LEONMAX ZOOM-1 レオンマックス ズーム-1 |
1989年 | ||||||||||||||||||||||||||||||
●ズームレンズとメモリーカードで複雑な印字も自由自在 |
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●手動写植機唯一のズームレンズ搭載機種 リョービは1970年から写真植字機事業を開始し、初代「レオン1型」など既存メーカーの写植機にはない独創的な機種を開発し続けました。 本機最大の特徴は、名が表す通り主レンズをズーム式としていることです。 ●複雑な印字も自由自在 また、本機には15型白黒ディスプレイが搭載され、採字した文字を見ながら印字することができます。1度刻みの像回転機能や1度単位の変形レンズ適用など文字の変形も自在です。
スポット罫線機能も高性能で、直線、折れ線、長方形、分割線が実線、破線、一点鎖線、二点鎖線で作図可能です。円、円弧、楕円、楕円弧は実線で作図可能です。これらのスポット罫線は、画面上で引いておいたものを後でまとめて印字することができ、画面上で試行錯誤が可能です。画面上で引いた罫線は削除・移動・複写・太さの変更が可能で、現在のドローソフトに近い感覚で罫線を引くことができます。
更に画期的だったのは、印字データ記憶装置(オプション搭載)です。印字データ(文字の位置・Q数・変形・像回転角度など)や罫線データをメモリーカードに保存し、読み出して再現することが可能です。定型のパターンを印字する場合や、校正などであるレイアウトの一部だけを修正する場合、数日に亘る印字時間の中で中断する必要がある場合などに労力が大幅に軽減されました。
従来のリョービの機種同様に、本体手前には採字板が装着され、裏文字ではなく読める文字での採字が可能です。 写研最後の機種「PAVO-KY」より高性能で、電子技術の進化により DTP を先取りしたような本機ですが、発売から数年と間を置かずに DTP の時代が到来してしまいました。しかしリョービの写真植字機の最高峰として、また写真植字機唯一のズームレンズ搭載機種として、歴史に名を残すことになるでしょう。 ●その他の機能、仕様 ※リョービイマジクス「レオンマックス ズーム-1」カタログより
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