I・II送りI、II【おくり1、2】


●送り量を細かく設定

 後期の電子制御手動写植機に於いて、任意歯送りに使います。
 行送り等一定の送り量を何度も使うものはその量を予め「I」(空送り1)「II」(空送り2)キー等に縦横別々に設定しておくことができます。ディスプレイ装置を備えた機種の場合、設定した値を「コメント」として画面に表示することができます。

●送り I
「I」「1/2」「1/16」キーに用いる送り量です。
 送り量には単位を付ける必要があり、歯数(1〜999H)・ベタ(全角固定)・em/32(1/32〜99/32em)から選択できます。送り I ではインチ送りも可能です(分子2桁、分母3桁まで)。
「1/2」キーでは送りIの1/2倍、「1/16」キーでは1/16倍が送られます。
 主に字詰送り(ベタ)や「つめS」併用の詰め組み、行送りに用います。

 送り単位と送り量の関係(写研PAVO-KY取扱説明書から引用)
 送り I に10がセットされている場合

送り単位
送り I コメント表示
送り量
H
10
10H
ベタ
(10Qのとき)
10(変形0)
9(変形1)
8(変形2)
7(変形3)
6(変形4)
10H
9H
8H
7H
6H
em/32
10
(Q数×10/32H)
ただし、変形3かつ80Q以上では0.25H多くなる。

●送り II
「II」「SP em/16」キーに用いる送り量です。
「II」キーは歯数(1〜99H)、「SP em/16」キーはem/16(1/16〜99/16em)に単位が固定されています。
 主に詰め組み(「II」キー)や欧文組版のスペース(「SP em/16」キー)に用います。

●本機能の搭載状況
搭載

PAVO-9、10、-JP、-JL、-JV、-K2、-K3、-K6、-KL、-KS、-KV、-KVB、-KY、-B2、-BL
SPICA-AH(送り I のみ)

非搭載 上記以外


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