富田靖子ディスコグラフィ*アルバム編

富田靖子さんが出したアルバム全8枚とシングルCDミニアルバム1枚についてのレコードデータと筆者の感想です。
ジャケット写真はできるだけレコードのものを掲載しています。
発売元の記述がないものは日本コロムビアで、残念ながら9枚は全て廃盤です。
詞の解釈については様々あると思いますが、私見ということでご了承くださいませ。

みつめてください。ジャケット

みつめてください。

1984.7.21
LP:AF-7296 \2,800
CD:38C31-7213 \3,800
CT:CAR-1302 \2,800

※冨田靖子(本名)名義

1 Dream theme from YASUKO* …/瀬尾一三/瀬尾一三
2 卒業という名の列車 秋元康/筒美京平/瀬尾一三
3 林檎雨 松本隆/筒美京平/瀬尾一三
4 気が強い女の子 秋元康/筒美京平/瀬尾一三
5 オレンジ色の絵葉書 長谷川千頭・康珍化/柴矢俊彦/瀬尾一三

6 渚のドルフィン 松本隆/筒美京平/瀬尾一三
7 秋めいて 秋元康/筒美京平/瀬尾一三
8 恋のヒロイン 秋元康/筒美京平/瀬尾一三
9 Love theme from YASUKO* …/瀬尾一三/瀬尾一三
10 夜空のララバイ 秋元康/柴矢俊彦/瀬尾一三

 *Instrumental

 本名の冨田靖子名義で発売されたファーストアルバム。帽子をかぶった富田さんのジャケット写真が印象的。LPは厚みのある見開きジャケットになっていて、“靖子魅力のポートレート(とじ込み)付”として6ページのカラー写真付きです。ジャケットには敢えて「PCM DIGITAL RECORDING」と謳われ、CDはなんと3800円だったなど、さすがに時代を感じさせます。

 インストゥルメンタルあり、4と5、8と9の曲間には富田さんのコメントあり(理想のタイプ、私が20歳になったら……)など趣向を凝らした構成になっています。2、4、7のように女の子の心境を明るい曲調に乗せて歌う作品もあれば、3、5、10のように哀愁味を感じる雰囲気のものもあるといった多彩な作風で、筒美京平氏が6曲提供しているなど楽曲的にも聴きごたえのある一枚。編曲は全曲瀬尾一三氏で、あたたかみのあるシンセサイザーと瀬尾氏得意のストリングスが心地いい。作詞陣も松本隆、秋元康と気合いが入っています。富田さんは声色を作って歌っているような印象で初々しいです。

 1『Dream theme from YASUKO』は「天に星、地に花、人に愛。」という富田さんの好きな言葉で始まり、収録曲を組曲風にしたインストゥルメンタルになっています。“富田靖子の世界”が始まっていくようなイメージです。

 2『卒業という名の列車』ではまっすぐに歌う富田さんが印象的ですが、♪「卒業という列車に揺られながら夢を探すものなのね」と人生について考える詞で、そのギャップがなんとも感慨深いです。

 3『林檎雨』は、♪「傘で目をふと隠しては/理由もなく つんとすまし顔」と女の子のあまのじゃくな気持ちを描く作品。シンセサイザーメインの編曲ながらわらべ歌のようなメロディで哀愁味満点。

 5『オレンジ色の絵葉書』は映画『アイコ十六歳』のイメージソングで富田さんの歌手デビュー作ですが、このアルバムに収録されているのは新録音版で、歌手としての成長ぶりもちょっと窺えます。

 8『恋のヒロイン』は高台の教会で恋を願う歌詞で、「古いカセドラルの窓」「少しマスカットの空」といった言い回しが素敵です。伴奏は8分音符のリズムを刻みながらもメロディはゆったりとしていて、サビの冒頭で盛り上がりながらベースが1オクターブ下がる辺りにぐっと来ます。

 6『渚のドルフィン』は映画『ときめき海岸物語』の主題歌。個人的に富田さんの全音楽作品の中でいちばん推したい歌です。♪「ひとさし指空にたてて風の向きを調べる」というように、目の前に歌詞の世界がはっきりと浮かびそうなぐらい情景たっぷりに描かれた真夏の恋の歌詞が小気味よく、筒美+瀬尾コンビが詞のイメージにぴったりの作編曲を行っています。安心感のあるメジャーコードの進行、透き通るように涼やかなシンセサイザーの音色、飛び跳ねるように動くベースの音程、ほとんど鳴りっぱなしの流れるような3度音程のストリングス(特に2番が終わって繰り返しに入る前の絡み合うような間奏は必聴!)、1番と2番の間奏で「ねえ、笑顔見せて」と言う富田さんなど、これ以上申し分のないような出来だと思っています。この歌がきっかけでこんなサイトを作ってしまいました(笑)。

思春期・前期ジャケット

思春期・前期

1985.4.1
LP:AF-7347 \2,800
CD:38C31-7412 \3,300
CT:CAR-1354 \2,800

1 さびしんぼう 売野雅勇/Frederic Chopin・瀬尾一三補作曲/瀬尾一三
2 ひとりぼっちじゃない 売野雅勇/瀬尾一三/瀬尾一三
3 お天気雨 稲葉喜美子/稲葉喜美子/瀬尾一三
4 不安なときめき* …/宮崎尚志/宮崎尚志
5 黄昏のノンフィクション 麻生圭子/伊藤銀次/戸田誠司

6 恋を振り向かないで 秋元康/松尾一彦/瀬尾一三
7 水彩画の頃 竜真知子/桐ヶ谷仁/瀬尾一三
8 ひとりごと 竜真知子/宮崎尚志/宮崎尚志
9 君のさびしんぼうへ* …/宮崎尚志/宮崎尚志
10 もう一度逢いたい 売野雅勇/Frederic Chopin/瀬尾一三

 *Instrumantal

 富田さん主演の映画『さびしんぼう』をメインテーマにしたアルバム。映画の主題歌(1)やBGM(4、8、9)を中心に収録。歌ものは少なめですが、いずれも丁寧な編曲が施された曲とせつなさを持った詞とが相まってしっとりとした仕上がりになっています。“哀愁路線”の歌謡曲が好きな方には自信を持ってお勧めできる名盤です。歌詞カードには富田さん自筆のコメントも載っています。

『さびしんぼう』のパンフレットに載っている富田さんのコメントによると、「『もっと、かわいらしく歌って』私がレコーディングの時、必ず注意される事。(中略)とはいっても、性格がガサツなもので、つい歌っていても大きな口を開けて大胆に歌ってしまうのです。」だそうです(笑)。その割には「前回のレコーディングまでは、お守りを握りしめて歌っていた」りして、なんだかほほえましいです。余談ですが、筆者は『さびしんぼう』のDVDを観た時、なぜか“さびしんぼう”にものすごく感情移入してしまい、雨の中主人公の“ヒロキ”を待っていたシーンでは号泣してしまいました……。

 1『さびしんぼう』は映画『さびしんぼう』の主題歌です。この歌は登場人物“さびしんぼう”の気持ちを綴ったもので、(ネタバレになるので内容は書きませんが)映画を観た後で聴くとさらに味わいが増します(筆者は涙が出そうになります)。映画で頻繁に使われていたショパンの「別れの曲」に詞をつけたもので、初めて聴いた時はとても驚きました。編曲はやはり瀬尾一三氏で、打ち込みで刻むリズムと流れるようなストリングスの対比が絶妙。特にAメロの2回目♪「セピアに(色褪せた)写真で(あなたに)哀しく(あゝ)微笑いながら」でコーラスが絡みながら坂を登るように盛り上がる辺りが好きです。映画ではエンディングで船に乗ったさびしんぼう(富田さん)が笑顔でこの歌を歌っていました。10は『さびしんぼう』の歌詞・編曲替えヴァージョンです。

 2『ひとりぼっちじゃない』、6『恋を振り向かないで』はいずれも“あなた”への想いがテーマで、♪「他に何も私できないけれど/心半分あげる」(2)、♪「窓の向こうは風の海/私だけ一人にさせるのね」(6)といった歌詞が秀逸で、マイナーコードの展開が心に沁みます。

 3『お天気雨』はこのアルバムで一番の聴きどころだと思います。恋人ができたのに♪「女友達ちより/近くになりすぎると/少し寂しいねって/話した」り、♪「土曜も 日曜も/お休みならいつでも/あなたと会える事/楽しみにしていたけれど//本当は独りで/考えたいことだって/時にはあることを/言えずに隠してた」り♪「ただ可愛いだけの女の娘に/なりたくないと/想うのは嘘じゃないけど」と思ったりするような、女の子のうらはらな気持ちを“お天気雨”になぞらえて描いた作品。作編曲も見事で、マイナー展開の哀しげなメロディは和風の表情も見せます。しとしとと降る雨やしずくのように聴こえるシンセサイザーや音を置くように鳴るベースとリズム隊、ため息のように聴こえるSE(効果音)、16分音符のフレーズで盛り上げるストリングスなど、詞曲とも1980年代的(?)な歌謡曲の手本のような、隠れた名曲です。可愛らしく歌っている富田さんもこころもち悲しげです。

 8『ひとりごと』は『さびしんぼう』のお墓のシーンで使われた笛(オカリナ?)によるBGMに富田さんの朗読を乗せたもの。富田さんは優しく語りかけるような爽やかな口調でたいへん雰囲気がよく、ナレーションなどでもっと活躍してほしいと思うのは私だけでしょうか。「お元気ですか?/風の色が一秒一秒変わるような/とても微妙な だけどまぶしい季節にいます。」で始まる期待感溢れる詞も好きです。

男友達ジャケット

男友達[あいつ]

1985.12.1
LP:AF-7391 \2,800
CD:33C31-7732 \3,300
CT:CAR-1413 \2,800

1 タルトの恋ごころ 佐伯健三/戸田誠司/戸田誠司
2 君はシンデレラ―LP Version― 三浦徳子/タケカワユキヒデ/矢野立美
3 蒼い白書 吉元由美/柴矢俊彦/矢野立美
4 涙色のファンシー・リング 許瑛子/MAYUMI/矢野 立美
5 嫌いキラキラ愛してる 奥野敦子/奥野敦子/柴矢俊彦

6 からっぽの季節 来生えつこ/鈴木キサブロー/武部聡志
7 あなただけ…今晩は 吉元由美/柴矢俊彦/矢野立美
8 君がいるだけで 三浦徳子/奥野敦子/奥慶一
9 スウィート 三浦徳子/鈴木キサブロー/奥慶一
10 銀河系のふたり 吉元由美/鈴木キサブロー/武部 聡志

 前2作と比べるといかにも“アイドル的”な曲がぐっと増えたアルバム。聴いていると居たたまれなくなりそうなぐらい照れくさい一枚です。タイトルも負けてなくて、『男友達』と書いて[あいつ]と読ませる恥ずかしさ(笑)。編曲は前2作で担当した瀬尾一三氏から変わり、ストリングスを使う頻度が若干少なくなった代わりに打ち込みの割合が増しておりビート感も強くなっていますが、それでも富田さんは割と淡々と歌っています。ジャケット写真はタイトルに合わせてか、ベリーショートの髪型にあぐらなどボーイッシュな雰囲気です。

 1『タルトの恋ごころ』は鈴の音で始まる前奏やシンセサイザーのあたたかい音色で、このアルバムで唯一季節を感じます(私だけ?)し、和風っぽいメロディのサビや可愛らしいコーラス(♪「タルトの、こ・い!」て!)など独特の作風で、このアルバムの中では異色な感じがします。気まぐれな「あなた」の興味をひくのは大変だけど、かじりかけの“タルト”のような「私」を残さずたべて、という恋心をタルトに喩えたちょっとセンチメンタルな歌詞。終曲の富田さんの囁きがいい味出しています。このアルバムの中では一番好きな歌です。

 2『君はシンデレラ』、5『嫌いキラキラ愛してる』、9『スウィート』はシングルレコードから。2はシングル盤と編曲が多少違っていて、間奏にコーラスが入っています。3曲とも非常にアイドルチックな作風で、コンサートの情景が浮かぶようです。5はサビで富田さんが♪「愛してるの」を語尾を上げて歌っていて、それを受けるように歌詞カードに「★印の男性コーラス部分は、コンサートの時、みなさんも一緒に歌ってくださいね。」と指示があります。9は♪「か・ぜ・に・Sweet, and Kiss」とかなり照れくさい歌い出しです。詞の内容は、「あの人」が好きなので、友達に頼まれて渡そうとしたラブレターを破ってしまったという甘酸っぱい物語。どれもコンサートではきっと盛り上がったことでしょう。

 ちなみに5を初めて聴いた時、筆者がかつて作曲したもの(→MIDI)とあまりによく似ていてびっくりしました。作曲当時、この曲の存在も富田さんが歌手として活躍していたことも知らなかったのですから……。7も筆者の作曲作品(→MIDI)に割と似ている気がします。

あさき夢みしジャケット

あさき夢みし

1986.9.21
LP:AF-7296 \2,800
CD:33CA-1094 \3,300
CT:CAR-1302 \2,800

1 17の水平線 吉元由美/BREAKFAST CLUB/ミッキー吉野
2 風の回転木馬〜J.D.サリンジャーに捧ぐ〜 吉元由美/柴矢俊彦/きしもとひろし
3 なんて素敵にジャパネスク 吉元由美/久保田洋司/戸田誠司
4 哀愁草子 吉元由美/桐ヶ谷仁/きしもとひろし
5 花景色・花化粧 吉元由美/松本晃彦/きしもとひろし

6 月影のスミレ 吉元由美/久保田洋司/戸田誠司
7 永遠の少年[こども]たち 吉元由美/桐ヶ谷仁/きしもとひろし
8 瑠璃色の夢 吉元由美/柴矢俊彦/きしもとひろし
9 硝子の翼 吉元由美/亀井登志夫/ミッキー吉野

 富田さん主演のドラマ『なんて素敵にジャパネスク』を意識して作られたコンセプトアルバム的な一枚。ジャケットも表は五重塔を背景にした白黒写真、裏も和を感じさせるようなカラー写真になっています。

 また、全曲の作詞を担当した吉元由美氏は、このアルバムに込めた思いとして「万葉から近代まで8人の女流家人の世界を1986年を生きる富田靖子が表現します。そこで最も私的表現手段である短歌を時代を超えても変わらないTeenagerたち、女性たちのメッセージに置き変えるという試みをしました。」と歌詞カードにコメントを残しています。詞の内容はさまざまなのですが、恋愛色が強くなっており、曲によっては今までの作品よりも一層“踏み込んだ”ものになっています。富田さんがどう思ったかは定かではありませんが……。

 曲調としては、大半を編曲しているきしもとひろし氏の傾向なのか、ドラムスやベースをはじめ力強く分厚い編曲になっています。初期の歌謡曲的で繊細な雰囲気とはまた違う良さがあるように思います。

 1『17の地平線』は17歳でなければ感じることができない“今”を表現した作品。詞の世界によく合った口ずさみたくなるように爽やかなメロディーで、3連符の跳ねるリズムに打ち込みがメインの編曲がされています。

 2『風の回転木馬』は邦楽っぽいシンセサイザーの音色で始まり和風の曲かと思わせておいていきなり英語のコーラスが入ってくるという面白いイントロ(笑)。オーソドックスなコード進行や可愛らしい打ち込みの音色が何となく懐かしい雰囲気で、♪「空を行く風の色が見えた幼い日へ/もういちど帰りたいよ」と思いつつ♪「毎日宝物を見つけた瞳のまま/もういちどやり直すよ/小し(歌詞カード原文ママ)大人になって/(中略)時を駆けるよ」と、辛い思いを抱きながらも前向きに歩き出す心境が描かれています。中盤では、♪「やさしい眼で人は何故嘘つくのだろう/淋しくなるだけなのに」と鋭い詞も。

 3『なんて素敵にジャパネスク』は同名ドラマの主題歌でシングル収録曲。恋する女性の応援歌ともいえる歌詞で、日本語の美しい言い回しも多用されており、♪「夢としりせば さめざらましを」と小野小町の短歌からも引用されています。

 6『月夜のスミレ』はなんとなく中国風の曲調が耳を惹き付ける一曲。港町を舞台に叶わぬ恋を描いた歌詞で、サビの♪「Sumire wow Violet」など(英語部分)のリフレインを歌う富田さんが健気に感じられます。

 7『永遠の少年たち』は富田さんの歌にしては珍しくスケールの大きな作品で、♪「人はみんな永遠い[とおい]宇宙の少年たちだね/生命をありがとう」、♪「母のような海を抱いた星に生まれた/愛といつも一緒」と、宇宙の大きさで普遍的な愛を歌っています。生命について歌っていることも見逃せません。♪「ひとりぼっち海の底にいるように/泣きたい時/どうぞ 思い出して/誰かがあなたを待っているわ」と語りかけるような富田さんの歌声に元気づけられた人もいると思います(そのうちの一人は筆者だ)。楽曲的には、積極的にストリングスが使われていたり、素直なメロディーラインとコード進行だったり、シンセサイザーの音色がキラキラしていたりと、1986年からさらに数年遡ったような懐かしさを覚えるのですが、そのぶん曲自体に愛しさを感じるため、筆者はこのアルバムの中で一番好きな歌です。こういった歌がアルバムの片隅に残されていて今後誰にも知られることがないであろうのは非常に残念です。アルバムの復刻が無理ならこの歌だけでも(他の人がカバーしても構わないので)21世紀に甦らせてほしい、そんな名曲だと思います。

 9『硝子の翼』も7と似たような詞の世界で、ゆったりとした少しソウルフルな曲の中で明日へ飛び立っていくような、アルバムの終わりに相応しい一曲です。♪「Fly away 鳥は空へと/Far away 人は明日へ/High and high 夢の翼を広げ/生きてゆく 輝きだね」。明日もよい日でありますように。

少女譜 ―富田靖子CDスペシャル―

1986.11.21(初回版)
CD:33CA-1221 \3,300

1991.2.21(再発版)
CD:COCA-7143 \不祥

1 林檎雨 松本隆/筒美京平/瀬尾一三
2 オレンジ色の絵葉書 長谷川千頭・康珍化/柴矢俊彦/瀬尾一三
3 渚のドルフィン 松本隆/筒美京平/瀬尾一三
4 夜空のララバイ 秋元康/柴矢俊彦/瀬尾一三
5 さびしんぼう 売野雅勇/Frederic Chopin・瀬尾一三補作曲/瀬尾一三
6 恋を振り向かないで 秋元康/松尾一彦/瀬尾一三
7 水彩画の頃 竜真知子/桐ヶ谷仁/瀬尾一三
8 ストレンジRAINに包まれて 川村真澄/滝沢洋一/戸田誠司
9 あなただけ…今晩は 吉元由美/柴矢俊彦/矢野立美
10 君はシンデレラ 三浦徳子/タケカワユキヒデ/矢野立美
11 スウィート 三浦徳子/鈴木キサブロー/奥慶一
12 君がいるだけで 三浦徳子/奥野敦子/奥慶一
13 感傷物語[センチメンタル] 吉元由美/戸田誠司/戸田誠司
14 なんて素敵にジャパネスク 吉元由美/久保田洋司/戸田誠司

 最初で最後のベストアルバム。CDのみでの発売でした。デビューから『なんて素敵にジャパネスク』までの代表的な曲が集めてあるので、歌手・富田靖子を知りたい人、大まかに振り返りたい人にお薦めです。初期の初々しく哀愁たっぷりの歌から中期の明るく爽やかな歌までを堪能できるはずです。

 ブックレットには当時としては珍しくカラー写真が掲載されていて、ビデオ『富田靖子的休日。』の時に撮影されたと思われる撮りおろしのスチールが使われています。筆者はこの中でも裏表紙の写真が特に好きなので、サイトのトップページに使わせてもらっています。

 なお、2『オレンジ色の絵葉書』は『みつめてください。』に収録されている再録ヴァージョン、10『君はシンデレラ』はシングルヴァージョン(間奏にコーラスが入っていないもの)となっています。また、8『ストレンジRAINに包まれて』と13『感傷物語』はこのCDが唯一のデジタル化音源です。

 このアルバムは好評だったのか、1991年に『14-19』とともに再発売されました(現在は廃盤)。帯の色がえんじ色から黄色に変わったのと品番が変わった他は初回盤と同じようです。

オクターブジャケット

オクターブ

1987.11.22
LP:AF-7296 \2,800
CD:33CA-1739 \3,300
CT:CAR-1302 \2,800

1 だんだんの悲しみ 川村真澄/山口美央子/西平彰
2 一歩遅れの夢 川村真澄/中崎英也/松本晃彦
3 悲しきチェイサー 川村真澄/渡辺博也/渡辺博也
4 1000日のスランバー 川村真澄/上田知華/松本晃彦
5 友達はJOKER 川村真澄/中崎英也/松本晃彦

6 私だけのアンカー 川村真澄/林哲司/船山基紀
7 KOSMOS 川村真澄/山口美央子/西平彰
8 土曜日の本 川村真澄/柴矢俊彦/新川博/※柴矢俊彦
9 Wish 川村真澄/上田知華/杉山卓夫
10 センチメンタル・ヒッチハイク 川村真澄/林哲司/新川博/※柴矢俊彦
11 クローバー(CDのみ収録) 川村真澄/林哲司/船山基紀

 ※コーラスアレンジ

PAGE ONE

1988.7.21
SCD:15CA-8054 \1,500

1 P-TIME
2 哀しみは月にかえて
3 それは彼女のグッバイ 麻生圭子/柴矢俊彦/大塚修司
4 だんだんの悲しみ 川村真澄/山口美央子/西平彰

14-19 fourteen nineteen

1988.12.1
CD:30CA-3000 \3,000(初回版・通常版)
CT:CAY-1343 \不祥

1991.2.21
CD:COCA-7144 \不祥(再発版)

1 悲しきチェイサー<EXTENDED MIX> 川村真澄/渡辺博也/渡辺博也
2 消えたプリンセス 三浦徳子/戸田誠司 /戸田誠司
3 元気ですか!? 売野雅勇/林哲司/新川博
4 それは彼女のグッバイ 麻生圭子/柴矢俊彦/大塚修司
5 あの夏の日に帰りたい 麻生圭子/中崎英也/瀬尾一三
6 シナリオ1“ほんの5g”
7 私だけのアンカー 川村真澄/林哲司/船山基紀
8 シナリオ2“さびしんぼう”
9 さびしんぼう 売野雅勇/Frederic Chopin・瀬尾一三補作曲/瀬尾一三
10 シナリオ3“アイコ十六歳”
11 オレンジ色の絵葉書'88〈RE-MIX〉 長谷川千頭・康珍化/柴矢俊彦/瀬尾一三

だるまさんがころんだ

1991.2.27
CD:TOCT-5997 \2,200(税込)
CT:TOTT-5997 \不祥

※東芝EMIから発売

1 イントロダクション〜* …/NINO ROTA/白井良明
2 恋かくれんぼ 松井五郎/入江剣/白井良明
3 緑の宝石 高坂里佳/高坂里佳/白井良明
4 今日子 松井五郎/南こうせつ/佐橋佳幸
5 サガンと紅茶 高坂里佳/高坂里佳/白井良明
6 よりみち 松井五郎/南こうせつ/佐橋佳幸
7 3月の引越し 伊勢正三/伊勢正三/白井良明

 *Instrumantal

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