写真植字機機種総覧〈写研編〉

SPICA
スピカ型イメージ

●概要

 1960年代、広告等の端物では写真植字が普及しつつあったのに対し、書籍等本文物では活版印刷が優勢にありました。
 SPICA型は写植による本文組版の普及を目的として開発された本文専用機です。
 機能を絞り小型軽量にしたことで取り回しを楽にし、金銭的な負担を軽減したため、女性の内職に使われたり企業に大量導入されたりしました。
 当初は本文専用機でしたが、ユーザーの実情に合わせた開発を進め、小型万能機とも言える程機能が充実していきました。それに伴い機械式から電子制御式へと目覚ましい進歩を遂げました。
 PAVO型と共通であるメインプレート方式を初めて導入した機種です。
 曲線を多用した愛らしい筐体デザインです。
 乙女座の一等星「スピカ」に因んで名付けられました。

●おもな共通仕様

・鋼製モノコック筐体
・メインプレート・サブプレート方式
・フラッシュランプ光源
・マガジン
・差替式変形レンズ
点示筒
・ファインダーなし



機種名 発表年
SPICA-S
1963
SPICA-L
1965
SPICA-Q
1966
SPICA-AD
1968
SPICA-QD
1969
SPICA-A
1973
SPICA-AP
1975
SPICA-APU
1976
SPICA-AH
1979
スピカテロップ
1964


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