追加情報を手に入れました。ここで整理します。

1、最初の中国語用手動写植機は1935年,上海の柳溥慶氏が自力発明したが,普及せずに終わった
2、1984年時点では,全中全ての書籍専門印刷所には計469台の手動写植機が有った
3、 中国の電算(含レーザ)写植は1974年,北京大学主導の下にある「プロジェクト748」のが始まりとされる。元々は通常の電算写植システムを目指してい たが,76年には海外視察の結果として「海外では既に時代遅れに化つつ在る電算写植やCRT写植を超える『レーザー写植』システムを創る」プロジェクトに

No.871 DATE:2019/08/31(Sat) 20:24


(続1)  孫@北京   

4、1979年7月、王選氏を筆頭と為る「プロジェクト748」チームが 北大学内にて,初のレーザ写植による新聞のサンプル面の出力に成功した。後81年,山東省濰坊《いほう》に在る国営「華光」製作所 の協力の下,試作システムを完成して84年,実用化システムを発売
5、1987年,初のレーザ写植による新聞が〝経済日報〟にて出力。93年まで全中全ての新聞がレーザ写植システムに切り替えた
番外、1979年にはモノタイプが北京や上海にてラテン電算組みシステムの延長線上にある漢字用システムを展示。其の後北京の国立印刷技研が此のシステムを改進して書籍・雑誌用電算組みソフト「科印」をリリース。現存のフォントファウンダリ「漢儀」の前身事業に
6、写植(アナログとレーザ併せて)のシェアは1995年度で活字と逆転した。此の前レーザのシェアは既に1990年度でアナログと逆転した

No.872 DATE:2019/08/31(Sat) 21:06


(続2)  孫@北京   

7、1990年,「華光」製作所は北京大学と収益配分を巡って分岐を生す。北大は自学傘下にある休眠会社を「方正」と社名を変更して「華光」の対抗馬とのスタンス取る




あとがき

此の後「方正」はPC用書体事業に参入し「漢儀」とも競う事に成って,写植専門システムを死守して来た「華光」は既存クライアント事業専門に転換。此の点は写研とモリサワの物語とはかなり似ている。
「漢儀」の設立母体の国立印刷技研は傘下に母型ファウンダリを所有して来て,イワタと少し似てた経歴。「華光」は写研,「方正」はモリサワともかなり似ている。

No.873 DATE:2019/08/31(Sat) 21:30


源ノ角ゴシック  NAME:孫@北京   
先日、ある知り合いから源ノ角ゴシック(Source Han Sans, 中華圏に於ける名称:思源黑体)の公式ダウンロードリンクをシェアさせて来て、早速DLして試して見ました。其の「源ノ角ゴシック」に付いては、アドビと Googleの共同主導の下、仮名や国字がイワタで、正字や簡体字が中国国内に在る中堅母型メーカだった常州華文 (Changzhou SinoType) 社で其々作成したのを既に知っていますが、一見だけでは両社の文字の特性を良く判る事は出来ないが、大ポ数にすると平仮名が少しイワタゴシック体新かな的 で漢字がSTHeitiと少し似た感覚。

No.869 DATE:2019/04/21(Sun) 19:51


欠点等  孫@北京   

1 オープンソースつまりフリーフォント故に通常の商業書体に比べて精度が少々落ちている所多し。2 多くの漢字が中国発の為日本語に少し似合わないかも知れません。

No.870 DATE:2019/04/21(Sun) 21:16

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18]
MAINTE NO PASS

--ABC-CGI--
kent