2002.6.13 設立

TC-KA3ES

SONY 3ヘッドカセットデッキ 1994年製造
当時65000円 → 10000円で購入(取説・リモコン・接続コード2本付)
(ジャンクではなく正規の「中古品」として購入しました)

主な特長

今録音された音をソース(原音)と比較出来る3ヘッド方式
ドルビーB/C/S ノイズリダクション・HX PRO搭載
クローズドループデュアルキャプスタン方式
PC-OCC巻線レーザーアモルファスヘッド
パッドプレッシャーリダクション・サファイア軸受採用
3ポイントRECキャリブレーション機能
ラインアウトバッファー・前後30曲マルチAMS
スーパーバイアス(160kHz)・リニア電子カウンター
FL管式24セグメントレベルメーター(-40〜+10dB)
偏心インシュレーター・ミッドシップメカシステム
等々多数

ワウ・フラッター

0.022% W.RMS ±0.04% W.Peak(EIAJ)

周波数特性

ドルビーNRスイッチOFFにて TYPE IVカセット
15〜22,000Hz ±3dB(EIAJ・-20dB録音)
15〜16,000Hz ±3dB(0VU録音)    

SN比

80dB(ドルビー S NR ON/TYPE IVカセット)   
76dB(ドルビー C NR ON/TYPE IVカセット)   
57dB(EIAJ・ドルビーNR OFF/TYPE IVカセット)

ひずみ率

315Hz 3次高調波ひずみ率1.3%(EIAJ・TYPE IVカセット)

消費電力

23W

最大外形寸法・質量

430×135×360mm・7.6kg


MDに圧勝!

 ダビング用のサブデッキだった A&D GX-Z6100 は3ヘッド機とはいえ中級機種で、 どうも不満がありましたので、もう1台カセットデッキが欲しくなりました。  そんな2002年4月のある日、中古屋で見つけたのがこの TC-KA3ES です。新品同様のピカピカで 1万円! 高校生時代、カタログに掲載されているのをただ眺めていた(買えないから) 憧れの機種なのです。実物を初めて見た私は、またしてもやってしまいました!(笑) ……気が付くと、このデッキは自分の部屋にありました。

「1994年度ベストバイモデル」

 店頭の値札にはそうありました。果たしてその実力はいかほどか……!? と思い、 この機種の目玉である「ドルビーS NR(ノイズリダクション)」(ヒスノイズを24dB低減)を使い、メタルテープで CDから録音してみました。……こ、これは凄い!! これがカセットテープの音なのかと思うほど 原音に忠実で、ノイズの全くない世界でした。録再MDウォークマン(MZ-R900)に 31000円も払った事に心底後悔した瞬間です。音楽録音にMDはもう使わんな、と。 ハイポジションテープでもドルビーS NRを使えば十分MDに太刀打ちできます。 かつてベストバイの称号を贈られたことに納得しました。

音質・機能などについて

 まずデザイン。上位機種である「TC-KA7ES」や「同5ES」とは異なった配置で、 それらに比べれば多少野暮ったい気もしますが、高級感は十分あります。金色モデルならなおさら。 所有する喜びを満たしてくれることも、モノとしての大切な点だと思います。

 音質は、先述の通り、MDとは比べ物にならない原音再生性を持っています。 ただし、3代先代のTC-K222ESLと比べると、 中低域がやや不足気味で、音の線が冷たく細い印象があります。 1994年といえばバブル崩壊後2年以上で、コストダウンの影響を受けているかも知れません。 これ単体で聴く分には気にならないのですが……。 因みに、ドルビーS NRでのSN比(信号対雑音比)は妹のCDラジカセのCD部分と同じ80dBです。 CDプレイヤーと同じくらいのノイズのなさとは……!

 機能は必要十分です。3ポイント録音キャリブレーションは、テープの録音特性を 低域(400Hz)、中域(3kHz)、高域(15kHz)でチェックし、周波数特性に偏りのないように するためのもので、どんなテープでも忠実な録音が楽しめる優れものです。 ドルビーS NRはプロ用の録音機器の機能を民生用に応用したノイズ低減技術で、 低域からも効果を発揮、細かな制御により、ノイズリダクション特有の 息づきノイズ(音の前後に「シュー」というノイズが入る現象))もなくしています。 その他、偏心インシュレーター(脚)や前後30曲マルチAMS(自動選曲機能)など、 新技術も多数導入されており、ESシリーズの基本モデルとはいえグレードアップしています。

 発表から8年が経った2002年11月現在も製造されており、名機と言えるでしょう。 65000円という価格帯では、これだけの性能を持つカセットデッキはもうありません。 最新にして、おそらく最後の3ヘッド高級カセットデッキ。メタルテープも2002年5月に 製造終了となり、約40年を誇るコンパクトカセットの時代の衰退の全てをこのデッキが見届けることとなるでしょう。 最新型を所有しているとはいえ、カセット派としてはあまりに悲しいです。  この世にカセットテープがある限り、作り続けていて欲しいです。頑張れ! ソニー御中!

3代先代にあたるTC-K222ESLについて



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