●自作で精度向上、しかしレンズで挫折
多くの課題を残した試作1号機(1925年)は製作を外部に依頼していたこともあり、思うようにできない部分があったため、自力で製作することになりました。
機構や文字盤の精度向上が主な改良点でした。また、試作1号機で筒状だった点示装置を点示板へと変更し、光学系の左右移動量を規定・表示する装置を新たに取り付けました。
6種類の主レンズを備えましたが、当時の国内には精度が高い写真用のレンズを作っているところがなく、輸入に頼っていたことから必要なレンズを得ることができず、市販の虫眼鏡用凸レンズの使用を余儀なくされたため、まだ充分な印字品質を得るには至りませんでした。
なお、本機が完成したこの年(1926年)の11月3日、石井氏は自宅に「写真植字機研究所」の看板を掲げ、ここから写研の歴史が始まりました。
●その他の機能、仕様
寸法 |
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質量 |
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所要床面積 |
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機械内容 |
主レンズ |
6本 |
変形レンズ |
無 |
文字枠収容文字盤 |
1枚(約3000字収録) |
収容感材寸法 |
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ファインダー |
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点示板 |
有 |
電源、光源 |
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環境条件 |
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価格 |
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→石井式ほか初期型
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