亮月製作所*おたよりコーナー
本サイトと関係のない書き込み(広告等)は削除します。
初めまして。最近、たまに中国のサーチエンヂンにて「照排机(写 植機の中国語」を入力した所、「中国の機械式写植は十五年戦争の途中、日本人により写研手動機が持ち込まれたのが起源で、50年代より上海と北京の国営工 場にてコピー機種の組立てが始まって、71年には北京の工場が電子制御機の自力開発を成功したが実用化せず。80年代から写研とモリサワの電子制御機を輸 入。現在では日本流写植の役割がレーザーやDTPに譲って完全絶滅。」と言う情報を発見しました。今後とも宜しくお願い致します。
孫@北京 さん、はじめまして。写研の社史を見ましても、「1932年の 旧満州国建国に伴い、同国の印刷局から写真植字機の注文があり、1934年5月には改良された写植機が出荷された」とありますが、終戦後の中国での写植の 状況はよく知りませんでした。中国も初めはコピーとはいえ、写植機の開発をしようとしていたのですね。電子制御機の実用化がうまくいかなかったとのこと、 当時の日本の写植機が高い技術で支えられていた証とも言えますね。貴重な情報ありがとうございます。こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。
桂光さん、日本製写植機の輸出先は中国本土や台湾地方の他、韓国(平成入 る頃まで漢字多用していた所多し)やシンガポール・マレージア(中華系人口が多く中国語紙も存在)等も有った可能性があると思うが、南洋の中華系地域は 「活字をかなり遅くまで使われてた」と言う情報も入手。(北朝鮮は戦前の日本人による持ち込み機と中国製コピー機種使用か)
山手線ホームで石井太ゴシックと思しき森永の広告を見かけました. ご参考まで.
MM-NKLのファンさん、こんばんは。石井太ゴシック体が駅の広告に使われているのはとても久し振りに見ました。よく見付けましたね! こちらは田舎なのでそういったものはなかなかチェックできません(笑)。twitterの写真も拝見しましたが、どうしてこの書体を選んだのか不思議ですね。ミスマッチでは決してありませんけど、どうして面倒な事をしてまで使いたかったのかと。しかしこうして見てみると、80年以上前に原型ができ、50年以上前にデザインが完成された書体なのに古臭さが感じられないですね。書体そのものに新しい・古いという印象はないので(相対的なものだから)、やはり使い方が大切なのですね。貴重な使用例、ありがとうございました!
プロが使うピアノは演奏会のたびに調律します。移動させても調律します。 それと同じです。写植機のメンテナンスを定期的に受けている様子を見た覚えがあります。その伝票も残っています。そうしたメンテナンスも不十分でしかも移 動も二回もされている亮月さんの写植機が大丈夫か心配になります。文字の違い、色の違い、素人目にはわからない差を見て調整するプロフェッショナルな世界 における道具ですから、コンマいくつの違いを測って検査を受ける写植機を動かした影響は計り知れません。
五味比左志さん、お久し振りです。ご返事が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。写 植機のメンテナンスに関しては苦慮しております。機械が現場を離れた時点で写研の目が届かなくなり、定期的な検査や調整を受けることはなくなりますし、写 研自身、サービスマンがいた最寄りの名古屋営業所は既になく、本社から技術者に来ていただくのは現実的ではありません。しかしだからといって、移動したままで放置している訳では決してなく、写研のサービス経験者の方からノウハウを頂き、できる限りの調整と点検は自分で行っています。これまでのところ、異常な動作や印字精度の低下は見られていません。ご指摘のことはよく分かりますし、気にかけてくださって本当に有難いです。そうしたいのですが、私は業務のために写植機を所有しているのではないのですから、全て私の私費で賄っています。ですのでここが落とし所だと思っています。ご心配ありがとうございます。どうかご容赦ください。
最近、たまたまつけていたテレビ(確かテレビ大阪)で韓流ドラマ作品を放 映していて、その字幕にナールファミリーが使われていました。「こ・た・に」の独特のカーブ、一画目と二画目のつながった「り」、見間違いではありません でした。最近は写植のフォントが再興していっているように感じます。地元民としてはもっとモリサワフォントに頑張って欲しいところです。
ナールを見掛けたとのご報告ありがとうございます。私が把握する限りは、写研の「テロメイヤ」はもう稼働していないようですので、新しい番組だとするとどうやってナールをテロップに使用しているのか不思議ですね。それともどこかでテロメイヤがまだ生きているのか……。映像作品の中には、ナールに酷似したデジタルフォントを使っている場合もあります。仮名は私でも重ねて見てみないと判別は難しいです。ただ約物などがナールと異なるので、注意して見ると本物かどうか判るかもしれませんね。(亮月だよりのNo.1061で解説しています。)
写植はヨーロッパで考案され、日本で石井・森澤両氏が実現、その後アメリカのライノタイプ社が英字写植器を普及させましたが、東側、旧ソ連などではDTP普及まで活版印刷だったのでしょうか。どなたかご存知のかたはいらっしゃいませんか。
東側諸国の写植……当方の資料を探してみましたが、把握しているのは「写研が旧ソ連に写植機を輸出し、日本人向け雑誌を日本語が読めないロシア人オペレータが印字した」(http://ryougetsu.net/ab_issun.html)ことぐらいで、他のことは分かりませんでした。2015 年にウクライナの方から私のもとへ、写研の写植機「SK-4E」で使われたキリル文字について問い合わせがありました。その拠り所として、旧ソ連の技術者 であるAlexander Molin氏の著書『Phototypesetting. Main questions of technology』(1972年)を挙げておられたので、少なくとも旧ソ連には写真植字が存在していたのではないかと推測します。この本を入手できれ ば、その手がかりが得られると思いますが、なかなか難しそうですね。という訳で私もはっきりとは分かりません。ご存知の方、ぜひお知らせください。
返信ありがとうございます。 ‥管理人様もわからないとなりますと、他にわかる方はいらっしゃるでしょうか… ともかく、写研用のキリル文字盤なんてあるというのは初耳でした。調べて下さり本当にありがとうございます。
一時期(二週間ほどまえから)当ページを開くと「エラー:現在ご利用いただけません。」のような(よく覚えていない)メッセージが出て閲覧できない状況だったのですが、再び見られるようになって安心しました。 話はかわりますが、近頃地元の地下鉄のサインシステムがどんどん更新されて、見慣れたフォントが減ってしまう所に、諸行無常()を感じております。ゴシック4550のtruetype化を望みます。
こんにちは。返信がたいへん遅くなり申し訳ありませんでした。そちらでもサインシステムの更新が激しいようで……痛み入ります。ゴシック4550のTrueType、20年くらい前にはデジタルフォントを見た覚えがあります。見やすくていい書体なのに、新たに使うことができず残念です。「営団フォント」で検索するとなにやらそれらしきものが出てきますが、出典はよく分かりませんね。
営団フォントの件ありがとうございます。私はとあるメディアミックス作品 がすきで、何回か沼津に行ったことがあります。沼津までJR東海に乗って思うのは、やはり、サインシステムのゴナですね。その他にも、細かい所で沼津は写 植フォントが残っていて(沼津御用邸記念公園の案内や、あわしまマリンパークでも使われていたような気がします)嬉しく思います。貴方の豊郷小学校訪問レ ポートを拝見して、聖地の写植について書きたくなった次第です。地元でも探せば意外と残っている(近所のスーパーのトイレの注意書きがゴナDB、タバコの 棚にナールD)のですが、聖地で見かけるとなるとまた、違ったものを感じさせますね。
豊郷小学校の訪問レポートも見てくださったようで、ありがとうございます。画面の中で観たものが現実の世界にあると、作品の世界観や登場人物がそこに息づいているような感じがして、とても嬉しいですよね。私が住む岐阜県東濃地方は、今放映しているNHK朝の連続テレビ小説の主人公の故郷ということになっていて、居ながらにして聖地巡礼している状態です。よく行く場所が画面に映ると不思議な気持ちになります。JR東海のゴナによるサインシステムは、何度見てもよくできていると思います。書体や組みは目立つように設計されていますが、ゴナは文字のエレメントが統一感を持って整えられているので、がちゃがちゃしていないのが景観に貢献していると思いますね。最近になってようやく、業として携わらない方達にも広く書体やフォントが注目されてきたので、できればもう一度、写研書体が街角に戻ってきてほしいですね。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18]
--ABC-CGI--kent