光量降下スイッチ【こうりょうこうかすいっち】


光量降下スイッチ
PAVO-JVの足踏みペダル
左が光量降下スイッチ、右が採字マスク移動用足踏スイッチ

●印字する書体により光量を変化

 写真植字は、使用する書体により適正な光量(光源ランプの明るさ)が異なるため、光源電圧調整ダイヤルによってその明るさを設定しておく必要があります(→詳細記事)。
 しかし、同時に太い書体と細い書体を使用するなど、適正な光量が異なる場合、印字の濃度を同じにするため、印字する書体を変えるごとに光量を設定し直さなければなりません。具体的には、太い書体の方が文字盤を透過する光の量が多く、濃いめに印字されるため、光量を少なくする必要があります。

 こういった場合、書体を変えるごとに光源電圧調整ダイヤルを回して光量を調節するのは煩雑なため、機種によっては「光量降下スイッチ」(ペダル)が搭載されていて、必要な時にこのスイッチを踏みながら印字します。
 例として、石井細明朝体(必要な光量が多い書体:例=45ノッチ)とゴナU(必要な光量が少ない書体:例=40ノッチ)を同じ印画紙に印字する場合の設定方法を説明します。

1 必要な光量が多い書体のノッチ数に光源電圧調整ダイヤルを合わせておきます(スイッチを踏まない場合の光量=45ノッチ)。
2 必要な光量が少ない書体でのノッチ数(40ノッチ)との差(45−40=5)を別途設定しておきます(機種によりキーボードやダイヤルで設定)。
3 光量降下スイッチを踏んでシャッターを切った場合、自動的に1のノッチ数から2の値を引いたノッチ数に相当する光量で印字されます。

●光量降下スイッチの搭載状況

搭載

PAVO型、SPICA-A、 -AP、 -AH

未搭載(不明含む) SK型以前の機種、SPICA-S、 -L、 -Q、 -QD、スピカテロップ

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