原字がトレースできたら、今度はベクトルデータ（曲線のデータ）の扱えるグラフィックソフト 「Adobe Illustrator」で修整していきます。トレースの段階では判らなかった輪郭の歪みやバランスのおかしいところ、太すぎる・細すぎるなどをできる限りなくしていくのですが、見直せば見直すほどおかしい所が見付かるのでなかなか根気のいる作業です。

Adobe Illustrator での作業画面。
これでもかというほど拡大して輪郭を整えています。
下側の画像はクリックすると実際の作業画面を原寸で見られます。
もっと拡大することもよくあります……。

亮月ごちっくのひらがなトレースデータ・全景

　当然のことですが、修整は全ての文字について行います。上の図は修整前のトレースデータで、発表したフォントと多少字形が違います。

　修整はフォントにする前だけ行えばよいものではなく、フォント化してはじめて気付く統一感のなさや文字ごとのむらもありますので、この修整作業はフォントを作る最後の最後までつきまといます。

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