1/32em送り【32ぶんの1エムおくり】
●詰め組みのさらなる高精度化のために
全角の32分の1(1/32em)単位での送りを行う機能です。従来からあった歯数指定の送りとは異なり、Q数の大小によって送り歯数が相対的に変化します。
1970年代に広告等の見出しで一般的になった詰め組みは、写植機の「自動字幅規定装置」と1975年発売の「つめ組み用文字盤」によって半自動化され、版下作業の省力化が図られました。
PAVO-K(1973年)に電子回路を初めて採用し、パルスモーターにより1/32mm(ミリメートル)単位の送りを実現しましたが、1977年には電子回路を8ビットマイコンとプログラムに置き換えた新世代機種「PAVO-JP」「PAVO-K2」が発表されました。
この機種によって、写研の手動写植機として初めて1/32em(エム:文字の高さと同じ幅=全角=1em)単位での送りが可能となり、「つめ組み用文字盤」との併用によってよりいっそう細やかで精度の高い(思い通りの)詰め組みを行うことができるようになりました。
その後1/32em送り機能は写研の組版言語「SAPCOL」にも採用され、電算写植機でも自動的に詰め組みができるようになりました。
●本装置の搭載状況
搭載 |
PAVO-10、-JP、-JL、-JV、-K2、-K3、-KL、-KS、-KVB、-KY、-B2、-BL |
非搭載(不明含む) |
上記以外 |
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