●作図機能が進化した、ROBO15XYの後継機
写真植字機として初めて作図機能を搭載した「ROBO 15XY」(1986年)が更に進化した機種です。
ROBO 15XYシリーズは15型高解像度ディスプレイを装備し、見ながら印字・見ながら作図を実現しました。組版の面ではジャスト(ジャスティフィケーション)機能を拡張し、空印字(空I・空II・空III)を搭載している上、仮写植中の文字(900文字まで記憶可)の位置を画面上で移動させることができる「カーサー機能」を備え、印字する位置を自由に移動したり変更・挿入・削除したりと試行錯誤してから印字できるというDTPに近い操作感を得ることができました。作図の面では2点間の直線(縦・横・斜め)や連続した折れ線、円、楕円、円弧の描画が可能です。
この機種で初めて可能となったのは、
・破線作図
・ラウンドコーナー連続印字(ラウンドコーナー矩形をスポット罫線のみで印字)
・破線による作図(斜線可)
・円・円弧組ジャスト印字
です。これらによって、従来版下作業に頼っていた複雑な作図や組版を写植機のみで完結させることができるようになりました。
また、オプションとしてタブやファンクション(一連のテンキー操作を126操作まで記憶×4チャンネル)を記録できる「ピコフロッピー」を搭載することが可能で、電算写植のように定型の様式などはフロッピーから印字位置や罫線の位置などを呼び出して効率よく作業することができます。
ROBO 15XY IIの操作パネル
●その他の機能、仕様
モリサワ『ROBO 15XY II』カタログより。
寸法 |
幅1300×奥行1000×高さ1350mm |
質量 |
255kg |
所要床面積 |
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機械内容 |
主レンズ |
24本(7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、24、28、32、38、44、50、56、62、70、80、90、100Q)×FQレンズ(+5、10、15%) |
変形レンズ |
4種(No.1~4、ズームまたはNo.5を出荷時選択) |
文字枠収容文字盤 |
書体文字盤 2組
バラ文字盤 16枚 |
収容感材寸法 |
305×355mm |
ファインダー |
有(全字形常時投影) |
ディスプレイ |
ブラウン管 15インチ 白地に黒文字
等倍、2倍、4倍、1/2倍 |
電源、光源 |
AC100V 800VA |
環境条件 |
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価格 |
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