PAVO-10 1981年

●手動写植機のツボを押さえつつコストダウンを図った廉価版機種。

PAVO-10写真

メイン2サブ10変形レンズ4JQレンズ1〜3±99H送りQ数連動ベタ送り欧文自動送りインチ送り1/32em単位送り字づら検出送り1・2キー1/16em送りキー1/4歯送りキー割付計算空1〜3座標記憶欧文ベースライン自動調整くり返し印字折り返し印字水平組円組・斜組像回転スポット罫線線長補正斜線・円・楕円点示板なしLED表示なし印字キーキー入力

●写研機には珍しい機能限定モデル

 初代PAVO型のPAVO-8以来12年振りの廉価版“数字シリーズ”です。
 思い切ったコストダウンが為されており、主レンズは手動選択、文字枠は初期型のようにメインプレート2枚+サブプレート6枚構成、字づら検出も左側のサブプレート3枚のみとなっています。
 ただし、欧文自動字幅規定装置スポット罫線機能といった近年の手動写植機のツボは押さえており、複雑な組版を必要としない用途では費用対効果がたいへん大きい機種でした。
 1987年にPAVO-KYが発売されたあとも継続して販売されていたようです(写研『手動機総合カタログ』にて確認)。

●その他の機能、仕様

寸法 幅1200×奥行800×高さ1370mm
質量 330kg
所要床面積 幅1800×奥行1300mm
機械内容 主レンズ 24本(7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、24、28、32、38、44、50、56、62、70、80、90、100級)
変形レンズ 4種(No.1〜4)×12形状 合計48形状
文字枠収容文字盤 メインプレート2枚、サブプレート6枚
収容感材寸法 305×305mm
ファインダー 全級数(7〜100級)、全形状(正体、平体、長体、斜体)投影可能
点示板 ガラス板裏点示式
電源、光源 AC100V±10% 50または60Hz 消費電力750VA 白熱電灯
環境条件 動作温度範囲5〜35℃ 動作湿度範囲20〜80%
価格 330万円(1988年、写研『写真植字機価格表』)

→PAVO型
→写真植字機総覧〈写研編〉目次
→写植とは
→メインページ