亮月写植室

使用写植機

PAVO-JV全景

PAVO-JV文字盤と選字ガイドPAVO-JVキー入力部

PAVO-JV操作パネル

PAVO-JV

1988年6月製

 ある印刷所から譲って頂いた電子制御の手動写植機。
 長く使っていくには電子的な要素よりも機械的な要素の多い方が自力で保守しやすいため、ディスプレイ主体のPAVO-KYやKV系列ではなく、ディスプレイが使えなくても印字ができる本機を選びました。
 外装には長年の使用による劣化があるものの、手厚い保守点検がされていたようで、寿命が短いディスプレイ以外の機能は問題なく動作するという良好な状態でした。
 ディスプレイの使用不能によりPAVO-JLと同等の機能に制限されますが、スポット罫線・空印字・字づら検出など手動写植機の主要な機能は使用できます。
 操作パネルはPAVO-K系列の押しボタン式とは異なり黒いレバースイッチによるものです。スイッチの上下により直感的に動作を把握でき、機能や記憶できる座標はやや少ないものの使い勝手は非常に良いです。

→写植とは「PAVO-JV」

 

SPICA-QD全景

SPICA-QD主レンズSPICA-QD操作部

SPICA-QD主レバー

SPICA-QD

1972年5月製

 PAVO-JVと同じ印刷所に眠っていた卓上型手動写植機。
 製造から40年近くを経たSPICAが現存するだけでも貴重なことですが、本機も譲渡元で大切に使われていたようで全機能が動作し、附属品の交換レンズや点示シート、本体カバーも残っていました。
 さすがにフラッシュランプは疲労していて印字の品質はそれなりですが、現役で使用できることに非常に驚きました。
 曲線を主体とした可愛らしい意匠で、部屋に置いてあるだけで絵になる写植機です。

→写植とは「SPICA-QD」

 

SPICA-AH全景

SPICA-AH主レンズSPICA-AH近景

SPICA-AH操作パネル

SPICA-AH

1986年11月製

 関東のあるお店で現役を退き眠っていた卓上型手動写植機を譲って頂きました。
 電子制御されたSPICA型の最終機種で、字づら検出や空印字が可能などPAVO型と同等の性能を有しています。
 前所有者様によると大量に文字を打つような使用環境ではなかったため、フラッシュランプは力強く発光、印画紙への印字具合は現役そのものです。
 字づら検出の9/16emと13/16emが不調である以外は完全に動作し、大切に使われてきたため附属品はフル装備、外観も25年の歳月を感じさせない若々しい状態です。

 2013年から2023年4月まで法人様へ貸し出し、展覧会での写植体験や業としての印字にご活用いただきました。傷や汚れなど使用感は出てしまったものの、機械としての調子は良好です。

→写植とは「SPICA-AH」


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