●過去だより526〜550
2009.7.22(水) 21:17 550 いちご泥棒
【写植部文字班+企画部】18日(土曜日)は京都・花園大学で開かれた「第3回 ワークショップ:文字」に行ってきました。
新常用漢字表(仮称)をめぐる問題や、参加者それぞれの研究についてを発表する場で、たいへん興味深い話が沢山聴けました。大学関係者、文字の研究者、印刷会社など立場は様々でした。
「文字の旅人」のNORIさんこと的場仁利さんも講壇に立ち、印刷業界で起きている問題に着目した講演をされました。問題意識を持って現場に臨み、それが何故起こっているのか・どうしたらよいかを考え外側へ表明することはとても大切だと思います。
「ワークショップ:文字」は今後「文字研究会」に移行し、立場の異なる人同士が総合的に文字を語る場として自由で気楽に参加できる開かれた組織として活動するようです。
講演会終了後は市内の居酒屋で懇親会でした。さすが周りは文字の専門家だけあって話題がめちゃくちゃ濃かったです。話についていけない方[ほう]が多かったかも(笑)。「なんでやねんDTP」の大石さんやkzhrさんといったお名前を知っていた方にお会いできて感激。舩木直人さん(正字正假名支援サイト「一膳」)からは写研の書体見本など電算写植に関する資料を頂きました!(ひょっとしたらお預かりしただけのものを持ち帰ってしまったかも)
今回は日帰り旅行だったので新幹線の終発に間に合うよう帰らなければならなかったのが残念でしたが、とても充実した一日でした。本当にありがとうございました!
……地下鉄で京都駅に着いたのが新幹線が発車する5分前で、しかも32番線のコインロッカーへ次の目的地で使う荷物を取りに行ったので猛ダッシュ! ぎりぎり乗車できましたが、酔っぱらって重い荷物を持って全力疾走するのは体がもっても(※衰えを感じるほど歳をとっているとは全く思っていない)あとで考えたらとても恥ずかしいことでした……。時間にはくれぐれも余裕を持って動きたいものです。
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翌日は友人とそのご家族と愛知県美術館の「生活と芸術 アーツ&クラフツ〜ウィリアム・モリスから民芸まで〜」を観に行きました。
1880年代あたりから始まったアーツ&クラフツは、工業化によるデザインや伝統技能、生活への影響を危惧し広がったデザイン運動で、暮らしに使われるもののデザインや素材を追求し、伝統的な手工芸への回帰を試み、より生活に結びついた作品を産み出したといいます。
シンプルな意匠で、あまり古びているという印象は受けませんでした。中でも中心的な存在だったウィリアム・モリスの作品群に目を奪われました。活字のデザインから装幀まで全て自身で行った書物や、植物をモチーフとした図案の数々。
一番のお気に入りは『いちご泥棒』。
いちご泥棒ジャム
ツグミがいちごを食べる様子を見てモリスはこの図案を思い付いたのだか。絵柄もネーミング(原題『Strawberry
Thief』)も可愛い! ミュージアムショップに「いちご泥棒ジャム」があったのでお持ち帰りしちゃいました(盗んだ訳ではない)。福岡の「あまおう」だけを使った贅沢なジャムだよ!(←文体がおかしい。)きっととてもおいしいんだろうなぁ……。
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さて 暑中見舞の制作に向けて亮月製作所サイトはしばらくお休みを頂きます。
掲示板とメールの管理は引き続きしていますので、お話がありましたらお気軽にどうぞ。
(BGM:『The Beatles1962-1966』『同1967-1970』)
2009.7.16(木) 21:38 549 原動力ここにあり
【企画部+写真植字】「文字盤プレゼント」の発送作業が全て終わりました。多数のご応募ありがとうございました!
受け取られた方から心あたたまるコメントを沢山頂きましたので、その中から少しご紹介します。
・まるでステンドグラスのような美しさを感じ、大変感動しております。
・いままで長年活躍してきたとは思えないほど、新しさを感じてしまいました。プロダクトとしても美しくカッコいいものですね。
・漫画家を目指している長女も写植の知識はあるものの文字盤を手にするのは初めてで、感動しています。
・実物を見るのははじめてで! すごくおもしろいです。何だか文字に対するテンションがあがりました! 写植をお願いするくらいの余裕がないとダメですね。
あぁ。企画した私自身が一番感動してしまったかもしれません。写植の文字盤を欲して、こんなに感動してくださる方が大勢いたとは。とてもとても嬉しいです。
これからも写植の魅力について語っていきたい。活動していきたい。胸がいっぱいになるほどの原動力を頂きました。
応募していただいたみなさん、ありがとうございました!(未着の方はもう少しご辛抱を。すみません。)
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果てしなく続く名曲発掘の旅。(ひとつの終着駅編)
車でラジオを聴いていたら、流れてきた曲に釘付けになってしまいました。
ほんわかした感じのロックのようなフォークのような、幸福感とせつなさが入り混じる私の大好きな曲調……。ROCKY
CHACK みたいな雰囲気だなと思いつつも、とても21世紀の作品とは思えない。もし最近の作品だったら作った人は天才だ、と。
帰宅してラジオ局のサイトで調べたら、何のことはない、ポール・マッカートニーの『Another Day』でした。
ビートルズ関連については父が大好きで、小さい頃『イエロー・サブマリン』のビデオを何度も見せてもらったり、曲が車でかかっていたりと馴染みはあったのですが、自分で音楽を選んで聴くようになってからは、あまりに王道すぎると思ってずっと避けてきたのです(←マイナー志向)。
それなのに、ブラインドテスト(?)で当たってしまっては避けるも何も。結局私の好きな音楽のルーツはこの辺りなのか〜と妙に納得。
という訳で、ポールのアルバムやら“赤盤”“青盤”やらを買い揃えてどっぷり聴き入っています。
もう何となく名曲発掘の終着点は見えているような気がします。ひとつがこのビートルズ、あとはモータウンとジャズを聴き込むようになるんじゃないかと予想しています……わからないけど。昔の歌謡曲が好きって言っても、その曲調の源流は洋楽な訳で。
(BGM:ポール・マッカートニー『RAM』・1971年)
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ここからはちょっとした苦言なので、読みたい方だけ反転してください……
【2009.7.21管理人註:不適切と判断し、削除しました。】
2009.7.14(火) 18:30 548 亮月製作所がなくなる日
すばらしいブログをご紹介します。
「いまさら写植。なおさら写真植字。」
6月に始まった、写植専門? のブログのようです。今までそういうものは見たことがありませんでした。非常に画期的です!
管理人はmoji文字さん。記事によれば写植教室ではSK-3RYの操作を習い、1955年には学生をされていたようですので、おそらくは50年ぐらい前から写植にずっと携わられてきた大ベテランさんだと思います。
高解像度の貴重な画像資料がとても沢山掲載されています。私の見たことがないものばかりです。実体験に基づいていると思われる解説も非常に詳しいです。
このままの密度で1年も続いていたら私のサイトは吹き飛んでしまうかも(?)。「写植ファン」と「写植の現場にいた人」の差の大きさを思い知る。
それはそうと、写植を知るには非常に有用なブログだと思います。ぜひご一読を。
どんな方なのかとても気になります。ぜひお会いしたいです。
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あ、この前の土曜日に行ってきた催し「わたしの馬棚」についてレポートを掲載しました。未完成ですが催しの内容はつかめますので、よろしければご覧くださいませ。
2009.7.9(木) 23:45 547 待ち遠しい
【写真植字】写研の写植機の1960年発行カタログが手に入りそうです!
PAVOシリーズより前の名機「SK-3RY」、それをページ物用途に特化した「SK-4」、SK-4を万能型に戻し、和欧文混植ができるようにした「SK-4E」、そして20台しか出荷できなかったという幻のオフィス向け写植機「SK-T1」。こんな古いカタログが現存しようとは!
入手できた暁には、また「写植機カタログ閲覧会」なるカタログをただ見るだけのあやしげな催しを開きたいと思います……(笑)。
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『狼と香辛料II』の第1話録画をさっそく観ました。
前シリーズ同様小説に忠実な話の流れで、文字から想像していた世界がそのまま映像になったような感じです。あと絵柄が若干よくなった気がします。
狼神ホロが主人公ロレンスに「たわけ!」とよく言うのですが、私が住む岐阜県東濃地方では割と常用する方言なので、ホロがそう言う度にドキッとしてしまいます(変な意味ではなく)。
今シリーズもオープニング・エンディングテーマがすごいです。
オープニングテーマが新居昭乃さんの『蜜の夜明け』(作詞・作曲:新居昭乃、編曲:保刈久明)、エンディングテーマがROCKY
CHACKの『Perfect World』(作詞:岩里祐穂、作曲:山下太郎&noe、編曲:保刈久明)。
作家陣を見ただけでぐっと来てしまいます。そういう音楽が好きな人はわっち*も(『狼〜』の作品が持つ雰囲気とかも)好きなのか、わっち好きはそういう音楽が好きなのか。好きな物事の引力って不思議。
どちらもシングルが8月5日発売、待ち遠しいです。
*わっち……『狼と香辛料』に登場する狼神ホロは自分のことを「わっち」と言うので、ホロのことを指して「わっち」と言い慣わすらしい。他にも「ありんす」「〜してくりゃれ」「〜かや?」などなど、独特な言い回しが癖になるらしい。
2009.7.9(木) 0:29 546 最後のおつとめ
【企画部】4日(土曜日)、名古屋は金山にて、亮月製作所サイト創立10周年パーティーを開いていただきました!
「文字の旅人」のNORIさんのお祝いの言葉に始まり、私の今後10年の抱負(これまでの10年から考えると、これからは想像もつかない面白いことになるに違いない……などなど)、FeZnさんの秘蔵超小型プロジェクターによる興味深い超小型講演など、非常に盛り沢山でした。花束まで頂きとても嬉しかったです。
10年運営してきて本当によかったです。沢山の力を頂きました。
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【写真植字+企画部】というわけで、しばらく開店休業状態だった文字関係の活動を再開します。
11日は大阪の「カロ ブックショップアンドカフェ」で催される活版の展覧会「活版レシピ『わたしの馬棚』」に行ってきます。
2007年5月の「文字の引力」でお会いした活版デザイナー澤辺由記子さんが、阿辻哲次教授(京都大学大学院人間・環境学研究科)と活版の「馬棚」(活字ケースの並ぶ棚)と漢字についてのトークイベントを開くとのこと。
澤辺さんは「temp press」を主宰、活版印刷による作品を販売する中で「活版レシピ」という活版印刷の技術をアーカイブする活動をされています。私の写植に関する活動もそれに似ている……。
というわけで、久し振りの“出張”になるのでとても楽しみです♪
翌週18日は京都市は花園大学で開かれる「第3回ワークショップ:文字」を聴講の予定です。NORI(的場仁利)さんも講師として発表されます!
周りの人の活躍を見ていると、やはり写真植字の研究活動を進めていかなければと、身の引き締まる思いがします。
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5日、とうとうブルーレイ録画機(SONY BDZ-T55)を買ってしまいました。
新旧録画機の勇姿。上がブルーレイ、下がS-VHS。
アルミパネルにサイドウッド付きのSLV-R7の方が高級感があって好き。
わっちの為とかいうのは放っといてください(笑)。
事実、今まで使ってきたS-VHSのテープが地元の店で買えなくなってきて、ビデオデッキ(SONY SLV-R7・1990年製)で録画するのが難しくなっていたのです。
今後はブルーレイでデジタルハイビジョン録画一本になるでしょう。
……と思っていたのですが。
ほぼ同時に家族が買ってきたハイビジョンテレビで地上波デジタル放送を見てみると、なんとテレビ愛知だけ映らないではないか!! ハイビジョンでわっちが見えんやん!
アナログ放送では東海3県のテレビ局は全て綺麗に受信できていたのですが、デジタル放送の欠点(綺麗に映るか全く映らないかのどちらか)ゆえか、テレビ愛知だけ他局の出力の3分の1だからか、映らないんです(泣)。
ブルーレイ録画機を買っちゃったことについてはS-VHSの代替だからまあいいとして、いわゆる地デジでテレビ愛知が映らないのは非常に困る。いい番組が沢山あるのに、再来年には全く見られなくなる……。
というわけで、2011年アナログ放送終了に断固反対です。
ただ、どちらにしてもS-VHSでの録画は今後できなくなると思うので、今クールの『狼と香辛料II』を残ったテープを使い切るように録画して、SLV-R7の最後のおつとめとしたいと思います。19年も働いてくれたことに感謝を込めて。
その後はブルーレイへのダビングの送り出し用に活躍してもらいたいと思います。
2009.6.29(月) 23:11 545 雨が降る
夏の火照りを冷やす夕方の雨が好きです。
土が濡れる匂いで深呼吸。窓の隙間から心地よい冷気。
湿気は苦手だけど、梅雨にしっかり降る雨は好きです。
そろそろ暑中見舞の絵柄を考えなくては。
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【写真植字+企画部】「文字盤プレゼント」に応募くださった方には先週から順次発送していますので、気長にお待ち頂けましたら幸いです。
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【音楽制作部】最近亮月製作所が音楽制作サークルみたいになっていてすみません。でも、とても楽しいんです。音楽を作るっていうことは。
音楽制作部の使用機材を書き出したら、録音機の多さに自分でも笑ってしまいました。
MD録音機は殆ど使ってないけど、カセットデンスケTC-D5Mは今でも現役最前線。自分の演奏のお供に持っていってます。先週末にライヴに出演したのですがなかなか好調で、いい演奏をテープに残せました。ギャラもちょっとだけ貰えました♪
昨日は、一日かけてHi-MDの各ディスクに散逸した録音データを整理していました。
録音可能時間が長いので、カセットテープのように一本一内容ではなく、いくつかの内容を残り時間に合うように録音して、ディスクをケチって使ってきたので、あとで音源を探し出すのが大変になっていました。
「自然音の生録」「ライヴ」「ネットの音声」「文字関係の取材」というように、最初からジャンル別に録っておけばよかったです。
しかし光磁気ディスクという規格の性質上、パソコンに転送しての編集はとても時間がかかるので、リニアPCMレコーダ(デンスケみたいなPCM-D50がほしいぃ……。)の導入をそろそろ考えた方がよいのかもしれません。……ただ、それで録音したデータをCD-Rに保存するって心許ないなぁ。すぐに読み込めなくなりそうで。
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今年も名古屋の友人の写真展に出展することにしました(予定)。
往年の名機「オリンパス・ペン」がデジタル一眼カメラ「E-P1」として甦ると聞いて、予算が出ないのに無性に欲しくなってしまいました。
普段使い用にコンパクトデジタルカメラが欲しいと思っていたのですが、撮像素子の小ささ故に近景から遠景まで全てにピントが合ってしまう画像が馴染めなくて、小型のフィルム一眼レフ「Nikon
NewFM2」をいつも鞄に入れて持ち歩いてきました。
でもやっぱり大きくて重いし、フラッシュを持っていないので暗くなると撮影できない。
そこに、E-P1の登場だったのです。
充分に小さくて、金属質で造り込みもしっかりしている。ぼけも表現できる。昔っぽい小さな外付けフラッシュもある。
こういうのが写真機でしょ! という感じで一目惚れしてしまいました。オリジナルのペンの色遣いを踏襲した銀色もいいけど、白色も可愛い。あ〜どっちにしよ〜。
『狼と香辛料II』の放映に合わせてブルーレイ録画機を導入しようと思っているのに、どこからお金が出るというのでしょうか……(苦笑)。
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発売の度にきちんと押さえている折笠富美子さんの4枚目のアルバム『Serendipity』。
上野洋子プロデュースを完全に離れて初めての作品です。前3作の独特で意味深な雰囲気も好きでしたが、本作はポップ度が増してこちらも気持ちよく聴けます。8曲目がちょっとだけ上野さんっぽい。
ただ、歌詞カードに使われている書体がMS Pゴシックって……デザイナーさん、やる気あるの? と訊きたいです。
イオシスのボーカロイドアルバム『君と出会って二年過ごした私が微妙に変わった理由』(長!!)は、『東方Project』のアレンジ曲を聴きすぎたのか、最近よく耳にするようなごく普通の音楽だなー、という印象でした。聴き足りんのかな。それとも東方アレンジ曲がすごすぎるのか。
(BGM:折笠富美子『Serendipity』)
2009.6.21(日) 0:14 544 写植のキャンバス
創作活動に没頭すると、たちまち日数が経ってしまいます。
【音楽制作部:写植部】新曲として、亮月版『写植のうた』こと『写植のキャンバス』が完成しました!
『写植のうた』は著作者の意向を尊重してCD-R化しないことにしたので、このまま立ち消えるのはやりきれないと思い、自分で作っちゃいました。
職業作家が企業のために(仕事として)書いた歌ではなく、いちファンが好きなものについての想いを綴った歌なので『写植のうた』には負けていないつもりです。
作詞は30分で出来ましたが作編曲は20日かかりました。歌詞と思い付いたメロディーの譜割が合わないとか、写植の光と影を表現する為にメジャー調とマイナー調を交互に使い、繋ぐのが難しかったとか色々あって、昭和50年頃の歌のイメージの持ちネタを使い果たしました。盛り沢山の編曲になったと思います。
よかったら、もとい、ぜひ聴いてみてください。
要望があればCD-R化(カラオケ・歌詞カード付き)も考えています。
*
【音楽制作部】ヘッドフォンを買い増ししてしまいました。
ソニーミュージックの業務用モニターヘッドフォン「MDR-CD900ST」です。
テレビなどのスタジオ風景でよく見かける、赤いラインが入ったあのヘッドフォンです。“業務用萌え”な私ですが、そういう憧れというよりは、音楽制作で正確な音を聴き分ける必要があると思ったので購入しました。音楽制作部が本気モードに入ってしまったようです。
住宅事情もあってスピーカーから大きな音が出せないので、ヘッドフォンは既にソニー(ミュージックにあらず)の民生用“スタジオモニター”の最上位機種だった「MDR-Z900」を使ってきました。
Z900は低音がよく出て解像感も割とあるので音楽観賞用としては最高のパートナーなのですが、曲づくりで使っていると(果たしてこれがバランスの取れた音なのだろうか……)と悩むことがありました。
それで、業界標準と言われ、評判のよいCD900STを求めることにしたのです。
16日に届き、早速色々な音楽を聴いてみました。
圧倒的な情報量でおそろしく解像感が高く、楽曲で鳴っている音が全て聴き取れます。どの位置で、どのくらいの音量で、どういう楽器で、リバーブの減衰時間はどのくらいか。バキバキの鋭い音が耳に入ってきます。
低域から高域まで偏りなく聴こえてくるような印象で、味付けが全くないような素っ気ない音です。歌声も楽器の音も色気がありません。音源の録音状態や再生機の性能、圧縮の有無まではっきりと出音に現れます。(そのためMP3は128kbpsでも聴くに堪えない)
なるほどこれが業界標準たる所以かと感心しました。情報量が多く平坦で聴き疲れするので音楽鑑賞に向いているとは言えませんが、音としての厳密な監視には最適だと思います。
『写植のキャンバス』の制作でも使いましたが、それぞれのパートが全てきちんと聴こえるのでバランス調整やマスタリングがやりやすかったです。耳コピーや他人の編曲を研究するのにも役に立ちそう。
ようやく基準となる音を手に入れることができたので、あとは作編曲や編集の腕を上げることにひたすら励みたいと思います。
BGM:『写植のキャンバス』
2009.6.15(月)
↓亮月製作所サイト開設10周年のお祝いの会だそうです! ありがとうございます!
■亮月製作所10周年を祝う会
日本で唯一の写植ファンサイト「亮月製作所」が2009年6月にサイト開設10周年を迎えました。写真植字の文化や技術を受け継ぐべきものとして研究し、情報の発信を続けている「亮月製作所」の10年の功績をお祝いする会を下記の内容で開催します。
◇概要
日時 2009年7月4日(土)、午後7時より
場所 名古屋・金山(金山総合駅周辺の居酒屋を予定)
会費 4,000円程度
申込先 nori.aries+one★gmail.com(星はアットマーク)、担当:的場
受付締切 2009年6月24日(水)
※人数確定後に会場の予約をするため飛び込み参加不可
※詳細は応募者にメールで通知します
・参加希望の方は、名前、電話番号(できるだけ携帯電話)、職業・所属、亮月さんへのお祝いメッセージ(任意)の情報を明記してください。
文責:的場仁利(文字の旅人)
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2009.6.9(火) 23:25 543 夏祭りの季節
5〜6日、名古屋で毎年最初に開かれる夏祭りである「熱田まつり」に行ってきました。
5日は雨天で花火と“まきわら船”(提灯を約300個灯した櫓船)が翌日に順延になりましたが、ごった返す熱田の街を歩いたり、夕食会を開いたりして久し振りにときめきました(謎)。
翌日は花火とまきわら船を見ることができました。屋上にゴザを敷いてビルの隙間から見る都会の花火も乙なものです。堀川を走るまきわら船は船上でお囃子が披露されるほどの大きいもので、岸辺の提灯の列と相俟ってとてもよい風情でした。
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【文字関係】書体に関する管理人メモ。
・矢島周一『図案文字大観』、80年振りに復刊(グラフィック社・2009年3月発行)
昭和3年に発行された図案文字の見本帳を復刻したものですが、それに収録されている全文字をアウトライン化し、CD-ROMとして付属しているんだって! すごい!
・『レベッカのお買い物日記』表紙に「はせフリーミンB」使用
2003年に1巻発行の文庫本(続刊中)。
装幀に写植(写研)の書体が使われることは珍しくありませんが、電算写植専用でマイナーなこの書体が装幀に使われているのが非常に珍しい。
・『フィニッシュデザイン講座』(冨山貴史著)購入
1988年初版、1995年第6刷。中古で100円でした。
写植版下、アナログ製版の仕組みや実際の工程について詳しく書かれた本。
写植が急速に失われていったように、手作業で入稿から印刷までを行っていた時代の記憶も失われつつある。教科書的存在だったこういう本が歴史資料へ役割を変える。
2009.6.5(金) 15:17 542 印刷物で見かけた書体
今日は半ドンで(休みをとって)夕方から出かけるところです。
雨が降っているので書類やデータの整理をしていたら、書体の使用状況の紹介のために3月に取り上げようとして忘れていた新聞広告が見付かりました。
まずは手書きの味わいを持った「ミウラLiner」から。
テレビ欄にあってとても目を引いた広告で、一瞬他の手書き風書体かと思いましたが、直線的な骨格とがさがさした輪郭でこの書体だと判りました。
広告は乳幼児のお子さんを持つ方向けということで、まるっこく可愛らしいこの書体はぴったりだと思います。
2つ目は「筑紫明朝」。
広告にこの書体が使ってあるのを初めて見たのでとっておきました。
味の素の健康食品の広告で、愛用者のコメントに使用されているのですが、ぬるっと流れるような印象の書体なので押し付けがましくなく、ちょっと説得力に欠けるかなという感じがします。(なお、味の素のキャッチコピー「あしたのもと」は写研の石井太ゴシック体です。)
3つ目は度々話題に上る「はるひ学園」。
新聞のローカル広告ばかり集めて掲載されているページの見出しに使ってありました。
「ン」の1画目が花になっていて、ほんわかした「はるひ」らしさを補っているように感じます。ローカル広告は割とコントラストが強く主張するものが多いので、このぐらいやわらかな見出しがちょうどよいのかもしれません。
4つ目は「秀英3号」+「筑紫見出ミンE」。
質の高い広告を打つ「いいちこ」の全面広告です。
この会社の広告に使われる書体は写研率が高いので、最初は「秀英明朝」(SHM)かと思ったのですが、よく見てみたら仮名はモリサワの「秀英3号H」あたり、漢字はハライの形状からフォントワークスの「筑紫A(B)見出ミンE」と判断しました。
小かぎ使用、詰め印字の箱組ときて手動写植機で印字したような雰囲気ですが、最新のデジタルフォントでも品格を感じる凛とした版面を作ることができるというよい見本だと思います。
5つ目は「KRくろふね」。以前私が購入して喜んでいた書体です(→No.517参照)。
この書体も印刷物で使われているのを見たのは初めてでした。
貴金属会社の広告のほぼ全域、見出しからリードまでに使われています。
漢字は「ヒラギノ明朝体W3」なので、懐の広さや字面率の関係でややミスマッチですが、金の信頼という硬いテーマを、ゆるくて人間くさい印象の「くろふね」で和らげているようにも見えます(※私の贔屓目あり)。
最後は、今日郵便局で貰ってきたチラシから。
郵便貯金の定期は利用しているので持ち帰る必要はないはずでしたが、紙面を見てなにか引っ掛かるものがあったのです。
(画像クリックで拡大)
なんと、「中ゴシックBBB」だけがいわゆる“学参フォント”なのです。
しんにょうや「入」の形がゴシック体では本来出現しないものになっています。
学参フォントは字を覚える年代の子供達に配慮した教育用途のフォントとされているので、そういう人達が読むことを想定してこのフォントを使ったのでしょうか(笑)。
教育用途でない印刷物に学参フォントを使うのは不適切だと私は思います。みっともないので見ていて恥ずかしくなります。デザインの違いだと思って使っているのだとしたら、仕事を辞めた方がいいと思います(言い過ぎか)。
そもそも、学参フォント自体要らないというのが私の考えなのですが……。
筆書系でないすべての書体(明朝体、ゴシック体など)は、それぞれがそれぞれたり得るためのエレメントや画線を組み立てるルールを持っています。その中に手書きとは違ったルールが含まれている書体はいくらでもあります。先に挙げたしんにょうや「入」も手書きと印刷用の書体とは違っていますよね。
書体の制作者側だけでなく使ったり見たりする私達も暗黙のうちにそれを了承し、認識しているから「明朝体だ」「ゴシック体だ」と言えるのです。それをなんでも教科書体の骨格にしなければならないというのはおかしいと思います。
1点目はそういった書体としての設計ルールを破っていることに問題があると思います。
また、いくら学参フォントがあるとしても、世の中に溢れる印刷物やテレビ画面、商品や看板などには通常の形の書体が使われ、子供達は生まれたときからそういうものを見続けていますし、手書きの文字とは違うということぐらい判ります。
そんな状況の中で子供に文字を教えるとき、あえてそれに配慮した書体を作る必要があるのかというのが2点目です。
学参フォントが出来るまでにはそれなりの経緯があったのでしょうけど、そんなものがなかった時代に生まれ育った私達でも正しく文字を書けます。文字を教えるには教科書体があれば充分だと思いますが、いかがでしょうか。
2009.6.3(水) 23:57 541 作るしかない!
10周年のお祝いの言葉をかけてくださった方、ありがとうございました! とても嬉しかったです。
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【写真植字+音楽制作部】10周年を記念して『写植のうた』のCD化を企画していたのですが、JASRACへの申請の過程で著作者から、編曲を伴うCD化は認められないとの回答を頂いた為、残念ながら企画は中止となりました。幻のCD-Rになってしまいました。ごめんなさい。
このままでは煮え切らないので、亮月版『写植のうた』(タイトル未定)を作っています。
詞を30分ぐらいで書き上げ、作曲と編曲を同時に進めているところです。今日まででサビがおおよそ完成しました。なんだか一筋縄ではいかないサビになっています。
世の中に存在しなかったり出せなかったりするなら、自分で作るしかない! のです。
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【音楽制作部】去年8月から作っている企画ものの曲『みくみく☆ダイアリー』も作詞がようやく完了しました。編曲の細かい部分と間奏・後奏、アドリブ演奏の耳コピー(謎)、生声の手配(更に謎)が残っていますが、完成の目処が立ちました。
編集に使っている GarageBand の音色が少なく不便だったので、音源集「Jam Pack Symphony Orchestra」を買っちゃいました。1万円にしてはお得と言うしかないすばらしい音質です。
今までは足りない音源の代用としてOS X のQuickTime音色をHi-MDに録音したものをMacに再度取り込んで使っていたので、かなり楽に編曲できるようになりました♪
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【写真植字】去年から取り組んでいた、元写植屋さんのインタヴューの録音起こしもようやく終わりました。約4時間分、B5ルーズリーフ29ページに亘りました。
好きな音楽でも聴きながら地道にテキスト入力していきたいと思います。
書類やCDを整理し、机の上から物を一掃したからか、たまたまやる気を充電しきったからか、かなり久し振りに創作意欲が止めどなく湧き上がっています。
物を整理したり片付けたりすることは、仕事や作業することに於いてとても重要なのかもしれません。
インタヴューなどで、世の中で活躍している人の部屋の写真がよく載っていますが、どんな分野の人であってもその部屋はとても綺麗に整理されているのですから。
散らかった部屋・整理されていない職場からよいものは生まれないのではないか、と実感として思うようになりました。
*
ところで最近、私は藤枝あかねさん(同人歌手)が好きです。
高域がやや不安定な歌声に何故か惹かれてしまう。独特な歌声の人が好きです。
2009.5.18(月) 23:59 540 CMソングの耳コピー
【写真植字】「文字盤プレゼント」、早速何件かご応募を頂いています。ありがとうございます! 抽選ですのでふるってご応募くださいませ。
文字盤だけでなく、写研の書体見本帳も出ていますのでよろしければご覧ください。
*
【音楽制作部】好きなCMソングを“耳コピー”しています。
編曲力をつける為には耳コピーが一番だ、と言われています。耳コピーは他人が作った音楽を解析し、自分の感覚と知識と技術でもう一度組み立て直す作業なのです。どのように組み立てられているか、どんな効果が得られるかを知り、それをどうしたら再現できるかを考えるのです。
といっても4分前後の曲に取り組むのはかなり根気がいる作業なので、好きなCMソングを耳コピーするのが一番いいんじゃないかと思いました。
CMソングの耳コピーは、
・尺が短いので3〜4時間で完成させられてすぐに達成感が得られる
・起承転結の要素が短い時間に凝縮されているので編曲の大切な部分をまんべんなく吸収できる
・CMという性質上、キャッチーな編曲ができるようになるかも
というような特徴があるので、時間対効果が大きいような気がするのです。
といってもまあ、歌謡曲好きの私の場合は1980年代までのCMソングになっちゃうわけですが(笑)。
菅野よう子さんのCMソングなどを耳コピーして新しい感覚も取り入れてみたいものです。
さっそく1曲取り組んだので公開したいところですが、JASRACにお金を払っている立場なので我慢して、何曲か溜まったら某動画サイトで公開したいと思います。
2009.5.16(土) 17:30 539「写真植字の時代」配信!
【写真植字】5月13日、日本グラフィックサービス工業会(JaGra)が手動写植オペレータの駒井靖夫さん(株式会社プロスタディオ)のインタヴュ−ビデオの一般配信(YouTube)を始めました。
写植の印字でたびたびお世話になる駒井さんが映像に出演されていてとても嬉しいです。
→インタビュー「写真植字の時代」(DTPニュースVol.12)(YouTube)
なかなか見る機会がない手動写植機とその印字風景(動画はネット上に存在しなかった!)をはじめ、駒井さんが写植オペレータの仕事、書体や写植への思いや愛情をやさしい口調で語られています。
全8分59秒。活版印刷よりも存続が危ういといわれる写真植字の現在の姿をご覧頂けたらと思います。書体アウトラインサービスだけでなく、組版をもプロに委ねられる手動写植もぜひ使ってみてください。
(しかし、テロップに使われている文字がめちゃくちゃアヤシイ……。)
→参考:書体と組版の魅力とこれから
(亮月製作所が駒井さんに行ったインタヴュ−記事)
2009.5.9(土) 23:59 538 ついでのついで
庭に咲いているサツキが満開で、部屋中が爽やかな甘い香りに包まれています。窓を開けてちょうどいいぐらいの気温なのです。
*
今日、レーシックの3ヶ月検診を受け、視力は左1.5・右2.0、角膜に傷はなく異常なしというよい結果が出て安心しました。これからも目を労りつつ暮らしていきたいです。
今使っているiBookとMacBookProはキーボードと画面が近いので、視力が遠視寄りになった私には結構辛いものがありました。それで画面からの距離を遠ざける為キーボードを買うことにしていました。折角買うなら、作業の邪魔にならないシンプルなデザインで、場所をとらない小型なもので、安っぽくないものにしたいと考えていました。
検診のついでに量販店に行ったのですが、キーボード売場に行ってもゴテゴテしたデザインの厚みのあるプラスチック製のものばかりで自分の要件や好みに合うものはない。……ここはやはり、と思ってアップル製品売場に行き、結局純正キーボード(MB1101J/A)を買ってしまいました。
作業机にて。座右には歌謡曲のCD棚。
小さい! 薄い! シンプルで美しい! そしてアルミニウム筐体なので安っぽさの微塵もありません。最初からこれ以外の選択肢はなかったと言ってもいいぐらいです。US配列のキーボードならキートップが更にシンプルなのでしょうけど、Macを初めて買って以来13年ずっとJIS配列のものしか使ってこなかったのでもうそれしか使えません。
打鍵感はMacBookProのそれに似ていて上々です。カチャカチャ音が鳴らないのがいい。あと、長らく本体のキーボードしか使ってこなかったので数字キーが独立しているのが有難いです。
6400円で購入しましたが、キーボードの相場が全然分からず、普通のが数千円するものだと思っていたので、私としてはかなりお買得感がありました。逆に安いものは980円からあるのにびっくり。
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キーボード購入のついでに、果てしなく続く名曲発掘の旅。
・霜月はるか『音のコンパス』(2008.6.25)
・霜月はるか『break time』(2009.4.8)
・折笠富美子『Serendipity』(2009.3.25)
・イオシス『君と出会って(※長いので略)』(2009.5.5)
霜月さんのCDは6割方“ジャケ買い”でした。作風も好きですけど。
絵柄も好きだし、こういう感じに世界観を表現できたらいいなあと思います。
折笠さんのアルバムは1枚目からとてもよく、全部買っているということで今回も。
『君と出会って〜』は、ここでも度々取り上げる音楽サークル「イオシス」がVOCALOIDを使ったアルバムを発売したばかりだったのをたまたま店頭で見付けたので買ってみました。
4枚とも迷うことなくよい旅になりそうです。
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最近めっきり“文字度”が低くなっているので、6月以降に名古屋圏の写植屋さんの見学へゆるっと行けたらと思っています。オペレータさんのお話を聴いたり写植機に触っている時が桂光亮月として一番幸せなのです。
2009.5.2(土) 21:04 537 亮月区画整理事業
今日は気持ちのよい晴天、高速道路通行料値下げのお陰で多くの人が遠くへ行ってしまったのか、通常の土日はとても混み合う電車も名古屋の街も驚くほど快適でした。電車移動万歳。という訳で旧知の人と会って綺麗な景色を見て美味しい物を頂いて楽しく過ごした一日でした。
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4月29日から亮月製作所内を整理中です。
押し入れが機能していないので、すぐに物が溢れてしまうのです。
作業机の上も半分はCDやDVDに占拠され、何をするにも不便な状態でした。しかも平積みなので聴きたい音楽がすぐに聴けない。
なのでまずはCD類の整理をしました。ジャンル別の歌手五十音順に分類、収納。
思っていたよりも歌謡曲率は低く、全体の3分の1弱でした。あとは菅野よう子・坂本真綾・新居昭乃・遊佐未森・岡崎律子……といった系統が3分の1、その他が3分の1。レコードを含めても500枚持っていませんでした。好きなCDだけを厳選して持っているとはいえ意外と少なかった(その分ラジオから録音したカセットテープや生録音が多い)。
何年か経つとやはり好みが変わるので、どうしても聴かないCDが出てしまいます。不必要な物まで収納する余裕はあまりないので友人に売却。
これで机の上には何もなくなりました。絵の制作やノートパソコン2台に跨がる処理も楽に出来ます。作業をする為の机は物置きにしてはいけないことを痛感しました。
要らない物を処分しつつ、部屋全域の物を動かしながらミントオイル入りの水雑巾で拭いて某昆虫対策。今の所これを年2〜3回するのが一番効き目があるようです。
拭き上げた板の間を裸足で歩く感覚が気持ちいい。
部屋が綺麗になったら次は書類の整理です。
十数年振りの大“区画整理”です。当方の文書や文字関係の資料が整理されないまま、置き場が分散していて検索と活用に苦労していました。
机の引き出し1段は20年ぐらい中身が変わってなくて死蔵品ばかりでしたが、あまりの混沌さに長年手を着けられず、ようやく今回“施行”しました。(←日本で唯一の“区画整理萌え”)(嘘です)
死蔵品は持たないというのが私の考え方ですが、古い記憶に関わる物ばかりなので段ボール箱にしまって手の届かない所へ移動。これで引き出しが1段空きました。
書類の整理方法は、頻繁に文書のやり取りがある「文字の旅人」のNORIさんが実践されているものに準拠。角2封筒の上端2センチを切り、左端に書類の内容と日付を書き込んでそこへ関係資料を入れるという方式です。
職場で貰った古封筒なので整理費用はかからず、整理が進むほど部屋の空間が広がっていく。CDもそうでしたが、きちんと整理してみると持っている物の量は案外少ないことが判りました。
目標は全ての紙資料が棚や引き出しに整然と収納されること。書類の整理にはまだまだ日数がかかりそうです。
(BGM:NHK-FM「今日は一日みんなのうた三昧」録音)
2009.4.26(日) 23:59 536 あっちの世界
前回の投函から1週間半。すっかり新緑が爽やかな季節になりました。
色々な事がありました。「游ゴシック体」が届いたり、好きな音楽で個人的にアルバムを作って遊んだり、友人と買い物に行ったり、『書体の研究Vol.3』が届いたり……。
(上から右下へ)東方百鬼夜行と、自作CD-Rのジャケットと、書体の研究Vol.3
26日に、お馴染み「ゆず屋」さんの『書体の研究Vol.3』が届きました!
特集「フォントの買い方」として、業務用フォントの年間レンタル契約について各社のものを詳しく取り上げられています。あとは連載記事の、ロゴに使われているフォントの紹介と再現が増量♪ ゆず屋さんの、楽しみながら書体を語るという姿勢がとてもいいなぁといつも思います。
先週は写真左下にあるように、弾幕シューティングゲーム『東方Project』関連のヴォーカル集CD-Rを勝手に作って遊んじゃいました。
本当にテキトーなんですけど、動画から素材を集めてそれらしくしてみました。
いや、「游ゴシック体」を印刷物で使ってみたかっただけです(笑)。
游ゴシック体は仮名の形が自然で英数字が横幅をとらないので中庸ですっきりした印象の版面になります。『東方』のイメージにはあまり合わない気がしますが(?)、なんだかもっともらしく見えてしまいます(笑)。
最近は『究極焼肉レストラン!お燐の地獄亭!』がとてもいいです。
イントロからいきなりフィンガー5の『恋のダイヤル6700』で7割方この歌のパロディに聞こえるんですが、編曲が凝っていて動画がめっちゃ可愛い(←結局そこかい)。
と言いつつ一番好きなのは『アリス→デレ』(→YouTube)だったりするのですが、1980年代っぽくて懐かしさを感じるメロディーと月夜でキラキラするような編曲、せつない歌詞がたまらなくてすっごく好き。作ろうと思っていた曲がこの歌の後奏の始めそのものだったのでとてもクヤシイが、何度も繰り返し聴いてしまう。
昨日は友人と名曲発掘の旅に出掛けました。
・eufonius『アネモイ』『phosphorus』(2009.2.4/4.2)
・菅野よう子『CMようこ2』(2009.4.22)
・FRAGILE ONLINE『百鬼夜行』(2004・中古)
横長の巨大ジャケット(縦19cm×全長約80cm!)の写真を見て以来ずっと気になっていた『百鬼夜行』が見付かったのはとても嬉しかったです。変拍子満載のプログレ東方。別の世界へ行ってしまいそうな気持ちよさです。
多分私が購入したのはこれです。ごめんなさい!
2009.4.15(水) 21:59 535 秘密の特権
4月前半に撮ったリバーサルフィルムが現像から上がってきました。
1〜3枚目は小牧市民四季の森公園、4〜7枚目は東谷山フルーツパーク「シダレザクラまつり」にて。両日ともとてもいい天気で、気持ちよくお花見と撮影をすることができました。
それぞれ画像クリックで拡大します。(※ブラウザでは1枚の画像のように見えますが、1枚ずつ拡大できます)
(いずれもNikon NewFM2・Aiニッコール35mmF2S/AiAFマイクロニッコール60mmF2.8D・フジクロームトレビ100Cで撮影)
こうしてフィルムを眺めていると、自分の見てきた世界がそのままフィルム上に再生されているようで不思議な気持ちになります。
リバーサルフィルムで撮る者だけに許された、秘密の特権なのです。
2009.4.6(月) 23:08 534 とき×とき×ときめき
お昼に郵便局へ行きがてら川を散策。
川の両岸には満開の古い桜並木。雲ひとつない青空。
河川敷には散歩の人、野球をする人、お弁当を広げている人。
コポコポと流れる緩やかな川面にカラフルな鴨が2羽。橙色の可愛い足が透き通った水を掻いているのが見える。
なんてうららかな昼下がりなんでしょう。
満開の桜越しに橋を撮影。でも、NewFM2(フィルム一眼レフ)とリバーサルフィルムで撮ったので、その風景をお見せできるのは少しあとになりそうです。
*
今度の初夏は好きな音楽家さんが重複してフェスとかに参加しているので是非行ってみたいです。久し振りにときめいてしまう。
5.16(土)〜17(日)の「Rock on
the Rock ’09」(愛知県吉良町)に、湯川潮音さんとつじあやのさん!(曽我部恵一BANDとか、タテタカコさんも気になる)……上に挙げた中でシオーネ以外は17日らしい(※17日はチケット売り切れ・泣)。
6.12(金)〜14(日)の「Hot
Staff 30th Anniversary She’s A Rainbow」(東京グローブ座)の、12日が土岐麻子さん×湯川潮音さん、14日がつじあやのさん×遊佐未森さん!(土岐麻子さん、ひそかに好きです)
これ以上ない組み合わせ。私に全部行けと!? や、休みをください!(異動したばっかです。)あと一緒に行ってくれる奇特な(趣味が合う)人も。吉良町は行けても、東京へ彼女らの為(しかも夕方から開演)だけに行くのはどーなんだ。
2009.4.5(日) 18:08 533 海を越えてやってきた
自宅前の並木が満開の桜なので、この土日はお花見に行かずに済みました。(行く人がいないともいう。)亮月製作所の窓からは桜の木だけが見えるので、これ以上のお花見スポットはありません。
【写真植字】23日に沖縄の元写植屋さんから届いた文字盤は……なんと、購入当時の発泡スチロール箱に納められて届きました!
メインプレート収納箱
開けてみると内側に緩衝用のポッチがたくさん
サブプレート収納箱には……
写研のロゴがエンボス加工に(管理人、感涙)
元の持ち主の方によると、アパートを何室か借りて写植業を営んでいたそうで、部屋を行ったり来たりするときに文字盤が傷まないようにするためにこの発泡スチロール箱に入れて持ち運んでいたそうです。そのためこの箱が現在まで残ったとのこと。
文字盤はピカピカに磨かれ、時間が止まっているかのようでした。ずっと大切にされてこられたのが伺えます。
この元写植屋さんのお話として、印刷業はその土地を知ることにうってつけだったこと(原稿を見るとローカル企業や地元の催し、歴史がわかる)、写植世代とDTP世代との考え方の違い(打ち直しとか)、昔の輪転機と今の印刷機の違いなどなど、色々なことを教えてくださいました。
頂いた文字盤は……
写研のメインプレートが11枚、リョービのメインプレートが2枚、サブプレートが78枚ありました。
●メインプレート
○写研
細明朝、中明朝、特太明朝、大蘭明朝、楷書
中ゴシック、太ゴシック、ゴナB
Lナール、Dナール、Eナール
○リョービ
明朝、太ゴシック(写植機の付属品)
●サブプレートはリョービが22枚、写研が56枚でした。
○リョービ
太ゴシック1〜7 正字3
本明朝1〜7 正字3
スポット罫線、チラシ用数字
○写研
石井太ゴシック汎用外字1、2
石井太ゴシック記号B1
石井中ゴシック正字1〜3
石井中ゴシック記号B1
ナールL記号B
ナールD記号B
ナールD数字
石井細明朝汎用外字1、2
石井細明朝記号B1
石井中明朝記号B1
中明朝ひらがな詰め打ち用
石井楷書体1〜7
石井楷書体正字1、2
石井楷書体汎用外字1、2
石井楷書体記号B
記号A1
記号A2
記号A3
数字
見出し用数字ゴシック系
飾罫・地紋 BA・BA−C・BA−D
ゴナB記号B1
石井特太明朝記号B1
大蘭明朝記号B1
ナールE記号B1
英字 E01-24・E01-44・E08-24・E08-44・E08-25・E16-44
ナールL
丸数字
Rタイプ欧文51
石井細明片かなヨコルビ1、2
石井細明片かなタテルビ1、2
石井細明平かなタテルビ1、2
四葉
現像管理用デステップ
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沖縄のお土産として、ちんすこうまで頂いてしまって……
Iさん、本当にありがとうございました!
なお、亮月製作所所有の文字盤とかなり重複しますので、「亮月製作所サイト10周年記念」として文字盤のプレゼント企画を考えています。
上記のうち写研の文字盤なら差し上げることが出来そうですが……、欲しい方、いらっしゃるのでしょうか?(笑)
2009.3.27(金) 23:56 532 游ゴシック体M/B発売!
【文字関係】字游工房さんが「游ゴシック体M」「游ゴシック体B」を4月13日に発売するということを(ようやく)知りました!
万歳! 万歳! 発売おめでとうございます!
游ゴシック体ファミリーは、写植のやわらかい印象のゴシック体の系統を継ぐ唯一のDTP用書体だと思っています。
モリサワの中/太ゴシック体の硬さに納得できないこと13年、ようやく卒業できそうです。
発売日に必ず買いますので、ひとつよろしくおねがいします。(←誰に)
諸事情あって文字の話題は1ヶ月ほど自粛していましたが、久し振りに明るいニュースが舞い込んだので少しずつ解除していきたいと思います。私にとっては、楽しめてこその文字なのです。
2009.3.24(火) 23:58 531 ダイアリー(近況報告)
私の個人的な近況を知って喜ぶ方がいるかはわかりませんが、投函にかなり日が空いてしまいましたので、備忘録代わりに3月上旬から今までを簡単に振り返ってみます。
●3.7(土)
レーシック術後1ヶ月検診。視力は左1.5、右2.0。いっとき東京の眼科で騒がれた感染症は全くありませんでした。というか、レーシックはやっすい眼科で受ける手術じゃないと思います!
●3.8(日)
6年振りに再会の日。音信不通になってしまっていたのに、こういうこともあるんだな〜と人生の不思議さを感じる。
●3.15(日)
ジャズピアノ教室の発表会ライヴ。いつも遠慮がちに弾いてしまっていたアドリブで爆発し、「こんな○○クンの演奏は聴いたことがない!」と師匠に絶賛されました(笑)。筋書き通りにおとなしく演奏することに対し潜在的に鬱憤が溜まっていたのかも。
ライヴハウスのマスター曰く、「アドリブは魂の叫び。滅茶苦茶でもいい。好きなようにやってみな。観客をびっくりさせてやれ。きっと新しいものが見えてくる」と。弾き終わってすっごく気持ちよかったです。自分は楽譜通り弾くのが好きじゃないということも分かった。
●3.16(月)
休みを取って、友人自慢の某国産メーカーの某ブランドのスポーツタイプ車をコースで走らせに鈴鹿サーキットへ。BGMが同人シューティングゲーム『東方Project』の原曲やアレンジヴォーカル集とは……確かにいい曲が多いけど、車と音楽の絶対にないであろう組み合わせでギャップが大きく面白かったです。
サーキットを走るのが考えられないような車が、タイヤが溶けるほど爆走。普段パワーを持て余している車が力一杯走っているのを観るのは気持ちがよかったです。
帰りの東名阪道で、ギターを持った初音ミクの“痛車”がセルシオに追突して大破している現場に遭遇(ヘッドライトが収納できるタイプの黒いスポーツカーだった)。コースでは爆走しても、公道では安全運転をお願いしたいです。合掌
●3.19(木)
友人が会長の“美食倶楽部”定例会。いつの間にか会員に組み込まれていましたが、本当に美味しいものばかり食べられるのでまんざらでもないです(笑)。
名古屋ミッドランドスクエア42階「L’AUBERGE
DE L’ILL NAGOYA」[オーベルジュ・ド・リル ナゴヤ]。サービスが非常によく、会長曰く「フレンチでは名古屋で一番いいかも」と。宿泊は会長が抽選で当たったという「名古屋マリオットアソシア」でした。極上のものを知っておくというのは大切だ! とても貴重な体験でした。
●3.20(金・祝)
その友人宅へ。『東方花映塚』で対戦することに。
自機キャラ選択にプレイヤーの好みが如実に現れるのが面白いです。
花映塚では因幡てゐしか使わんが、チルノもいい……(『パーフェクトさんすう教室』の影響か)。公式イラストでは“こまっちゃん”(小野塚小町)だけ異様に可愛いと思うので最近良うなってきた(?)。でも友人が小町しか使わんので私は使えん。残念。
*
【写真植字】昨夕、沖縄の元写植屋さんから文字盤一式が届きました!(ありがとうございました!)
詳細はまた後日書こうと思います。
2009.3.23(月) 23:42 530 ダイアリー(つづき)
【音楽制作部】新曲『みくみく☆ダイアリー』は難産でした、というか、難産中です。去年の8月から作っています。
最初で最後の企画ものソング。2007年秋に買った歌うソフトウェア音源『初音ミク』自身を主題にした「作者と初音ミクが出会ってから未来までをミクの視点で日記風に歌う」ものなので、それをうまく簡潔な言葉にまとめるのにとても時間がかかっています。歌詞は70パーセントぐらい実話です。
作曲は1ヶ月程で出来ましたが、編曲は作っていくうちにマーチ風→ジャズ風→結局昭和アイドル歌謡曲風にしか作れん!、という風に二転三転し、公開している編曲になったのは1ヶ月ぐらい前でした。
一番はじめはサビの「♪私あやしいソフトじゃないもん! ボーカロイドだもん」と「♪music communication
始まるでしょ ふたりの帰り道」が曲と一緒に思い付き、そこから膨らませていきました。そのフレーズを歌わせたいがために他の部分を作ったようなものです(言い過ぎか)。
どうしても昭和歌謡っぽい抑揚のあるメロディーとせつないコード進行が挟まるのは自分の持ち味なんだろうと思って、無理に今風にしませんでした(←出来ないともいう・笑)。
フルヴァージョンの完成まではまだまだ時間がかかりそうですので、ひとまずは暫定アップ版をお楽しみ頂けたら嬉しいです。
*
果てしなく続く名曲発掘の旅。
●吹雪ジュン『愛がはじまる時』(1974)→YouTube
カーラジオで流れているのを偶然聴き、「これは!」と思い控えておきました。
歌唱力はすごい(本来の意味)ですが、曲が全編おいしいフレーズの見本市みたいでキュンとしてしまいます。それもその筈、平尾昌晃先生の作でした。この曲、私のメロディー感覚にかなり近いものがあります。
吹雪ジュンさんはシングルを4枚発売したきりなのでベストアルバムすら出されていません。気になって他の歌も聴いてみましたが、歌唱力はともかく佳曲揃いだったので、動画サイトから音声を拾って私製アルバムを作ってしまいました(笑)。
●大場久美子『フルーツ詩集』(1979)
LPレコードコンプリートを考えている大場さんのシングル作品。
さまざまなフルーツを歌詞に織り込んだとても爽やかな真夏の歌。こういう底抜けにスカっとした歌が今はないので最近の歌に物足りなさを感じてしまい、結局昔の歌謡曲を聴いてしまうのです。
萩田光雄先生作の変拍子バンバンのラテン系の作編曲も気持ちいいです。凝りに凝っていて全然先が読めない。
ふた方とも歌唱力に恵まれた歌い手さんではなかったようですが、それぞれの歌い方に魅力があり、その人がその時代に歌ったからこそ名曲になり得たのだろうな、と思わせる2作でした。歌い手の魅力が存分に引き出されているかに重点を置いて聴いてみるのもまた面白いものです。
2009.3.22(日) 22:47 529 ダイアリー
【音楽制作部】新曲『みくみく☆ダイアリー』を出来たところまで暫定アップしました!
とっても疲れました! また後日詳しく書きたいと思います。
2009.3.6(金) 22:22 528 二度目の余生
「PowerBook Duo 230 です。
10年前、学生だった管理人さんに拾われ、それからずっと亮月製作所の片隅にいます。
捨てられてばらばらになるだけだった私が拾われて、修理まで受けて、もう一度誰かのお役に立てる……。生き返ったような気持ちでした。
ピカピカに磨いてもらい、管理人さんとはよくあちこちにご一緒しました。このサイトの文章を担当したこともありました。のんびりとした、それでも生きる実感のある日々でした。
やがて後輩(iBook・2005〜)が来て、もっと後輩(MacBookPro・2008〜)も来て、私には静かに眠る毎日がやってきました。
……このままずっと目が覚めないのではないかと思うほど、静かに。
きょう、部屋の隅っこで埃をかぶっているところ、管理人さんが私を手に取って埃を拭いました。
まさか、本当のお別れの時がやってくるのではないかと。
そう思っていたら、机に据えられ、電源を繋がれ、久し振りに目を覚ますことができました。
管理人さんのお母さんのワープロソフトの練習を担当することになったのです。
うれしいです。時代についていけなくなった私でもお力になれることがあるなんて。
16年間生きてきた甲斐がありました。最後の仕事になったとしても、きっと成仏できると思います。それまで心を込めて働きたいです。」
※Macintosh PowerBook Duo230
1993年製造のアップル社製ノートパソコン。
各種入出力が省かれたシンプルなモバイル用Macですが、「DuoDock」というドッキングステーションを介してデスクトップ機並みの機能を実現する、“ふたりでひとつ”の個性的なMacでした。
私自身、16年前のMacが現役で使えることに驚いています。こんなに生き長らえることになろうとは、本人(?)も思っていなかったかもしれません。
→参考サイト「Vectronic's
Apple World」(海外)
2009.3.3(火) 20:44 527 残された時間を
3月になってしまいました。
雪混じりの冷たい雨が降っています。
3分咲きの梅が寒そうです。
仕事の転勤が1ヶ月後に迫り、職場の先輩が有志で“お別れ会”を開いてくださることになりました。「思い出づくり」という言葉も聞こえてきます。
見知らぬ街の見知らぬ人達、だったのに、あたたかな繋がりが出来ていたことがとても嬉しく、とてもせつないです。
知らないが故の大変さもありましたが、幸せ者だったなあ、と日々を噛みしめています。
あと1ヶ月弱、たくさんのものを持ち帰られるよう、大切に過ごし、味わいたいです。
*
トップページの広告にあるように、亮月製作所のサイト創立10周年まで3ヶ月を切りました。
亮月製作所は1998年に個人サークルとして発足し、『アルケミスト』という活動報告紙(誌)を発行していましたが、学校の授業でウェブサイトの作成をする機会があり、アルケミストのウェブ版としてこのサイトを1999年5月26日に開設しました。広報係のようなものでした。
5年も続けばいいだろうと思っていましたが、いつの間にかこんなに時間が経っていました。
創立当時とあまり変わらず小さなサイトですが、何かささやかな記念事業をできたらと思っています。
*
「桂光亮月について」は大幅に項目を入れ替えました。
好きな音楽家関係は系統の違う人が混在していたので、大まかなジャンル別にしました。
村上由香さんって「村上ユカ」に名前戻して初音ミクに3曲も提供してたのね……。
私もVOCALOIDのために2曲同時制作中です。詞がやっぱり鬼門だな……。
2009.2.22(日) 21:15 526 10年
「イラスト制作部」の公開作品を全部掲載できました。
1999年の作品は長らく公開できていなかったのですが、左眼も治ったことだし、長年の懸案だったので片付けてしまいました。
10年前は本当にたくさん絵を描いてました。大学1年生、青春真っただ中。下手くそですが、今とは違う亮月の絵も見ていただけたら嬉しいです。
おまけでデータが残っていた古い落描きも同時に掲載しています。こっちの方が現実の私がよく見えて面白いかもしれません。
*
果てしなく続く名曲発掘の旅。
・GIOVANCA『SUBWAY
SILENCE』(2009.2.18)
2008年12月16日付の投函で書いた歌手。
『ON MY WAY』や『ALL COLOURFUL』のようにラジオやCMで流れた曲だけでなく、収録曲はみんなポップでちょっとソウルフル。私の音楽の好みをもってしても洋楽のCDを生まれて初めて買わしめたすごい人です。
・ROCKY CHACK『Smash
Water People』(1999.2.17)
・ROCKY CHACK『リトルグッバイ』(2006.5.24)
今回の発掘ではこちらが本命です。
アニメ版『狼と香辛料』のエンディングテーマをいたく気に入り(2008.9.28参照)、作詞作曲も彼らがしているなら過去の作品もきっと好みだろうと思って買い求めてみました。
『リトルグッバイ』はエレクトリックで浮遊感のある保刈久明サウンド。こんな前から関係があったとは。サビの「♪キースしてーグッバーイ」が頭の中でぐるぐる。
『Smash Water People』はちょうど10年前の1枚目のアルバム。
学生時代の昼下がりを思い出すような、甘酸っぱくてほんわかとした世界観です。歌詞も青春という感じで懐かしい匂いがする。山本太郎氏のちょっと情けない感じの歌声やNoeさんのふわふわした可愛らしい歌声もいい。
メロディーが驚くほど秀逸で、素直で表情豊かで、聴くのがとても気持ちいいです。まだこんなにいいメロディーが作れるんだ、と感心してしまいました。私の好きなストリングスも昔ながらの編曲で、ど真ん中が来てしまいました。古きよき時代の洋楽の影響を受けているのかな。極上のポップスです。
10年経っているとは全く思えないです。新しいとか古いとかは関係なく、あまねく通用する魅力を持っているような感じです。マイナー過ぎて流行という手垢がつかなかっただけかも知れないけど。
そうだとしても、流行とはほど遠い場所で生きている私なので、こういう自分の感覚に近い音楽を探し当てるととても嬉しいです。
良すぎて「どうしよう……」という気持ちです。すごく心惹かれるものに出会った時、こういう気持ちになります。
「PoPoyans」のCD買ってみるねー!(私信)
そこはかとなく“潮音系”?
(BGM:ROCKY CHACK『Smash Water People』) |