|  RY111 ●2004年暑中見舞『アサガオの向こうから』その2/オリジナル
 
 
     「あっ。」庭のアサガオを観ていると、向こうにだれかが。
 「垣根のアサガオがきれいだなあっと思って
 毎朝楽しみにしてるんですよ。」と。
 ……涼やかな風を垣根越しに感じた。
  アサガオを観ているのは自分だけじゃなかった。毎朝楽しみに通りかかる人がいたんだ。うれしい。……というはなしです。 *  実際に送った暑中見舞は二枚綴りで、アサガオの形に切り抜いた1枚目からは「あっ。」という文字と女の子が多少見えるようになっています。そしてアサガオをめくるとこの絵が現れる仕組みでした。
 少しでも涼しい気分を味わって頂けたなら嬉しいです。
  ちなみにこの絵の裏面はこのようになっています。子持ち罫*というと新聞の訃報欄を連想してしまいますが、「子持ち」というように本来はおめでたい意味があります。
 子持ち罫がよく使われた活版印刷では、罫の両端を45度に整え、四隅に切れ目がないようにするのは職人の技でした。
 *子持ち罫(こもちけい)親子が並んで歩くように、太い線と細い線が一体になった罫線。四角・円などの囲む図形の場合、太い線が外側になることが多い。
 
  2004.7.13〜194H鉛筆・コピック・はがき原稿用紙
 日活教科書体(日本活字工業)・新聞特太ゴシック体・石井太ゴシック体
 →イラスト制作部・2004年
 →メインページ |