任意歯送り【にんいはおくり】
●一操作で任意の歯送りが可能
写植による自由な組版を支える機能の一つが「任意歯送り」機能です。
回転ノブまたはキー入力で字送り歯数を予め設定しておき、レバーまたはボタンの操作でその歯数分空送りすることができます。
写植機が発明されてからPAVO型が登場するまでは、大Q数では印字の際に一度に送り切れないため、任意歯送りを併用する場合がありました。また、「二分送り」「四分送り」等のように全角の何分の1かを送る場合にも用いられました。
欧文の自動字幅規定装置がない機種では、欧文の字幅分だけ送るのにも用いられました。例えば主レンズ16Q、字幅が12/16em(=12H)の文字を打つ場合、任意歯送りレバーを8Hに設定しておき、任意歯送り1回+1H送り4回(8+1×4=12)というように送りました。
また、近年の電子制御された写植機でも頻繁に使用され、文字間を均等に空ける「空け組み」や、雑誌などで多用されたいわゆる「一律1歯詰め」(亮月製作所は非推奨)等が容易に実現できます。
●設定可能な字送り量
±1〜999H |
PAVO-KL、-KS、-KV、-KVB、-KY |
±1〜99H |
PAVO-9、-10、-JL、-JV、SPICA-AP、-AH |
+10H〜ー20H |
PAVO-8、-J |
+1〜25H |
SPICA-Q、-QD、-AD |
+1〜10H |
SPICA-A、SK-3RY |
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