●本文組版に必須のルビ装置を搭載
「クイーン・デラックス」の名を持つ上級卓上型写植機です。
SPICA-Q(1966年)の機能に加えてルビ用の採字マスクを備え、本格的な本文組版や欧文の左右張出し文字(幅が全角よりも大きいイタリック体や合字)も印字ができるようになりました。
変形レンズは本体前面から差し込んで装着できるようになり、従来機のようにマガジンを外して交換する手間がなくなりました。
SPICA型は当初本文用として開発されましたが、写研の調査によると、本機が出荷される際の交換レンズの購入本数は平均10本程度で、地方へ向けて単独で出荷される個体についてはその傾向が強かったといいます。様々なQ数を必要とする、つまり本文組版だけでなく端物(チラシ等)にも広く使われていたとのことです。
派生機種として新聞社向けのSPICA-QDUもありました。主レンズは8U〜44U、その他既発売のSPICA-ADと同等の性能でした。価格は100万円(1974.1.1現在)。
●その他の機能、仕様
寸法 |
幅675×奥行580×高さ445mm |
質量 |
60kg |
所要床面積 |
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機械内容 |
主レンズ |
17本(8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、24、28、32、38、44、50Q)から5本選択して固定+1本差替可 |
変形レンズ |
3種(No.1、No.2、No.3)×8形状 合計24形状 |
文字枠収容文字盤 |
メインプレート1枚、サブプレート3枚 |
収容感材寸法 |
254×305mm(印字範囲は最大250×285mm) |
ファインダー |
なし |
点示板 |
白色フィルムによる点示筒 |
電源、光源 |
ストロボフラッシュ |
環境条件 |
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価格 |
80万円(1974.1.1現在) |
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