PAVO-JL 1979年9月

●欧文自動ベースライン機能と空印字で本文の和欧混植が簡単に。
 字づら検出でサブプレートを的確に印字する高機能機。

PAVO-JL写真

メイン2サブ10変形レンズ4JQレンズ1〜3±99H送りQ数連動ベタ送り欧文自動送りインチ送り1/32em単位送り字づら検出送り1・2キー1/16em送りキー1/4歯送りキー割付計算空1〜3座標記憶欧文ベースライン自動調整くり返し印字折り返し印字水平組円組・斜組像回転スポット罫線線長補正斜線・円・楕円点示板なしLED表示なし印字キーキー入力

●美しい和欧混植を写植機がサポート

 PAVO-JPによって送りの制御が1/32em単位で行えるようになり、細やかな組版に対応することができるようになりました。
 さらに本機では、欧文自動ベースライン機能空印字機能(空 I)を搭載しました。
 欧文自動ベースライン機能は、通常の和欧混植の際に行の見かけのラインが和文と欧文とで不揃いになるものを、欧文書体に予めベースラインシフト値を設定しておいて字づら検出機能を用いて適用させ、自動的に行のラインを揃えるものです。
 空印字(ジャスティファイ)機能は欧文やつめ組み用仮名のような字幅の一定でない文字種であっても計算対象にすることができ、さらに欧文スペースを含めることもできるので、写植機の計算による欧文組版のジャスティファイが可能です。
 こうして本機はプロポーショナルピッチの文字種を含む組版、特に和欧混植に於いて、美しさと省力化を両立させることに貢献しました。
 PAVO-JLに5型ディスプレイJQレンズ・空 II を加えたものが、同じ年に発表された写研初のディスプレイ搭載機PAVO-JVです。

●その他の機能、仕様

寸法 幅1200×奥行800×高さ1370mm
質量 330kg
所要床面積 幅1950×奥行1300mm
機械内容 主レンズ 主レンズ24本(7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、24、28、32、38、44、50、56、62、70、80、90、100級)
変形レンズ 4種(No.1〜4)×12形状 合計48形状
文字枠収容文字盤 メインプレート2枚、サブプレート10枚
収容感材寸法 305×305mm
ファインダー 全級数(7〜100級)、全形状(正体、平体、長体、斜体)投影可能
点示板 ガラス板裏点示式
電源、光源 AC100V±10% 50または60Hz 消費電力750VA 白熱電灯
環境条件 動作温度範囲5〜35℃ 動作湿度範囲20〜80%
価格 390万円(1988年、写研『写真植字機価格表』)

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