●過去だより801〜825
2013.9.28(土) 23:00 825 プラス・アルファ
【日録】ウクレレユニットRさん夫妻に誘われ、某ライヴハウスの飛び入りセッションに参加することになった。二人のユニットに乗っかる形でオリジナル曲のパーカッションをしてほしいということで小型カホンを持参した。
夕方、リハーサルのためカラオケ店で落ち合う。オリジナル曲は2・3度の練習で感覚を掴み、これでよしとなった。Rさん達はもう1曲演奏するということで、その曲も伴奏とコーラスをすることになった。曲目は『めざせポケモンマスター』。ポケモンゲットだぜ! シングルCDを持っていたのでこちらもすぐに馴染み、我ながら完成度が高いと思った。Uちゃんからも「欲しいと思ってる音を入れてくれる」と嬉しいコメントを頂いた。
そしてライヴハウスに移動。附属の楽器店で小さな楽器を買ったり、人の演奏を聴いたり食事をしたりしながら出番を待った。今回のレベルもかなり高い。出番が近付くにつれ緊張度が高まっていった。
本番。二人の安定したユニット“+α”という立ち位置、そして楽器は店に備え付けの大型カホンに変更。いつもと違う妙な緊張感があった。演奏中の反響の大きさに当てられて頭が真っ白になり、音色選びを間違え、リズムキープができなくなった。それを客観的に聞く耳だけはあり、更に焦った。二人に申し訳ないと思った。聴いていただくためのものを提供するために課題を残す演奏となったので、ここに残しておく。
会場にはKちゃんも来ていた。演奏を終えて4人で立ち話の後、解散。夜が寒くなっていることに気付いた。季節は確実に変わりつつある。
(BGM:初瀬野アルファ(椎名へきる)& GONTITI『いつか会えたら』/1996年作品)
2013.9.14(土) 23:00 824 今は同じ場所で
【日録】某所でウクレレユニットRさん夫妻とギターユニットMちゃん+Kちゃんの二組が演奏すると前日に聞き、遠いけど絶対に行くしかないと思い急遽出掛けることにした。
車で約2時間の山奥。通ったことのない道が私を楽しませてくれた。地図を頼りに見知らぬ下道をひたすら行くのが好きだ。
11時過ぎに到着。既に来ていた4人と合流した。先週も顔を合わせた安定のメンバー。私は出演しないのに楽器を幾つも持参していた。それを見ていたからか、Mちゃんから「“ネコ風”(大塚愛『ネコに風船』)で一緒に出る?」とお誘いが。喜んで引き受けさせていただいた。
出演バンドの時間が押しているらしく、自分達が練習を一通り終えて舞台裏に控えてからもかなり時間があった。練習熱心なKちゃんを尻目にMちゃんと苔の絨毯に座ってほんわか話したり、Rさん達はカマキリと戯れたりと、ゆったりとした時間が流れていった。みんなの写真を撮ったら全然緊張していない表情で、いつものペースのままであることを物語っていた。
そしてまず、Rさん達の出番。
いつも通りの息が合った演奏を聴かせてくれた。お互いを高め合う意識の高さと親しみ易さの両立。斯くありたい姿だ。本格的な照明やPAの中、ウクレレの澄んだハーモニーが一層清々しく聴こえた。
その次はギターの二人。
二人曰く「泣きの選曲」ということで、若干視界を滲ませつつ下手(しもて)から見守らせてもらった。Mちゃん作の秘蔵の歌も初めて聴くことができた。そういった曲の数々に、出番を待つ緊張なのか歌の良さなのか、胸がいっぱいになるほどだった。
そんな中で迎えた出番。無心になってカホンを叩く。練習は今日お誘いを受けてからしか出来なかったが、間合いの分かっている二人との演奏だったので不安はなく、目立った失敗もなくやり通せた。“ネコ風”は二人にとって思い出深い曲だという。そのような曲に少しでも音を添えることができ、とても嬉しい。
夕食は、2年半前まだちょっとだけぎこちなかった4人(Uちゃんは当時いなかった)で食べに行ったカフェへ。和の要素を採り入れた美味しい料理とKちゃんの独演会(笑)で、楽しく時間が過ぎていった。解散の時には21時を廻っていた。ここから2時間近くかけて車で帰ることを忘れるほどだったのだ。
かつて住んでいた街。よく通った道を選んで進むと変わらない景色が沢山あって、変わってしまった景色もあって、嬉しくて切なかった。あの頃全く知らなかった人達と、今は同じ場所でこうして楽しい時間を共有している。今日はいい日だったなあ、遠くまで行くことにして本当によかったなあ、と心から思った。ここを読んでいないかも知れないけど、みんな本当にありがとう。
2013.9.8(日) 23:00 823 9月の音
【日録】MちゃんとKちゃんが所属する合唱サークルの応援に出掛けた。
13時半過ぎ、Nさんと会場に行くとRさんとUちゃんが既に会場にいて、いつものように寛いでしまった。
サークルの人達による合唱だけでなく、観客からリクエストがあった歌を会場の全員で歌ったり、『エーデルワイス』をその場でパート分けして合唱するワークショップのようなものがあったりと本格的。私達は黙っていてもハモりたい性分なので、自然と混成四部の厚みがある合唱が生まれ、その喜びを分かち合った。
この合唱サークルをゼロから立ち上げたKちゃんの果てしないエネルギーには本当に頭が下がる。お疲れ様でした……。
応援の帰り、触発されてRさん宅で次回の発表の場の打ち合わせ。懸案だった新しいユニットが動き出しそうだ。本職の二人の足手纏いにならないよう頑張りたい。「楽器が身体の一部になるまで弾くことが大切」というような話を聞き、大いに発奮させられた。音楽イベントに関する建設的な議論も交わされた。同じ事を感じていたのだなぁと深く納得した。
どうしてかMちゃんとKちゃんがいる街に行くときは必ず“絵の資料”や漫画を買ってしまう。今日は遂に『ヨコハマ買い出し紀行』を全巻揃えるに至った。20年近く気になり続けていただけあって、今の自分が読みたそうな作品そのものだった。相応しい時期に出逢えた感がある。「読めば読むほどアルファさんのことが好きになってしまう」と。世界観や背景にあるテーマに心酔している、ということだ。
先日教えてもらった漫画『神戸在住』についても、「“かつらっち”はすごくいい子やなぁ。作者の“人格フェチ”のような、『こういう人がいてほしい』という願望がリアルなキャラ設定に反映されている。」という話をしたり、作品の良さを語らったりした。
9月に入ったからだろうか。何か動き出したくなるというか、ふわふわするというか、これまでと違う穏やかな空気を感じている。
2013.8.25(日) 23:00 822 思い出し笑いのために
【日録】2年以上溜まっていたデジカメのデータをプリントに出した。
あまりにも撮影枚数が多いのでプリントするものを厳選することにした。「紙の写真にしてまで残しておきたいものは何か?」と自身に問うた結果、人が写っているものが残せればいいという結論に達した。二度と同じ写真は撮れないから。
風景ばかりで人はあまり撮っていないつもりだった。しかしこのごろは人の写真の割合が多くなっていることに気付いた。それらを時間を追って見ていったら何だかじんときた。人との繋がりは宝物だと改めて思った。
みんな少しだけ若かったあの頃。10年先に観た時にも思い出し笑いができるよう、この繋がりをずっと大切にして生きていきたいと思った。
2013.8.18(日) 23:00 821 夏の終わりを感じる時
【日録】(※24日記録です。今日は製作所内の室温がひと月振りに30度を切り、快適な環境の中でこれを書いています。扇風機の風が冷やっこくて気持ちいい〜☆)
15日(木)と18日(日)は、所属のサークルの写真展に出掛けた。
15日は初日。みんなの作品をじっくり鑑賞させていただいた。
私も1点だけ出展。本当は以前撮った「これ以上いい写真は撮れない」と思うような写真も出したかったが、事情があってお蔵入りになったので。
(※写真は一部画像処理してあります)
平日にも関わらず、会場には大勢のお客さんが訪れてくださった。
しばらくするとよく見慣れた、だけど懐かしい顔と目が合った。案内葉書を送った古くからの友人が来てくれたのだ。約5年振りの再会。とても嬉しかった。夢中で話し込んだ。この5年間にあったこと、その隙間が全て埋まったような気がした。(『けいおん!』の好きなキャラまで全く同じだったなんて、まいったなあ・笑)
引き続き会場に来たのはサークルのメンバーであるMちゃんとKちゃん。たちまち楽器の音が溢れる賑やかな会場になった。他にも楽器が弾ける人が次々やって来て、会場のあちこちで思い思いに合奏していた。写真サークルなのに楽器を弾くというのが恒例になっている。私は楽器がメインじゃないけれど、上手な人についていけないのはとても悔しい。
18時、盛況のうちに1日目の展示が終了。主宰のRさん夫妻とMちゃん、Kちゃん、私が残った。何となくこの5人+αが“主幹メンバー”という気がしてしまうのはサークル設立当時から居座っている自分の贔屓目か。
近くの店で食事の打ち上げ。2時間ほど話し込み(概ねKちゃんが・笑)、それぞれの最寄り駅まで車で送ってもらいながらの解散となった。楽しかったけど心残りもある。余韻を残す一日となった。
*
18日(日)。写真展最終日にも参加した。
この日もしばらく会っていなかった旧知の人と再会できた。
大学時代に可愛がっていた後輩Tちゃん。ゆるくて楽しい合奏を聴いてもらったり、サークルへの差し入れを分け合ったり。4年会っていなかった気がしないほどかつてと同じ感覚で話ができるんだけど、やっぱりとても懐かしい。学生時代、つじあやのさんの布教をしてすみませんでした(笑)。
次に来られたのは文字関係のMさんとKさん。名古屋は文字文化不毛の地なのではないかという危惧感を持っておられ、そのことについてかなり長い時間話し合いになっていた。収穫はあったけれど、会場のみんなごめん!
Nさんとも会うことができ、約束のブツを受け取らせていただいた。Aiニッコール35mmF1.4を金属フード「HN-3」付きで。こんな高価なレンズをお借りできるなんて……嬉しい! 絞りリングの数値がカラフルで現行の「Ai-S」タイプではないことが分かる。そういう所にもぐっと来る。
Tちゃんのお土産(手前)とNさんが出演しているという同人CD。ありがとうです! 上の写真では早速「Aiニッコール35mmF1.4」を試してみた。絞り解放ではふわっとヴェールを纏ったような写りで、人を撮ったらきっと素晴らしい写真が撮れるに違いないと妄想。30cmまで寄れて近くのものを大きく写せるのもいい。
これで焦点距離35mmのニッコールは4本に。奥から時計回りに、AF-Sニッコール35mm f/1.4G、Aiニッコール35mmF1.4、Aiニッコール35mmF2S、AiAFニッコール35mmF2D。AF-Sニッコール35mm f/1.4Gが私の“相方レンズ”だが、それぞれのレンズの写りや大きさ、開放F値、オートフォーカスの有無、Nikon D80 での振る舞いなどが異なり必要に応じて使い分けている。つくづく自分は焦点距離35mmの画角とレンズが好きなんだなぁと思う。
18時、無事今年の写真展も閉幕となった。打ち上げはRさん宅にて。Rさん夫妻、Iちゃん、Rちゃん、Nさん、私の6人。楽器は会場でさんざん演奏したからか静かな打ち上げ。緩やかな時間が流れた。
日常ものの作品が好きだとようやく分かった私が「最近になって『ヨコハマ買い出し紀行』が気になってしょうがない」と話すと、「『神戸在住』もきっと好きだと思うよ」と薦めてくれた。このサークルの人達の無限の引き出し、本当にすごいと思う。全然知らなかったものを、まるで昔から自分のものであったかのようにぴったりと引き合わせてくれる。(24日現在、『神戸在住』を全巻買って読み始めております。ありがとう!)
この写真展が終わると少しずつ涼しくなり、夏が終わる。
思いがけず会えた人達が自分の年輪のように見え、そういった繋がりが途絶えていなかったことがとても尊いと思った。そして今回の参加を通して、自分が本当はどう思っているのか、自分が本当に大切にしていることは何なのかが、とてもよく分かった。
2013.8.16(金) 21:58 820 理想的な歌謡曲!
【日録】果てしなく続く名曲発掘の旅。
最近は1970年代前半の歌謡曲を無性に聴きたくなり、色々とCDを買ってしまいました。えっ? いつもの事ですって?
左下から時計回りに、シモンズ『オールソングス・コレクション』、ゴールデン・ハーフ、平田隆夫とセルスターズ(以上ゴールデン☆ベスト)、『アーリーシリーズ アーリー70’s フィーメイル・アイドル・コレクション VOL.2』、『同1』、水沢アキ『娘ごころ』です。写真の右半分3枚は廃盤のため中古で手に入れました。
ゴールデン・ハーフの楽曲はカヴァーばかりではありますが、天真爛漫なヴォーカルと川口真氏の濃くて当時の時代の勢いを感じる牧歌的でキレのある編曲が素晴らしい。ドリフターズに通ずるコミカルさもあり、アルバムを通して聴くととても気分が良くなります。
アーリーシリーズはかつてソニーミュージックが出していたマニアックな楽曲を集めたアルバムですが、こちらも1970年代前半が中心の隠れた名曲揃い。VOL.1 に収録されている奈良富士子『はだしの女の子』は何十回聴いたことでしょうか。リコーダーが入るのんびりとしたイントロから始まりミディアムテンポのゆったりとしたリズムに乗せて、ペンタトニックを軸とした日本人好みのメロディーで、舞台となっている琵琶湖(!)での情景を可愛らしく歌う。個人的には序盤で盛り上がって行く中ベースが1オクターブ下げて拾い上げる感じと後半の歌詞の16分音符に合わせて細かくコード感を出す感じがとても好きです。
シモンズは以前から好きなので、全曲集が7月末に発売された時に購入。レコードに手を出すべきか迷っていましたが、CD化を待ってよかったです。
*
今回の名曲発掘の一番の収穫は……
水沢アキさんの唯一のアルバム『娘ごころ』!
7月下旬、デビューシングルでもありこのアルバムの表題曲でもある『娘ごころ』を耳にする機会があり、自分にとっての理想的な歌謡曲かも知れないと思うほど気に入ってしまいました。
この曲は年頃の女の子の気持ちを和風のメロディーに乗せて歌っているのですが、作編曲者の筒美京平氏がこの当時全力を尽くしていた堺正章さんの楽曲に注ぎ込んでいる洋楽の味わいを早くも本作に落とし込んできています。この和洋折衷の感じがすごく好きです。
基調は甘いコーラスが入る典型的な筒美歌謡なのですが、随所に入るティンパニのような重厚なタムタムや深いリバーブがかかったスケールの大きなストリングス、堺『恋の痛手』のようなサビで慌てるように刻むベースなど、当時の新しい音作りをしている所が良いです。快活なメジャーの曲調の中でサビの最高音をマイナーにするなど、思わず頷くような曲の展開も素晴らしい。
2番の冒頭で「♪今日も彼と逢うのよ〜」と嬉しそうに歌う所が可愛いです。畳の部屋でお母さんの矢羽根の着物を着せてもらう、ちょっと気が強いけどおしとやかな水沢さんの姿が見える!(管理人、妄想し過ぎ)
シングルレコードは手に入ったものの1973年9月21日発売のLPは入手困難、1994年にこれをCD化した「CD選書」も既に廃盤で、中古屋では定価の3倍以上の値段で取引されていました。でもどうしても欲しかったんです! 買っちゃいました!
水沢アキさんのことは存じ上げなかったので当初は楽曲としての興味だけでしたが、まずアルバムのジャケット写真が抜群にいい。そして通して聴いてみると水沢さんの歌も本当にいい。この人の当時の歌声、大好きです。
1970年代前半のアイドル然とした清楚な歌い方ですが過剰に媚びることなく落ち着きのある自然な声質で、楽譜に対して溜めたり和風の曲で小節を回したりと歌心を大切にした歌い方をしているように感じます。先述の『娘ごころ』の詞の世界観を歌声が持っているような。こういう若い歌い手さんは絶滅してしまった。
このアルバムは全曲筒美京平作曲でA面がシングル曲を含め水沢さんの為に書き下ろされた楽曲、B面は既存作のカヴァーです。全曲素晴らしく、歌声のどこが好きかを逐一説明したいぐらいですが、特に好きな2曲だけ書かせてください。
書き下ろされた『あなたのことでいっぱい』では“アイドル・水沢アキ”としての魅力が遺憾なく発揮されていて、「んみんなが言うの」「ぅわかってしまうの」「んどうしたのと聞かれ」など溜めが絶妙。サビも麻丘めぐみさんを彷彿とさせる甘い声色で、実に可愛らしい感じです。世に言う「好き過ぎて生きるのが辛い」とはこの事かと。
カヴァーでは『河を野菊が』が非常に素晴らしく、序盤から「なが〜れて〜ゆ〜くぅ〜わぁ〜」と歌声に力が入り、サビの「忘れはしない 私の胸は」では最高音を裏声に返して切なく歌い上げています。そして直後は我に還ったように落ち着いた歌い方に戻るという緩急が堪らないです。胸の奥が……と書いていて我ながら変態的だなと思いますが、歌声に嵌まるのは今に始まった事ではありませんので(笑)。
全曲シングルカットしてもよさそうな完成度の高さで*、この年デビューした浅田美代子・山口百恵に続けとばかりに“ソニー家の三女”として強く押し出したかったようですが、シングル2枚目以降の売り上げは芳しくなかったようで本当に残念。暫く和風おしとやか路線を続けてもよかったのでは……。
水沢さんのシングルは5枚しか出ておらず、しかも『娘ごころ』のようなお嬢さん路線は3枚目『熱い出来事』(1974.3.21発売)で完全に払拭されてしまうので(こちらもこちらで良いけど)、『娘ごころ』のような曲をもっと聴きたいと思っていた私にはこのアルバムの存在は救いでした。彼女の当時の活躍ぶりを知らないので見当違いかもしれませんが、水沢さんが元々持つ歌声の良さを存分に活かしたアルバムが残されたことに感謝したいです。40年後に未来の若者(じゃない)が聴くことは考えていなかったでしょうけど、よく残してくださいました。
*アルバム中『あなたのことでいっぱい』のみ『熱い出来事』のB面としてシングルカット。
水沢さんのレコードはどれもジャケット写真が秀逸です。
ジャケットが秀逸(好み)なレコードは楽曲も名作であることが多いのを経験則として感じていますが、本作も私の生涯十指に入る名盤でした。一生持っていると思います。
今後このアルバムを聴くと、2013年の7月下旬から8月の記憶を鮮明に思い出すことになるでしょう。
という訳で、歌謡曲ファンなら定価を超えていても買って聴く価値大だと思います。アルバムの再販か水沢アキ全集の発売を心から願っております!
(BGM:水沢アキ『娘ごころ』アルバム/1973年作品)
2013.8.14(水) 21:04 819 呼びました?
【日録】昨夜の落描き。
16年前に考えたオリジナルキャラクター・ナールさん。(→特設ページ)
勿論写研の書体「ナール」がモチーフで、管理人がこの書体から受ける印象をその時その時の絵の好みに応じて描いてきました。落描きではありますが3年振りの登場です。
ネット上の“近さ”が増すにつれ、書体は私の心から少しずつ遠ざかっているように感じてきました。気付けば随分遠くに行ってしまったようです。
それでもナールは、声をかければすぐに答えてくれそうな、いつもすぐそばに居るような存在です。
(BGM:堺正章『しんぐるこれくしょん』/1971〜1973年作品)
2013.8.13(火) 19:16 818 通常営業
【日録】あまりの暑さにここへの投函が滞っていますが……
↑連載記事です。画像クリックで見学レポートのページへ。
2013.6.19連載開始、6.24、6.30、7.3、7.10、7.17、7.31、8.8、8.9(最終回)追加。
2ヶ月弱に亘り連載してきた見学レポート「豊郷・京都ロケ地探訪の旅」が完結しました。「写植レポート」並みの扱いで記事を書いたとはいえ、『けいおん!』と『たまこまーけっと』が分かる方にしか役に立たないので、読まれた方は非常に少ないとは思いますが、お付き合いいただきありがとうございました!
これで心置きなく通常営業に戻れます。
……と言っても、暑さでなかなか寝付けないので、夜は覚醒作用があるコンピュータを使うのを出来るだけ控え、好きな曲を流しながら落描きをしています。目覚めと日中の気分や頭の回転が良くなりました。絵の調子も取り戻せるし一石二鳥☆
半年振りに描いた落描きは『たまこまーけっと』のたまちゃん。
珍しく、下描きなしの一発描きで可愛く描けました。絵は描き手の内面を表すと言いますが、それはどうでしょうか……?
(BGM:奈良富士子『はだしの女の子』/1972年作品)
2013.7.27(土) 23:59 817 駆け抜けてゆく夏
【日録】岐阜の「第57回全国選抜長良川中日花火大会」に行ってきました。(※28日記録)
例年30万人が観覧する、打ち上げ数3万発で全国第2位の花火大会です。
この大会を観覧するのは7〜8年振りで、その間の花火の進化を感じました。発光のタイミングを微妙にずらしたり、中間色を同時に何色も表現できるようになっていたり。
私が気に入ったのは、静かに花火が開いて枝垂れ柳のように火の粉が残り、最後の最後に鮮やかな光がふわっと咲いて終わるもの。余韻のある演出が素敵でした。
三脚を持って行き忘れてしまいましたが、手ぶれ補正機能付きレンズを信じ、カメラを体でがっちり固定して撮影。3分の1ぐらいはうまく撮れていました。上の写真は光跡がこういうものなのか手ぶれなのか判りませんが、5色の色合いがとても綺麗でした。
見たこともないような花火に同行人さんと顔を見合わせては、「夏だね〜。だけど7月も終わりだね。」と、駆け抜けてゆく夏を惜しみました。約1時間半が短く感じられました。
灼けるような日差しの日中から帰りの混雑した立ちっ放しのシャトルバスまでずっと一緒に居てくれた同行人さん。一人で行くのはきっと気持ちが負けて無理でした。ここを見ているかは分かりませんが、本当にありがとう。
(BGM:水沢アキ『娘ごころ』『いつもの駅まで』/1973年作品)
2013.7.23(火) 22:45 816 新旧競演
【文字関係?】画像検索で絵の資料を探していて、目に留まるものがありました。
(C)かきふらい・芳文社/桜高軽音部/TBS
※書体考察のため iTunes App Store 掲載画像を引用しております
『けいおん!おしゃべり神経衰弱!!』という iOS 用ゲームアプリです。
使われている文字が殆ど「ことり文字ふぉんと」だったのです! あまりの徹底ぶりに驚きました。
けいおんってことり文字のイメージだったのか〜。山田尚子監督が書くようないわゆる“長体ヘタウマ文字”かと思っていました。でもこの字面は見慣れているからかやはりほっとします。本作のほんわかした感じによく合っていると思います。
サンプル画像を見る限り、使われているのは「ことり文字ふぉんとPro」で確定です……と思いきや。
色々とサンプル画像を見ていると、この画面のウィンドウに表示されている「ギャラリーのボイスリストに」「が追加されました!!」という文字に違和感がありました。
上はゲーム画面の画像、下は筆者が再現したものです。「No.03」は「ことり文字ふぉんとPro」なのですが、和文は旧「ことり文字ふぉんと」だったのです。旧版は手書き文字をスキャンした状態に近く、Pro版はかなり輪郭が整理され、より書体らしくなっています。
この使い分けに深い意図があるとは思えませんので、おそらくはゲームのパーツ毎に並行してプログラムやデザインをしていて、そのグループによって使っているフォントのヴァージョンに違いがあったということなのでしょう。
ことり文字の新旧が混在して使われている用例は珍しいです。「石井太ゴシック体」(旧「太ゴシック体」)の改正前後の字形が同時に使われていることと同じくらい珍しいと思います。好きなアニメーションのゲームがことり文字の組見本のようなものというのもぐっと来ます。但し iOS の製品を持っていない筆者は指をくわえて見てるだけ。無念です!(←またか・笑)
2013.7.15(月祝) 22:55 815 愛い奴
【亮月写植室】「写植室日報」を更新しました。
*
【日録】先週トップ写真を更新したのですが、撮影に使ったのは先代のデジタル一眼レフである D80 でした。
昨年の冬に D800 を新調したので D80 はしばらく眠っていましたが、5月頃から思っていた以上に活躍していて、5月18日の『たまこまーけっと』の京都イベントや6月8〜9日の親睦旅行(トップ写真もこの時撮影)、6月15〜16日のロケ地巡りも D80 でした。
「撮影が主じゃないけどいい写真が撮れたらいいな」という時に D800 は大仰だし、鞄を圧迫してまで持っていく意味はあまりない。かといって小型コンパクトデジタルカメラの COOLPIX S01 だけでは全く心許ない。そういった訳で前者二つの外出は D80 をお供にしました。
豊郷と京都のロケ地巡りは「写植レポート」並みの本気撮りだったので D800 を持って行くのを楽しみにしていましたが、撮像素子のローパスフィルターにクイックリターンミラーから飛び散ったと思われる油脂が付着して黒い点々が写るようになってしまったため修理に出していたのです。ニコンのサービスセンターの方は「ローパスフィルターの清掃だけでは症状が再発すると思われるので、工場に送ってグリスの量を調整してみます」と仰っていました。
Nikon D800 の撮像素子の汚れ(絞りF22にて近くの白い紙を無限遠で撮影)
必要な修理だったとはいえとても残念でした。そのため今回のロケ地巡りも D80 による RAW 撮影で臨みました。見学レポートにあるように、逆光など厳しい状況でも現像時にかなり補正が利き、ほぼ望み通りの写真として残すことができました。愛い奴愛い奴。D800 が良過ぎるだけであって、D80 もカメラとしての使い勝手は良く、十二分に現役でやっていけます。
それに加え、D80 は JPEG の撮って出しで私にとって素晴らしい青空の表現をしてくれます。飛行機から撮った雲海の写真を Mac の画面で見て驚いたのでトップ写真にしてしまったのです。「ニコン最後の CCD 搭載中堅機だから」とかその辺はよく分かりませんが、直感でいいなぁと思ったのです。
そんな訳で、一時使わな過ぎてタダで人にあげてしまおうかと思っていた D80 ですが、色々あって必要な場面があることや良さを見付けたので手放さないことにしました。6年半前に悩み抜いた末にこの機種にしてよかったです。
2013.7.6(土) 23:00 814 ミニレポ・白川郷高山の旅
【日録】5日・6日の一泊二日で飛騨高山の旅に行ってきました。
料理好きの友人が立案した“美食の旅”なのですが、『氷菓』が好きな私と『ひぐらしのなく頃に』が好きなもう一人の友人のロケ地巡りも便乗させてもらいました。私は『ひぐらし〜』には明るくないですが、合掌造りの美しい風景や建築が観られるだけでも楽しみでした。
連載中の豊郷・京都の旅と同じくロケ地巡りのミニレポートです。
7月5日(金)。土日はとても混雑するので休暇を頂いて出掛けました。
名古屋から車で約2時間、最初の目的地である白川村にやって来ました。
合掌造りの風景を一望すべく国道360号の細い道を登るのですが、道中にある料理店「ます園文助」でお世話になりました。上の写真のようにこのお店自体が合掌造りで、建物の中も長い年月大切に使われてきたことが分かるような昔ながらの風情でした。昔々、ある所におじいさんとおばあさんが住んでいるような。
鱒の刺身など普段なかなか食べられない新鮮な川魚で軽い昼食としました。小魚の唐揚げが特に美味!
山を登り詰めて「城山展望台」から見下ろすと、美しい合掌造りの街並みが広がっていました。見蕩れる私。「ひなみざわ!」の声。何千万人が全く同じ写真を撮ったことでしょうし、『ひぐらし〜』のゲームにも全く同じ絵柄の背景があるようですが、私も確かに見学しました、ということで。
集落南端の駐車場に車を停めて北上すると、白川八幡神社がありました。
社殿の脇に奉納されている絵馬は9割以上が『ひぐらし〜』にまつわると思われるイラスト付きの“痛絵馬”でした。筆者絶句。世界遺産の観光で訪れた人々はどう思うのでしょう……。中にはカラーイラストの凝ったものもあり、“信仰心”の深さが窺い知れます。「オヤシロさま」ですかな。
集落の至る所にずんぐりとした独特な形状の消火栓があり、周囲の風景と合わせるととても写真映えするので、見付ける度に撮影してコレクションしてしまいました。
通り沿いは観光地としての整備がかなり進み、建物も新築のように修復されているものが多かったのですが、裏通りに入ると素朴な建物が沢山あり、生活の匂いがするそちらの方が私の好みでした。
どこを観ても目の保養になり、なおかつ『ひぐらし〜』の“レナの家”や“梨花ちゃんハウス”、“「嘘だッ!!!」坂”、診療所等々も普通に観光しているだけで簡単に見付けられました。
思ったよりも長く滞在してしまい、次の目的地である高山に着く頃には夕刻となったため市内散策は諦め、そのまま宿に入りました。
この宿の夕食は高山周辺や隣県の富山で取れた非常に新鮮な素材を使ったものばかりで、調理師免許を持っている友人を「いい!」と言わしめるほど。我々のテーマである「ギャップを楽しむ」ということでロケ地巡りの話なども出てきました(笑)。
*
翌6日(土)。天気はぎりぎり曇り、高山市内の散策をしました。
立派な旧高山町役場が目に留まり、中へ入ってみました。
靴を脱いで玄関を上がると、満開の紫陽花が出迎えてくれました。
立派な格天井と袋打ちコードの吊り下げ燈具。
2階の格天井は壁に向かって円弧状になっており非常に凝った造りです。町制施行からの古い備品や資料が多数展示され、建物の美しさとともにじっくり見学することができました。
「わたし、飛騨高山が気になります!」
玄関のパンフレット入れに「氷菓×飛騨高山舞台探訪マップ」が置いてありました! 発行者は高山市商工観光部観光課。役所が本気でこういうの作っちゃうんだもんなあ! 京都アニメーションから素材の提供を受けて作っているのがすごい。
このポスターが普通の店舗の窓に貼ってありました。地元のアニメ好きじゃない方がどの程度受け容れているかまでは窺い知れませんでしたが、とにかく気合いは入っています。『けいおん!』の舞台探訪は豊郷町に住む方々やファンがそれぞれ盛り上げている印象でしたが、『氷菓』は官が街興しとして推し進めているような。
舞台探訪マップに従って何箇所か廻っていると……
川沿いの一角に、花と緑に彩られたとても目立つお店が。
『氷菓』の作中に「パイナップルサンド」として登場する喫茶店「バグパイプ」でした! 純和風の建築が立ち並ぶこの街に於いてハイカラな建物はひと際目を惹きます。
時間の関係で入店は叶いませんでしたが、番組で観た風景がそのまま現実にあることにとても感動しました。次回訪れた時はぜひ中の様子も拝見したいです。
新築のようによく整備された「古い町並」で飛騨牛の炙り寿司を食べたり、高山ラーメンを食べたりして本町通りを歩くと、至る所に番組と同じ風景がありました。
ロケ地巡りの終点として、「飛騨高山アンテナショップ・まるっとプラザ」に寄ってみました。
店先にもポスターが貼ってありましたが、中に入ると……
氷菓交流コーナーが作ってありました!
“聖地巡礼”には欠かせない交流ノートも。2012年4月に始まったノートは6冊目。私も一筆書かせていただきました。
掲示板にはファンから寄せられた写真や印刷物が貼られていました。
壁にはアニメーションのキャストや漫画版の作者、ネットラジオのMCの方などのサイン色紙が飾られていました。『日常』のなのちゃん役の古谷静佳さんのサインがあるのが密かにとても嬉しい。
友人はこういったロケ地巡りは初めてだったらしいのですが、「“聖地巡礼”がこんなに面白いとは知らなかった。またどこか行きたい」と話していました。
という訳で、風景を楽しみつつ作品の世界にも浸れるという一粒で二度美味しいとても楽しい旅でした。
2013.6.29(土) 23:00 813 ソリッドステート・ドリーム
【日録】2007年の冬、VOCALOID「初音ミク」を使う為に買い増して以来メインで使ってきた MacBook Pro 15" 2.2GHz ですが、ハードディスクの慢性的な容量不足とアプリケーションの動作の遅さに悩まされてきました。
2010年1月にはメモリを2GBから6GBに増設して(→第579回参照)これ以上増やせないので、残量が数GBまで逼迫しているハードディスクを何とかしようと思い立ちました。
折角なので前々から速度面で非常に気になっていたソリッドステートドライブ(以下SSD)に換装することにしました。手を出すことはないだろうと思いつつも、その世界を味わってみたいと思っていたのです(笑)。
メインのデジタルカメラが変わったことで写真データの容量が大幅に増えたことと、SSDの特性として大容量の方が長寿命とのことだったので、まだ本体を長く使うことを考慮して500GB前後のものを選ぶことにしました。
かの国のメーカーの製品が安かったのですが、信頼性と個人的心証により「Intel SSD 520 Series(Cherryville) 480GB」にしました。
今週は3ヶ月振りの何も予定がない土日だったので、自力で換装に取り組みました。T6のトルクスドライバーと今の内蔵ドライブを納める2.5インチハードディスクケースも準備。作業の手順は既に他のサイトで多数紹介されているので省略しますが、慎重に行って1時間ほどで完了しました。データの移行には別途2時間ほどかかりました。読んでいなかった本を読んだり昼寝をしたり。
この記事はSSD換装後に書いているのですが、動作の何もかもが速くなって非常に快適です! 起動は1分23秒から27秒へ大幅短縮、アプリケーション起動から3分以上操作不能だったブラウザやメールソフトも10秒ほどで使用可能になり、サイトの運営に欠かせないにも関わらずもっさり動作していた Photoshop や Dreamweaver も数秒で起動し、滞りなく動作するようになりました。システム終了は往年の 68kMac のように2秒ほどで電源オフ。新しいMacを買ったかのように生まれ変わりました。
そう思うと旧い機種でも実は充分優秀で、ハードディスクが足を引っ張り続けてきたから使いにくくなっていただけと言えます。出費は多めでしたが、これで毎日の処理待ちの無駄な時間が大幅に減るのでとても有意義です。SSDはまだ導入され始めてからの歴史が浅く、実用的な寿命については様々な意見があるのでこまめなバックアップはした方が良さそうですが、日々の作業がかなり楽になるのは有難いです。
(BGM:ゴールデン・ハーフ ゴールデン☆ベスト/1970〜1974年作品)
2013.6.16(日) 22:44 812 豊郷・京都の旅
【日録】一泊二日で滋賀県豊郷町と京都に行ってきました!
ずっと歩き通しでしたが、とてもとても楽しい二日間でした。
取り急ぎ報告まで。つづく!(2013.6.19追記・レポート連載開始しました)
2013.6.9(日) 23:00 811 北へ。
【日録】この土日、とある親睦旅行で北海道に行ってきました。
Nikon D80・AF-S DXニッコール16-85mm F3.5-5.6G ED VR・プログラムAE(1・3枚目)
Nikon COOLPIX S01・プログラムAE
D800を購入して以来殆ど出番がなくなっていたD80ですが、写真撮影が一番の目的ではなく、出来るだけ荷物を小さくしたかった今回の旅行では大いに役立ってくれました。鞄からすぐに取り出せて、持っていても重さが全然気にならない。そして帰宅して飛行機から撮影した雲海を見て、充分現役で使っていけることを再確認しました。
そんな旅先で見付けたものは……
伊藤園の『映画けいおん!』ピック型タッチペンプレゼントキャンペーン。
5月27日に始まっていたし、札幌のど真ん中のコンビニだったので、見付けてとても驚きました。こういう引きの良さだけは相変わらずあります(笑)。しかしどれだけ2011年の映画を引っ張るんだ……私は嬉しいけど。
2013.6.3(月) 21:07 810 【告知】写植の催し、開催!
【写真植字】6年前に開催された写植の催しが帰ってきた!
東京・根津の画廊にて開催されました!
私も1日(土)から2日(日)にかけて取材に行ってきました。
1日の昼過ぎに東京に着き、JRと地下鉄を乗り継いで根津に辿り着きました。根津は狭い道路に商店や住宅がひしめき合う賑やかな下町。自動車が通れないような路地を入り、会場を目指します。
猫路地と呼ばれているらしい。そんな細道を進むと……
真新しい画廊に出された、「写植展」の看板!
入口の前で待ち合わせをしていた友人と挨拶を交わしているとすぐに主催の株式会社文字道・伊藤さんに見付かり、会場へ入らせていただきました。
所狭しと置かれた文字盤や写植機の部品、関連書籍や印字物の拡大掲示! 一つ一つじっくりと拝見させていただきました。貴重な文字盤や珍しい書体の掲示、現役の写植オペレータであるプロスタディオの駒井さんが印字された印画紙の実物等、写植ファン垂涎の展示ばかりでした。
30分ほど友人と見学していると、見たことのある方が外から手を振っている……!
っと、ここからは書いていいのか分からないので、会期が終わったら「写植レポート」の記事にしたいと思います。
いや、いつも取材では記録を取っているのですが、冷静さを欠いてメモを取ることをすっかり忘れ、あのお方は驚くべき展開で、15時からのパーティーではここには絶対に書けないような話がバンバン出て、私も飲み過ぎてしまい核心に迫る会話を殆どできず非常に心残りで、現時点ではレポートに出来ないんですよ! すごくいい時間を過ごせたので、宿で思い出し思い出し取材メモを書き残しました(泣)。
2日は開場前に伊藤さんとお会いし、コーヒーショップで写植談義をした後会場の準備へ。写真は6年前に開催された時に度肝を抜かれた「□写植□写植……」ポスター。私の希望で貼っていただきました(笑)。
両日ともお会いできた方とか、ネット上で度々お見掛けしていた方とか、この日も良き出会いに恵まれました。昼前にはおいとまするつもりでしたが、居心地が良くて15時までつい長居してしまいました。
今回の催しでも多くの方とお会いすることができました。主催の文字道伊藤さん、画廊の華音留さん、一緒に観覧してくれた友人、お馴染みの皆さん、初めての方々、本当にありがとうございました!
2013.5.18(土) 23:59 809 思い出の共有
【日録】「たまこまーけっと もちもちトーク&ライブイベント」の京都公演に行ってきました!
京都公演は抽籤だったので、自分が参加できることがとても嬉しく、長い間楽しみにしてきました。アニメーション番組のイベントに参加するのは初めてで全く勝手が分からず、かといって下調べをし過ぎて新鮮味が無くなるのも面白くないので、敢えて情報収集をあまりせずに出掛けました。
京都市内のKBSホールにて催されたこの公演、物販が16時からということで15時に会場入り。この日は本作のモデルとなった出町枡形商店街で御霊祭が行われるということで、作中のお祭りの雰囲気も味わってみたかったのですが、グッズが売り切れになるのを心配して物販列に待機しました。
Nikon D80・AF-S DXニッコール16-85mm F3.5-5.6G ED VR・プログラムAE(以下最後以外)
※写真は開場時刻直前のものです
長さ50メートルほどの列が出来ていました。男女比95対5、年齢層は20代後半から30代とみられる人が圧倒的多数でした。ファンの年齢層が高めというよりは、チケットの購入にブルーレイ附属の申込券が必要というハードルがあるからでしょうか。
周囲にはたまこまや『けいおん!』談義をしている人達もいて、こっそり耳を楽しませていただきました。こうして行列の1時間はすぐに過ぎていきました。
物販コーナーではこの公演の為に売られているものは全て購入。
呆気なくグッズの購入を終え、開場までの1時間ほど、KBSホールとは道路を挟んで反対側にある京都御所の観光へ。
建礼門
玉砂利敷の広い道の中央にぽつんと標識が。不思議な光景
御所の敷地内にはグッズの袋を提げたり早速この公演のTシャツを着たりしている人も大勢見られ、一人旅ではあるものの勝手に仲間意識を抱いてしまいました(笑)。
開場時刻の17時半が近付いたので会場へ。場内の狭さの割にすんなり入場できました。記念品のポストカードとタオルを頂く。
ロビーには届けられたお花が。出町枡形商店街や熱心なファンの方からのものも。声優さん宛には日高里菜さんにだけ2本届いてる!
ホールに入ると正面には「もちもちトーク&ライブイベント」のキービジュアルが大画面に投影され、サウンドトラックの音楽が静かに流れて開演のその時を待っていました。私もパンフレットを読んで士気を高める。とはいえ期待が大き過ぎて、コメントが充実しているのに全然頭に入ってこない。キャストの皆さんの写真がとても綺麗。じゅりちゃん(長妻樹里さん)の写真に悶絶。
18時過ぎ、ホールが暗転して公演が始まる。デラちゃんの声による諸注意、『けいおん!』のオープニングにあったようなキャラ+声優さんの紹介ヴィジュアル……始まった。始まったのだ。数ヶ月間慣れ親しんだ声の人が数メートルの目の前にいることにいたく感激しました。感激しっぱなしでした。
公演の内容は「超記憶術ブログ@K-ON!!」さんが詳しいのでここでは省略します。
という訳で、私の個人的な感想を。
・開演前、舞台の奥の方から「いくぞー! おー!」というような複数人の若い女性の声が聞こえた。きっとキャストの皆さんが円陣を組んで気勢を上げたのだろう。いよいよ始まる、とドキドキした。
・開演前と幕間の声の寸劇。キャラ=声優さんという前提で、それが何とも堪らない気持ちになった。ここはうさぎ山商店街なのだ。
・全体的に「たまこまのイベントはこれが最後なんだなぁ」という雰囲気があり、生アテレコの名場面再現や山下百合恵さんの『今日も言えない』だけでなく、何でもない会話でさえ泣けた。7割方涙ぐんで観ていた。
・こういうイベントは初めてだったが、歌の“コールアンドレスポンス”や“ドラマチックマーケットライト”(ペンライト)の振り方など、見ず知らずの人達ばかりの筈なのに揃っていることに非常に驚いた。あやっぺ(洲崎綾さん)が驚くのも無理はない。みんな慣れているの? でも確かに観客の誰かが言ったように「魂」で揃うというのは分かる。私も何となく「ここはこうしたい」と思っていたから。
・たまこまのキャストの多くはイベントが初めてに近い人ばかり。場慣れしていない初々しさや危うさが却って好印象で、寧ろこの作品が持つ人間らしさが中の人にも発揮されていてとても魅力的だった。作為やあざとさがなくて素直に楽しめたので、キャストの皆さんが今後慣れちゃうのがなんか勿体ない。そんなカオスな彼女達を仕切る山崎たくみさんの名司会ぶりが素晴らしかった。アウェイ役に徹する姿もまたオイシイ。
・バトン部じゃない組の3人はやや出番が少なく気の毒だったが、それにしても日高里菜さんは最年少の筈なのにMCに慣れていて上手だと思った。倍近く生きてしまった我々は一体何なのだ。
・山下さんは姿仕草とも落ち着いていて史織さんははまり役。しかし腹黒い(?)キャラに仕立てられていたのは何故だ。でも第3話の史織さんがたまこに話す「この間はすごく楽しかった。すごくすごく……楽しかったの」の場面の生アテレコは茶化さず完璧に再現。素晴らしかった。たまこまで一番好きな場面なので溜飲を下げた。
・おかゆちゃん(山岡ゆりさん)は黒髪さらさらロング、真っ白な肌で、言葉や仕草も相俟ってお人形さんみたい。『太陽とドラム』は前々から好きだった歌声に加え、チョイちゃんの踊りの振り付けもあってすごく嬉しかった。ずっとそのままでいて欲しい……。これで成仏できると思った(まだしばらくしません)。
・じゅりちゃんだけバトントワリングの『ねぐせ』の歌詞を歌っていた。
・東京公演はあやっぺが泣いたと聞いていたが、京都ではじゅりちゃんの涙。東京公演では完璧でなかったバトントワリングが成功して表情を崩したのはじゅりちゃんだけ。『きっとね、ずっとね、よろしくね。』が終わってからは感極まったのか、泣きながらコメント。この半年間のことをどんなに大切に思い、頑張ってきたことだろう。私も泣いた。かんなが好きなのでじゅりちゃん贔屓だが、それを差し置いてもすごくすごくいい子やなぁと思った。
・ねこちゃん(金子有希さん)の生アテレコ。第10話でみどちゃんが部長としての責を果たしきれていないという隠し通してきた思いが限界に達し皆の前で泣き出す名場面。ねこちゃんは泣かずに泣く演技をやり通す。そういう職業だから出来るものだと思ってはいるものの、プロフェッショナルとはこういうものだと目の前で見せ付けられ、非常に感激した。私はみどちゃんの涙につられてだらだらに泣いた。
・もう一つねこちゃんの『Girlfriend』、キレキレの振り付けでまるでアイドルみたいな神々しさだった。私を含む観客の掛け声も自然と力が入った。第2話のみどちゃんの心境を思い出し、私はぐずぐずに泣いた。
・あやっぺはもちもちラジオ(ネットラジオの番組)と変わらず言動が面白い。「アンコールがある」って事前に言っちゃうし! そういう所がやっぱりたまこはあやっぺじゃないといけないんだなぁと思う。
・山田尚子監督の御姿を初めてこの眼で拝見した。想像していたより若くて控えめで可愛らしい感じ。ちょっとおどおど小動物っぽいところが可愛い。会場の興奮は最高潮に達したのか、拍手や歓声はもはや「熱狂」である。私もその一部だ。自分の好きなあの世界観がこの人から生み出されたのかと思うと、居ても立ってもいられなかった。
・アンコールの『ずっとね、きっとね、よろしくね。』で、KBSホール備え付けの背景のステンドグラスのような幕が輝いてとても感動した。美しい幕が光っていないのを残念に思っていたが、終幕の演出として敢えて最後まで取っておいたのがとても粋だと思った。
公演のパンフレットと“ドラマチックマーケットライト”
……終演時刻の20時半を30分もオーバーし、夢のような公演はとうとう終わってしまいました。楽しさの代わりに押し寄せてくる寂しさ。この後どこかで誰かと飲んで、市内に宿泊して翌日ロケ地巡りとか出来たらどんなに良かっただろうかと思いながらも、翌日予定がありどうにもならないことを思い出し、大きな余韻を残して本作への想いをより深めた帰路となりました。
私が本作で感じたことを端的に書くと、「幸福な思い出の共有」でした。キャラクターにとっては今起こっている事ですが、作り手や私達は今日の為に、この日あった事を最後まで見届ける為に、ここまでの時間を味わい、思い、過ごしてきた訳です。そしてここに達成された。たまこ達が生きる世界の外側にある私達の生きる世界にも同じ気持ちが確かに存在する。だから共有したくて、こうして“会いに行った”のです。
公演で山田監督が仰ったように、たまこまの新作が観られる日を楽しみに待つことにいたしましょう。
2013.5.12(日) 23:00 808 熊本の旅
【亮月写植室】熊本市内にある元写植屋さんの取材に行ってきました。
→写植レポート・熊本に残された「写植屋さん」
元写植屋さんの様子は記事を見ていただくとして、ここでは熊本観光の記録をしておきたいと思います。
1日目は熊本に着くなり取材先に向かい、夕方までお世話になりました。
宿でチェックインを済ませてからは中心街へ。「下通アーケード」は幅・奥行ともにとても大規模で人通りが多く賑やかでした。
夕食後は酔った勢いに任せて歩いて市内散策。いつの間にか「くまモン」探しに熱中していました(笑)。翌日採集したものも含めて一挙公開。本当にどこにでも描かれているので驚きました。
市街を徘徊すること約2時間。アーケードの端から端までだけでなく熊本城のライトアップや裏通りにある手取菅原神社、市電の走る通町筋等、数キロは歩き廻ったと思います。どうやら私、酔うと長距離歩く癖があるようです。ついでに市電の撮影ポイントも見付け、いいロケハンができました。
翌日はまず熊本城へ。
ものすごく立派! 天守は1960年に外観が復元された鉄筋コンクリート造りで、中は資料館になっているのでした。個人的には木造のまま遺る宇土櫓にぐっと来ました。滑らかな石垣も素晴らしい。
天守の前で写真を撮っていたら、何グループかに記念撮影のシャッターを押すよう頼まれました。昔から知らない人によく道を聞かれたり、切符の買い方を尋ねられたり、カメラのシャッター係を頼まれたりするのですが、私から何かそういうものが出ているのかしら?(笑)
熊本でもう1箇所行ってみたかったのは阿蘇山でした。普段取材へは綿密な下調べをして出掛けるのですが、旅心を満たすべく、行き当たりばったりで目指してみることにしました。
市電で市役所前から新水前寺まで。車内は寿司詰め状態でしたが、熊本の活気の象徴であるように感じました。
新水前寺からは豊肥本線で阿蘇を目指します……が、電車は途中の肥後大津駅で終点。ぽつんと下ろされ「阿蘇へは何時間かかるでしょうか……」と半泣きで駅員さんに尋ねる管理人。ここから1時間ちょっとであることを教えていただき、近くのコンビニで食事を買って阿蘇行きの列車を待つことに。不安。店内放送で流れてきたのは『恋は渾沌の隷也』。わけが分からない!
駅で昼食を終えると阿蘇(宮地終点)行きのディーゼルカーがやって来ました。発車するとすぐにカーブと坂だらけ、両側から木が迫るようなローカル色満点の趣に。無事今日中に帰れるだろうかと不安を募らせながらも、やがて車窓から見えてきた発電用の風車群や立野駅のスイッチバックといった珍しい見所があり、旅情溢れる道のりでした。
阿蘇山外輪山の風車群。相当に大きいだろうものが何基も山中でグルングルン廻っている様子に興奮を覚えた
立野駅に到着したキハ200系
「DIESEL CAR」「200DC」そして小さなツバメロゴ。
「列車が恰好いい」って子供の時以来久々に思ったかもしれない
普通の気動車なのにデザインに気合いが入っている!
車輌に対するJR九州の愛情を感じる
気動車が全開でZ型のスイッチバックを登りしばらくすると景色が開け、カルデラの内部に入りました。大きな平原に木のない山。阿蘇山に来たー!
しかし阿蘇駅に着くと、今日中に帰れる最後の列車までに残された時間は40分。火口へ行くのは諦め、駅から最寄りのお寺までを散策して戻りました。特急を使わず普通列車で行くには、朝から熊本市を発たないと火口の観光は無理だったようです。でもこれまでの風景だけでも今日来た価値は充分にありました。
朝から歩き通しだった上移動時間も長かったので、帰りの列車ではぐっすり眠れました。新水前寺駅からは満員の市電に乗り換えて熊本駅へ。豊肥本線に乗っていれば熊本駅へは到着するのですが、市電の雰囲気を納得いくまで味わっておきたかったので。
という訳で2日間の熊本取材旅行、写植も観光もたっぷり堪能してまいりました。
写植はこの街から失われてしまいましたが、あの美しい風景を観に、また訪れたいと思います。
2013.5.4(土祝) 23:00 807 心合わせ、音合わせ
【日録】某市民音楽祭のようなものの本番当日を迎えた。
いつもより早起きして会場のある街へと向かう。電車での小旅行。休日の朝の車窓は清々しくて好きだ。大型連休中の電車は意外なほど混雑していない。名古屋圏はこんなもん?
街に到着後ちょっとだけ観光しつつ会場に入る。しばらく待つとメインであるギターの二人も到着。受付を済ませて会場に入る。
(※画像は一部画像処理してあります)
こ、こんな大きい所で演奏するなんて、聞いてないよ!
色々あってこれまで感じていた不安が更に募り気が重くなった。他の演奏者さんは上手だし、大丈夫なのか……。私が加わるのは無謀だったんじゃないのか……。
自分にとって全体練習は29日のみだったこともありリハーサルをお願いし、会場の外に隣接している公園で合わせることになった。二人の息はぴったりであった。邪魔にならないよう控えめな演奏に徹した。
暑さ凌ぎに入った藤棚だったが、木漏れ陽や陽の光が透ける藤の若葉など光の状態がとても良いことに気付き、沢山写真を撮らせてもらった。これまで撮ったことがないようなとてもいい写真が撮れた。二人にも喜んでもらえた。(人物なので掲載できませんが、本当にいい写真だったのです。被写体さんのお蔭です。)
写真を撮ったり演目と関係ない曲を合奏したりしているうちに、すっかり気分は晴れていた。気付けば正午を廻っていた。
昔ながらの商店街を廻りながら昼食どころへ。
二人と初めて会ってから何年かが経っていたが、サークルで顔を合わせることしかなかったので、こうして食卓を挟んでじっくり話をすることは初めてだった。来し方や人となりが少しずつ分かり始めた。こうして馴染んでいく感覚というのは、いつどんな人とであっても新鮮で、嬉しいものだ。
ゆっくりと食事した後で公園に戻り、午後の練習に臨む。本番までの時間はあっという間だった。午前とは心境も時間の流れも全く違っていることを三人共が感じていた。
本番を控え舞台の袖に立ってからは、もう無我夢中で自分の意思が介在できないような感覚に。暗転中の舞台に上がり準備が終わると、空気の鋭さが変わる。
大塚愛『ネコに風船』と湯川潮音『ツバメの唄』。ギター弾き語りの彼女達の選曲である。私は小型カホンでリズムを刻んだ。音響がとても良く、返しのスピーカーから出る自分達の音が心地良かった。しかし舞台の上に居ても妙に冷静で、舞台の自分達を同じ場所から眺めているような変な気持ちだった。演奏がぐんぐん走っている……のを止めることはできなかった。演奏のミスがなかった分、そこだけ忸怩たる思い。
会場のホールを出ると、主催者の方々から感想を頂けた。私はおまけのようなものなので置いておいて、二人が高く評価されているのを見てとても嬉しかった。公園で練習中、遠巻きにこっそり聴いている人がいたとか……。
という訳で終わってみればうまくいっていた今回の演奏会。何となく解散が名残惜しく、小さな打ち上げの時間を作ってお茶とお菓子でお互いをねぎらった。次の用事に遅れてもいいと思いそうになるほどの名残惜しさを手みやげに、解散。一日本当に本当にありがとう。
撮った写真を移動中に見てみた。写真は撮影者の心境が投影されるものだということを改めて感じた。藤棚の木漏れ陽に絞り開放、+0.7段の露出補正だけではきっと撮れない。自分にとっての「いい写真」を撮るとはどういう事かが少し分かった。
2013.4.29(月祝) 23:00 806 楽器ピクニック!
【日録】写真サークルのメンバーの有志4人でリコーダーを合奏しようの日。
午前は、某日に催される市民音楽祭のようなものにKちゃん・Mちゃんのギターユニットが参加するということで、誘われてカホンで伴奏することになった曲目の練習をする。Mちゃんがパソコン持参で何度も音源を研究していた(真面目だ!)だけに、二人は大丈夫そうだった。私はというとコーラスをお願いされたものの、叩きながら歌ったら酷く“処理落ち”した(笑)。「……がっ、えー……うー……。」歌とパーカッションのリズムが違うのを同時処理するのは、今の私には無理です。
カラオケ店で練習したが、竹達彩奈さんの『apple symphony』の本人映像が出た時に「あ、たけたつさんだ。」と言ったらKちゃんが「たけたつって読むんだ。好きなの?」と反応。その界隈の人しか知らないような人を何故知ってる……?(ここは見ていない筈……。)問われたからには「アルバム初回限定版を買っちゃった。」と言いましたけど!
午後はNさんも加わり、昼食を買って所縁の公園で楽器ピクニック。写真サークルなのに楽器というのが我々の定番である。
今日も快晴で風も爽やかなお出掛け日和だった。ただ、4人が大小様々なリコーダーをしゃがんで吹く姿は相当シュールだと思った。
Nさんの1メートルのテナーリコーダーによる伴奏が冴える。Kちゃんとは相変わらず二人ともハモりパートを吹こうとして被ること多々。この4人で合わせるのは初めてだったのに、『カントリーロード』『コンドルは飛んで行く』『翼をください』等は無意識のパート分けが上手くいってとても気持ちよかった。
解散して帰りの駅。Nさんが何かに気付いた。
「亮月さん! あれ!」
「わ た し 、 献 血 が 気 に な り ま す ! ! 」
改札に上がるエスカレーター前の一番目立つ柱に掲げられたポスター。岐阜県赤十字血液センターが『氷菓』と組んでいたなんて知らなんだ!
岐阜県民やで行かなかん! と思ったのですが、この企画、3月31日迄なのでは……?(→岐阜県赤十字血液センターの該当ページ)
えるたそ氷菓を目敏く見付けたNさん、おそるべし(笑)。いやありがとうございました。
2013.4.28(日) 23:00 805 好日
【日録】とても天気が良くて写欲を掻き立てられたので、大型連休でも混んでなさそうな名所に行ってきました。
Nikon D800・AF-Sニッコール35mmf/1.4G・絞りF2.8・絞り優先AE(以下3枚同じ)
中津川市蛭川のある民家の庭に植えられた満開の芝桜。
広い庭が丸ごと芝桜の絨毯でした。
偶然なのか意図したのか、芝桜の隙間に植えられた花が描く模様や色合いも非常に美しいものでした。写真が下手な私でも、どこを撮っても絵になるぐらい見事でした。
帰りがけにずっと行ってみたかった喫茶店へ。数年前に人に薦められ、行く機会がないままだったのです。
Nikon COOLPIX S01・プログラムAE(以下3枚同じ)
同行人さんが「冷やし珈琲」を頼んだら、凍らせたコーヒー入りの器が氷の入った曲げわっぱに入れられて出てきました。檜の若葉とあじさいの蕾が添えられて。ガラスの器に入った氷入りのコーヒーを想像していたので、粋な演出にぐっと来ました。
カウンターの奥には整然と並べられたコーヒーカップや豆の缶が。備品に対する愛情が感じられていい。漆喰の白い壁と焦茶色の木の造作もシンプルで素晴らしい。
大きな一枚ガラスによる借景。田んぼや山の様子が四季に応じて変化するのを観に来るのも良さそうです。
本当に居心地のいい所だったので、分かる人が分かれば……と思います。薦めてくれたNさんありがとう!
ほぼ一日私の希望に付き合ってくださった同行人さん、ここを読んでいないとは思いますが、ありがとうございました。
2013.4.27(土) 22:05 804 最期の姿
【日録】名古屋に出掛けると、見慣れた景色が……
Nikon COOLPIX S01・プログラムAE
しばらく見ないうちに、大名古屋ビルヂングの解体がかなり進んでいました。できれば見たくはなかった、栄光を打ち立てた偉容の最期の姿です。
1階毎に処理されているようで、丁寧に解体されているという印象を受けました。
写真はフロアに積み重なる大名古屋ビルヂングの亡骸。このビルには古い方式の鉄骨が使われていたことが分かります。奥には枢体と美しかった青い窓がそのまま残っています。
私が撮影時に立っていたJRセントラルタワーズも、いつかはきっとこの建物と同じように解体されてしまうことでしょう。建て替えられた大名古屋ビルヂングからその様子を見る年老いた私は何を思うでしょうか。
時間の流れは思っているよりも早くて、その時その時を本気で取り組まなければ何も残らないまま歳だけ取って更にやり遂げにくくなるだけです。やりたい事をやれるうちにやりたいだけやろう。
大名古屋ビルヂングの最期の姿から、そんな事を強く感じました。
解体の模様はここが詳しいです。
→大名古屋ビルヂング解体工事見物(※テキストエンコーディングはEUC)
2013.4.14(日) 21:33 803 山桜に思う
【日録】近所の桜並木に、1本だけ遅れて咲くものがあります。
染井吉野が花を散らした後、赤い若芽とともに満開になった、山桜。
花弁は白くて質素、密度も高くはなくて控えめですが、そういうところも好きです。この花を観ると色々な思いが去来します。
花の白、若芽の赤と、空の青。
花の命は短くて。
部屋の窓には染井吉野の花びらがくっついていました。
また来年会いましょう。
という訳で、カメラを新調して以来ずっと気になっていたレンズを購入しました。AF-Sニッコール35mmF1.4G です。今日の桜は全てこのレンズで試しに写したものです。
35mmのレンズは既に2本持っていますが、マニュアルの Aiニッコール35mm F2S はフィルムカメラの NewFM2 で、AiAFニッコール35mmF2D は D80 用の標準レンズ(35mm換算52.5mmだけど)としてとてもお世話になっています。
私が一番きちんと撮りたいものは写植に関するもので、その殆どが室内の薄暗い所にあります。これまでズームレンズを使ってきましたがF値が大きく、シャッター速度も高感度寄りの画質も厳しいものがありました。室内なので広角側はよく使うのですが、一方で望遠側は遠くのものを引き寄せるというよりは被写体に近付いてできるだけ大きく写すために使ってきました。ズームでなくても寄れればいいと。
そういう実用的な観点から、そこそこ広角で被写体に寄れてF1.4の明るさを持つこのレンズが消去法で残り、これしかないのだからいつかは……と思っていました。
昨日買い物に行った先にニコン直営店があり、立ち寄ってみたらこのレンズがあったので実写させてもらい、写り具合や使い心地を確認し、折角入手できるいい機会なのだからということで購入に至りました。
今年も写植に関する取材の予定が幾つかあります。思っていたよりもかなり早い入手になってしまいましたが、その分良い写真が残せそうで、今から楽しみです。
桜の写真でも感じましたが、ぼけが大きいのに合焦した所はとてもシャープで、何気なく撮った写真さえ作品になりそうなほど綺麗に撮れるので使っていて楽しいです。35mmの画角が好きということもあり、しばらくカメラに付けっぱなしになりそうです。きっと相棒として長くお世話になることでしょう。
2013.4.11(木) 23:30 802 もっと知りたいな、MGのこと。
【写真植字】書体デザイナー・今田欣一さんのブログ『鶴鳴門+たてのや+VRIJHEID』の連載記事『文字の厨房』の第4回として「石井中ゴシック体」が取り上げられていますので、取り急ぎ紹介をば。
今田さんが写研の新人研修で描いたという石井太ゴシック体の原字用紙や、当時用いていた道具の再現写真、石井中ゴシック体の改訂(MG から MG-A へ)についての記述があり、非常に興味深い内容です。
今田さんが石井中ゴシック体の修整に携わられた時には「石井太ゴシック体はすでに BG から BG-A への修整は終わっていたと思う。」とのことで、私が大阪DTPの勉強部屋さんの「写植の時代展2」パンフレットで考察した改訂の時期と整合します。亮月写植室の記事「文字盤」中『文字品質改良記号「A」』も参考にしていただけたらと思います。
石井中ゴシック体についても同様に亮月写植室の資料や手持ちの MG・MG-KL・MG-A-KL の文字盤からその変遷時期や修整の様子を考察できそうです。
現在管理人は平日の自分の時間がほぼなく、休日も用事で埋まっているため亮月製作所と写植室の運営は危機的状況にあり、5月末までこの状態が続くものと思われます。今日はどうしても今田さんの記事を取り上げたくて、何とか時間を捻出して投函しました。
すぐにでも石井中ゴシック体の改訂について考察したいところですが、しばらくの宿題になりそうです。もっと知りたいな、MG のこと。
2013.4.7(日) 20:26 801 光の速度で伝わるものは
2004年の「亮月だより」開始から約9年間変えることがなかったレイアウトを、投函800回突破記念(?)に新しくしました。
決してブログに移行した訳ではなく、亮月写植室のサイトデザインと統一感を持たせ、枠で仕切って見やすくし、過去だより(過去の亮月だより)を参照できるようにしただけです。
管理人の手作り故、見映えが良くなった訳でも内容が充実した訳でもありませんが、今後ともどうぞご贔屓に。よろしくお願いいたします。
*
【日録】5日は迎えられる側の職場の歓送迎会だった。
私の勤める会社は噂が光の速度で伝わるらしく、私が進んで話した訳ではないのに、イラストを描くことや“フォントに詳しい”らしい(←そんなばかな)こと、カラオケで○○を歌うなどといったことを既に知っている人がいた。とてもおそろしい……。
宴の席ではまさかのけいおん&たまこま話も。以前からそういった件でとてもお世話になっている方とご一緒できたので、たまこまを肴に飲めるのはとても嬉しかった。
二次会はカラオケ大会。自らの趣味を遠慮なくさらけ出している後輩の様子を見て恐れ入った。人間、かくありた……私は程々にこっそりやろう(笑)。
帰りに送っていただく車中、うっかり“あずにゃん年賀状”(→イラスト制作部・KM15)を送ってしまった方に「今後も毎年送って欲しい。私が退職してからも送って!」と言われてすっかり恐縮。来年の年賀状の絵柄、ちゃんとしなければ!
*
【日録】『たまこまーけっと』の最終回を見終えました。
全話解説をしかねないほど好きな作品になったのですが、「この作品で何を言いたかったのか」を7話からじわじわと、そして9話からは全力で押し出してくる怒濤の展開に、すっかり圧倒されてしまいました。
たまこまが放映された3ヶ月間は本当に色々な事があって、登場人物の置かれている状況や心境を自分のそれと重ね合わせ、我が事だと思って観ていました。
感情移入のし過ぎと話の解釈のし過ぎだったのか、管理人が涙したことは数知れず。毎回番組を見る度に、自分の価値観や来し方行く末のかなり踏み込んだ領域までをも吐露させられてしまいそうな、あたたかくもせつない気持ちでいっぱいでした。だからここには感想を書けなくなってしまったのです。
少なくとも今の私が観るべき、とてもいい作品でした。
読まずに取っておいた山田監督達の雑誌のインタヴューを読んだら、自分が考えていたことと殆ど同じ姿勢で本作に臨んでいたことが分かり嬉しかったです。
ですが第12話、最終回。
莫大なカタルシスを期待してこの日を待っていたのですが、とうとう泣くようなことはありませんでした。録画を観られた時には既に新年度が始まっていて「終わり」に対する感慨がなく、その上私生活が崩壊して疲れが溜まっていたからか、それとも。(以下、読みたい方だけどうぞ)
全12話で完全に終了するのを前提に観てきた自分にとって、あのまとめ方は納得できないというか、物語として美しくないと思うのですよ! 本心は終わって欲しくないけど、“第2期”を予感させるような終わり方は、11話までに積み上げてきた強いメッセージに対する本当の回答なの?
……などと文句を言ってしまうほどに、自分の心に寄り添う作品でした。
自分が何故日常ものの作品が好きなのか、その理由がよく分かりました。
たまこま3回目のイベント「もちもち トーク&ライブイベント〜歌だ!踊りだ!お祭りだ!〜」(←なんか昭和っぽい名称……そこがいい)の入場券の抽籤が見事当たり、たまこまイベントでは初めての当籤ということもありとても楽しみにしています。 |