※「I・II」は送り I キーのみ搭載
●SPICAでも詰め組みを可能に
SPICA-AP(1975年)で電子制御化を果たし、さらに機能を拡張させたSPICA型最後の機種です。PAVO型と比べても遜色のない機能を備えています。
操作部はPAVO型を彷彿とさせるデザインで、印字位置等を示す7セグメントデジタル数字のLEDパネルがSPICA型で初めて搭載されました。記憶は4箇所に拡充、PAVO型でも限られた機種にしか搭載されていない空印字機能(空 I)も備えています。
そしてSPICA型としては待望だった字づら検出機能が搭載されました。中央手前の1枚ではあるもののE欧文やつめ組み用文字盤は字幅に応じた歯数が自動的に送られるので、和欧混植や広告・見出しの詰め印字が楽になりました。
点示板(筒)も改良され、文字は点、罫線は線で表示されるようになりました(光源がフラッシュランプのためスポット罫線は引けないので、文字と罫線を区別する仕組みは不明)。
本文専用機から始まったSPICA型でしたが、単能型から万能型、機械式から電子式への変遷によって最後にはPAVO型と同等の機能・性能に到達しました。
●その他の機能、仕様
寸法 |
幅1400×奥行600×高さ1100mm |
質量 |
160kg(本体は95kg) |
所要床面積 |
1850×1100mm |
機械内容 |
主レンズ |
主レンズ24本(7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、24、28、32、38、44、50、56、62Q) |
変形レンズ |
3種(No.1〜3)×8形状 合計24形状 |
文字枠収容文字盤 |
メインプレート2枚、サブプレート3枚 |
収容感材寸法 |
254×305mm |
ファインダー |
なし |
点示板 |
白色フィルムによる点示筒 |
電源、光源 |
AC100V±10% 50または60Hz 消費電力250VA ストロボフラッシュ |
環境条件 |
動作温度範囲5〜35℃ 動作湿度範囲20〜80% |
価格 |
240万円(1988年、写研『写真植字機価格表』) |
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