TinklingBell 回顧録 |
●すずとこんぺいとう(当時)/あや | 2002年 |
※本頁は手書き風フォントにまつわる個人的な思いに重きを置いた内容です。ご了承くださいませ。文章中の固有名詞は全て当時のものです。 ●記憶の鈴が鳴る 2001年頃だったか、Mac 雑誌に手書き風のフォントが掲載され始め、自分には絶対書けない筆跡が Mac 上で使えることが嬉しくてたまりませんでした。なにしろ、高校時代に友人のノートの筆跡を父の会社の Adobe Illustrator でトレースして使っていたぐらいですから……。 2002年になると、私は雑誌の紹介だけでは飽き足らず、ネットで手書き風のフリーフォントを探し回っていました。名前は忘れてしまいましたが、とっかえひっかえ使ってみました。裏返せば、自分にとって決定的な書体が見付からなかったということです。くせ字が極端だったり、印刷で使うには荒かったりで。 確かこの年の秋の初め頃だったか、検索でたまたま引っかかったのがこの「TinklingBell」なのでした。それまで見つけてきた書体は手書きそのままの割と荒削りなものが多かったのですが、この書体は「マウスをぐりぐりやって書いた文字」だそうで、拡大しても綺麗なころんとした可愛らしい字形だったため、ひらがなだけこの書体に組み替えて雰囲気を楽しんだものでした。そしてひそかに収録されていた絵文字もまた気に入ってしまいました。ただ、1バイトフォントだったため入力は大変でした。 作者は「すずとこんぺいとう」のあやさん。初めはフォント目的で拝見していたのですが、サイトの雰囲気や絵が好みな上、印象に残る名前だったのでよく通う(?)ようになりました。 2003年初春、そうして注目していた「すずこん」さんで「ことり文字ふぉんと」が発表されました。当時はJIS漢字がほぼ全て使える手書き風の2バイトフォントが珍しく、(これだ!)と思ったのでした。「TinklingBell」が進化したんだ、と。その後ことり文字を愛用していることは言うまでもないのですが、時折「TinklingBell」で文字を打つと、今よりもフォント探しに熱中していた学生時代のことが脳裏にはっきりと甦る、思い出深い書体なのです。 ●来歴 ※この書体は現在頒布されていません
2005.7.29
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