つじあやの*はじめに

「ウクレレ」と聞いて、誰を思い浮かべますか?
 高木ブー、牧伸二、ウクレレえいじ……。何となくハワイアンな印象を持っていると思います。ところが、その固定観念を打ち砕くウクレレ歌手がいます。

“つじあやの”。

 無造作なショートヘアに赤いセルロイド眼鏡が特徴的です。かつては、前髪をまゆ毛に揃え“おさげ”にしていましたが。(おさげの古風な感じがまたたまらなく良かったのだ。)

 1978年1月6日に京都で生まれ、京都で育った彼女は、京都市立銅駝美芸高校で入ったフォークソング部でウクレレに出逢います。自分の手が小さくてギターが弾けなかったのでウクレレを選んだ、というのがきっかけで。

 卒業後、龍谷大学文学部に入学。このころ「うららか」というバンドを結成。1998年にLD&Kからインディーズデビューを果たし、1999年にはビクターエンターテインメント(スピードスターレコード)からメジャーデビューしました。

 CM(日清「とんがらし麺」、フジッコ「おかず畑」、スイスエミー「なめらか発酵」、クレシア「クリネックスティシュー」、カルピス、全薬工業「ジキニン」、キヤノン「PIXUS」、小学館「ピッカピカの一年生」、「チームマイナス6%」、チョーヤ「ウメッシュ」、「アイフルホーム」、「ダイナム」等)やテレビ番組(フジテレビ『ポンキッキーズ』、TBS『世界ふしぎ発見!』、日本テレビ『どっちの料理ショー』、CBCテレビ『晴れ!どきドキ晴れ』等)にも曲を提供しています。

 そして2002年、スタジオジブリ作品『猫の恩返し』の主題歌に抜擢。オリコンで最高9位のヒット。20万枚の売上を記録。
(筆者は、『猫の恩返し』がきっかけで彼女を知った。そして友人知人も、彼女を知る人はごく少なかった。)

 そんな彼女がつくり出す歌たちは、「僕」と「君」が主人公。
最近の流行歌が忘れてしまった、あたたかみのある曲調にのせて、片思いや届かなかった想い、消え去ってしまった恋へと馳せる「僕」の気持ちを時には喜びにあふれ、時にはせつなく、等身大の言葉で綴った詞が特徴です。

「癒し」ともまた違う、最近の音楽シーンに見られない彼女独特の世界にはまり込んでしまった筆者が、主観的に作品の感想を綴っていきたいと思います。

※詞についての感想は他のサイトで多く取り上げられていますので、ここでは主に曲の感想を書いています。
(筆者は影響を受けてウクレレを買い、髪を切り、セルロイド眼鏡を買う等のかなりの重症です。それを考慮の上、お読みください。)

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